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10月2日、松本技術専門学校にて2010信州職人学校・第10回公開講座が開催されました。
講師には数寄屋・和風建築の第一人者である中村昌生先生を京都からお招きし、「数寄屋の伝統が今日の和風-その形と技と心」と題してお話をお聞きしました。
また、同じく京都から左官職人の杉野義信様による聚楽壁の実演がありました。
杉野様は中村先生とともの数多くの仕事され、1994年には日本伝統文化奨励賞を狂言師の野村萬斎氏とともに受賞されています。
「伝統建築という言葉自体がおかしい、本来、日本には伝統建築しかなかった。」と訴えられ、戦後の歩んできた日本の住宅政策に問題があったとお話しされました。
また、どこに行っても同じような住宅しかなく、地方の特色が見えないことから、今後の日本の行く末を心配されています。
毎回、中村先生のお話をお聞きし、深い感銘を受けますが、
改めて、真面目に木造建築に取組、多少でも日本文化を後世に伝えていけたらと思いました。
左官職人の杉野義信様による実演。
壁下地竹編み
ちり廻り(壁と柱の取り合い)の処置です。3つの工程をかけます。
ピカピカに磨かれた鏝。道具を拝見した瞬間、左官への情熱、仕事への厳しさを感じました。