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今回も家にあったもので

たまたま目に留まって読み返してみた本
















「逆光のメディチ」

著者:藤本 ひとみ


タイトルからするとメディチ家の話なのに

最初に登場するのがかの 「レオナルド・ダ・ヴィンチ」

死をまじかにした彼がこれまで封印してきた

フィレンツェでの月日を語る

と言う設定です


ダ・ヴィンチと言えば

「モナリザ」 (他にもいっぱいありすぎますが)

そのモデルは誰なのかなんて

今でも話題になりますね


このモデルに関する語りの部分で

画家は誰をモデルにしようと
結局自分自身を描くのだ

と言うような語りが印象に残ります

この辺も読み進んでいくと

主人公のアンジェラの言動で深く納得できます


よく謎扱いされるダ・ヴィンチの鏡文字

この話題も出てきて

ワタシが昔単純に

「こういう理由じゃない?」

と思っていたのがそのままの形で出ていて

思わずニンマリ


この辺から過去の回想になり


主人公のアンジェラ・ダ・ヴィンチ

の画家としての成長や恋愛などと

その当時のフレンツェの状況

絢爛たるルネッサンスの芸術家

そして豪華王 ロレンツォ・デ・メディチ

花のジュリアーノと呼ばれた ジュリアーノ・デ・メディチ

が登場します

アンジェラのお相手はなんとこのジュリアーノ


淡々と描かれる歴史的な進行と

様々な人間模様がうまくミックスされてて

結構読まされる感じで面白いです


最後までわからないのが

アンジェラとレオナルドの関係


「ああいう関係かな?こういう関係かな?」

と想像する楽しみを残しながら

物語は終わります


最後の方でチラッと
怪僧 サブォナローラなんかも登場して
また別のものが読みたくなったりします


話的にはかなり悲惨な終わり方ですが

淡々としているせいか

なぜかさわやかな後味が残ります


きれいな文章だと思うし

内容的に言っても女性にもお勧めです


この著者の本では

「皇帝 ナポレオン」っていうのも持ってたと思います

相当ゴツイ本だったので

また時間あるときに読みなおそうと思っています

 

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