いやはや
とんと御無沙汰してしまったこのコーナー
ここ数年来こんなに本を読まなかった事が
あるだろうかというくらい
読まない日々を過ごしていました
なんか落ち着かない生活が続いているのと
それまでは
寝る前に少しは本を読んで寝るのが習慣ともいえる
状況だったんですが
最近ときたら
本を開くと同時に眠りに落ちる
若しくは開く間もなく寝てる
みたいな感じです
や は り 年か・・・
そんな中
久々に読破したのがこちら
「カラマーゾフの妹」
著者:高野 史緒
なんと大胆な小説だと
本屋では目に留まっていましたが
スルーしていたものを
年末になんとなく買い求めました
言わずと知れた
ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」
の書かれずに終わった続編を
この著者が書いた
と言う事です
2012年の江戸川乱歩賞だそうです
まず最初に驚いたのは選考委員の東野 圭吾さんが
原典を読んだ事が ホントにない
と言う事でした・・(作品には関係ありませんが)
「カラマーゾフの兄弟」の
くだくだしい感じ(著者も言ってますが)
をさっぱりさせて
変に映像的な 今風のはやりものミステリーの
軽さがなくてそれなりに面白く読めました
カラマーゾフ事件の犯人として
投獄された長兄のドミートリー
でも真犯人は彼じゃないと確信を持つ
警察の捜査官になった次兄のイワンが14年後に
再捜査に乗り出し
作者がカラマーゾフ家の歴史をひもときながら
最終的に真犯人を突き止める
くだくだしさがなくなったのは
いいんですが
違う人間が書いてるから当たり前なんですが
薄っぺら感がなくもないような・・
イワンの多重人格という
確かにドストエフスキーも想定していたかも知れなそうな
エピソードももっと違う感じで書かれたんだろうな
とは思いました
結末としては
もしかすると、多くの人が
「やっぱりそうか」と思ったのでは?
とワタシ個人的には思いました
結末についてはやはり自身で読んで
楽しんでから知ってください
ついでと言うのもなんですが
原典「カラマーゾフの兄弟」
を読んでからの方が
絶対わかりやすいですよ