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先週に引き続き

著者:養老 孟司

『無思想の発見』  です
















もう70近いそうですが
元気ですね

この ぶっきらぼうでへそ曲がり(自分で言ってます)ななげやりっぽい言葉がいいです

最初は英語の「I(アイ)」と日本語の「私・自分」
一人称のとらえ方の違い

日本語の「自分」は場合によって色んな風に使われる

例えば
「ジブン にんじん嫌いやろ」
と関西弁で言う場合は相手の事を指しますよね

もともと
日本にはそれほど固定した
「ジブン」と言う概念がなかったところに
近代化していくときに
西欧の「近代的自我」
が無理やり入って来て大混乱の始まり



「実存的主体としての自分などない」
とあっさり言い放っています

「日本人は、たいてい無宗教、無思想、無哲学だと主張する。それが日本の宗教、日本の思想、日本の哲学である。 私はそう思う」


確かに西欧的自我も行き過ぎて
色んなところで災厄を引き起こしてるし

これを中途半端に「ある」と思い込んで
育ってきてしまった日本人はと言えば・・・

仏教思想に触れてみたり
現代社会をめった切りしてみたり

薄い本の割りに読み応えありますよ
言葉の切れ味のよさが心地いいです

ここに書き出したい文もいっぱいあるのですが
キリがないので 一つだけ(チョット長いですが)

『「変わらない私」とは「情報としての私」ということである。なぜなら「変わらないもの」とは情報のことだからである。・・・・

システムとしての人は、当面安定しているように見えるとしても、ひたすら変わり続ける。
システムである人を「変わらないもの」と思い込んだ瞬間から、情報化社会が始まった。なぜなら、人が「変わらない自分」=情報になった以上、情報より重要なものはないからである。・・・

多くの人は、それを他人のせいにしている。・・・
社会は人が構成しており、人が変わらなければ、社会そのものがかわるはずがない。

人々が「自分は変わらない、同じ自分だ」と信じた時から情報化社会は始まったのである。』


興味のある方は是非ご一読を
「無思想」の以外な利点にも気づかされるはず

他にも面白いこといっぱい書いてますよ!!

 

コメント

これも面白そうな本ですね。
「日本にはそれほど固定した
「ジブン」と言う概念がなかったところに近代化していくときに西欧の「近代的自我」が無理やり入って来て大混乱の始まり」
・・・だとしたら大混乱は最近の話ですよね
そう

せいぜい明治以降100年かそこらの話です

いい悪いは別にして 所詮文化のバックボーンに違いありすぎるんですよ

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