今回ご紹介するのは
昨今話題と言うより常識(?)に近くなった
「エコロジー」に関する古典のような日本人の作品
『エコロジー的思考のすすめ』
著者:立花 隆
この本が書かれたのは結構昔
1971年に初版がでて一度絶版になり
加筆を加えて1990年に再出版されたとか
最初のものでいえば 41年も前
見事に現代を予見してますよ
内容的には
「エコロジー」と言っても
電気代が安いとか高いとか
原子力賛成反対とか言った話ではありません
エコロジー=生態学的に考えるとは
どういう考え方なのかをいろんな角度から
掘り下げています
もちろん環境問題がメインです
地球は一つのエコシステム
人類はそのサブシステム
そのサブシステムが過剰になりすぎて
エコシステムたる地球にどのような影響を
与えるかを具体的な数字(ビックリするような)
も交えながら書かれています
たとえば
「ところで問題なのは、最近、人間のエネルギー使用が気候に及ぼすほどの影響を与え始めた事である。
・・・・すでに工業地帯や大都市では地表が受け取る太陽熱エネルギーの2倍を超えるエネルギーを使用している。
現在のテンポでエネルギー消費が伸びていくと、100年以内に人間の原子力、化学燃料使用によるエネルギーが、全地球が受け止める太陽熱エネルギーに匹敵するようになる。
そうなると、これまで太陽熱の受け止め方によって決まっていた熱帯、温帯、寒帯そしてそれを結ぶ空気の流れ以外に人為的なエネルギー使用過多による、熱帯、温帯、、寒帯とそれに伴う空気の流れが生じ、地球上の気象現象に想像を絶するほどの混乱をもたらすだろうと言われている。
もしかすると、気候の混乱はすでに始まっているのかもしれない。天気予報が当たらないのもそのせいかもしれない。・・・・・・・・・」
これが書かれた年代を考えると
言ったとおりになってるところが怖い・・・
そもそも、エコって
電気代の話でもなく
太陽光発電入れたらお得って話でもない事をあらためて
思いなおした方がいいと痛感させられます
あえて言えば
人類がどう生き延びるかって問題です
人類と言うサブシステムが調子に乗りすぎて
自分の首を絞めて滅びても
地球と言う巨大なシステムは
新たなシステムを生み出して
何事もなかったように回り続けるはずですから・・・・