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この前 『罪と罰』読んで面白かったので

続けて挑戦してみました


















『カラマーゾフの兄弟』(上・中・下)

著者:ドストエフスキー



この本も読むのは多分3回目位だと思うんですが

過去の2回は最後まで読んでなかったと思います


今回久々に読みなおしてみると

『罪と罰』同様   

面白かったんですよ


1880年に完成したと言いますから

約130年間世界のベストセラーであり続けるんですから

凄いですよね


とんでもない非人間的な父を持つ

3兄弟の思想を軸に

様々な事件

最後には長兄ドミートリーの父親殺しの真偽を問う裁判

で締めくくられます

この間の時間経過や心理の描写は凄み満点



この物語で有名で大きな山場の代表は

やはり次兄イワンの話す

『大審問官』 説話でしょうね

とんでもない幼児虐待の話から始まり

イワンの

神は認めるし神が世界を作ったことも認めるが

いわれのない幼い涙の上に築かれたこんな世界を

断固容認することはできない

と言う悲壮な決意ともいえる思想


そして蘇ったキリストが

中世の異端審問真っ盛りのスペインはセヴィリアへ

あらわれ 

大審問官の命令で捕えられ


「いまさら、何をしに来た」・・・・・・・・

と言う

大審問官の話をただ黙って聞くキリスト


彼の主張は

「人間は良心の自由などと言う重荷に耐えられる存在ではない。

彼らはたえず自分の自由と引き換えにパンを与えてくれる相手を探し求め、その前にひれ伏す事を望んでいるのだ。

だからこそ、我々は彼らを自由の重荷から解放し、パンを与えてやった。

今や人々は自己の自由を放棄することによって自由になり、奇跡と神秘と権威と言う三つの力の上に地上の王国を築いたのだ」


せっかく人間を楽出来るように

教会が仕込んでやったのに

なぜ、いまさらやってきた

と言うのです


この延長に現代をすかして見るとどうでしょう・・


なぜ、なぜ

を延々と物語にしたようなこの小説

考えながら読むのは面白いですよ


でも出来るならまとめて読むほうがお勧めです


登場人物も相当多いし

場面や時系列の行ったり来たりも激しいので

少し間をおくと 訳が分からなくなることしばしば



あの少年A 酒鬼薔薇 聖斗は

小学生時代から ドストエフスキーを熟読していたとか

確かに変な方向からはまると恐ろしい事になりますね・・・