今回は久々に新規購入した本です
この前 不動産関係の会合に参加したとき
会場が、例の 丸善書店の近くだったので
立ち寄ったら おそるおそる
ついつい手を出してしまいました
「小林 秀雄 全作品 5」
「罪と罰」について(新潮社)
ここのところ続けざまにドストエフスキーを
読んでいたこともあって
吸い寄せられるように手にとってました
おそるおそる と言ったのは
いつかは読むんだろうとは思っていても
伝え聞く 「小林 秀雄の難解さ」にビビって
理解できずに投げ出しそうで
これまで手を出さずにいたんですよ
いくつもの 批評文 作品が収録されていて
当時の文壇や世情についての知識がないと
理解できないようなものは読み飛ばしましたが
「罪と罰」について
は一気に読まされる感じでした
さすが
ここまで読み込むんだ・・・
と文学に疎く 深読みできなくて
その奥行きの深さは判っても
うまく感想さえ言葉にまとめられない
ワタシはひたすら脱帽・・・・
作者の作り出す登場人物と作者本人の関係などは
読んでて不思議な感じがしますが
多分そうなんだろうと納得させられます
作者は、主人公を観察するよりも生かす方が・・・とか
作者は彼の行動に任せた・・・とか
ラスコーリニコフのとんでもない非人間性と幼児性
共通点を持つスヴィドリガイロフの言葉の重要性
彼らの極限までいった孤独と無私の境地
こうやって解説されると もう一回読みたくなります
そうだ・そうだと確認させられる
ニーチェの「超人」と「善悪の彼岸」を先取りした
思想
(こんな事はどうでもいいことだと彼は言ってますが・・)
そしてこの作品との関連で語られる
「地下室の手記」
そしてこの本の最後の方に収録されている
「白痴」について
なんて、圧巻 って感じです
実存をかけて書かれた作品を実存をかけて
評する とでもいうんでしょうか・・・
ここまで熱く「白痴」を語られれば
「読まなきゃ」と思って本棚あさって見ましたが
どうやら見当たりません
それで本屋に行ってみたら
お目当ての「白痴」がなく
別の本を買ってきてしまうしまつ・・・(笑
チョッと重い内容のものが続いたので
楽しい気分で読めるものがいいなあ
とも思っていたので
目に付いた ルネッサンスの歴史がらみのもの
買っちゃいました
また ここにせますね。。。