職人のひとり言
2012/11/16 15:23

 「信州でも新そばの季節が本格的にやって来ました」


 




 当店では「二八・十割・水そば」三種類のそばを手打で打っているため、

それぞれの「種類(部分)・産地(主として信州産と北海道産)

・粉のふるい(メッシュ)の方法」などを、独自にブレンドして作っております。




 「水そば」 

最高級荒引きそば粉10に対し、つなぎ(小麦粉)2 

「外二」の割合で打ち上げたそば。

 





 当店では、そばがらをむく際、割れたむき実を除き、

実の入りの良い、割れなかった実のみを、当店独自の

メッシュ(ふるい)の荒引きで作っています。


 水そばは、いわば「素材を殺さないそば」です、

宜しかったらまず水を少しつけて召し上がってみて下さい。

そのあと塩を少し箸の先につけてそばと一緒に、

もちろんそばつゆでもどうぞ。



 「二八そば」 

 そば粉八割に対してつなぎ粉二割で打ち上げたそば。

(もりそば・ざるそば・天ぷらそばなど基本となるそば)





 当店ではこの「あずみ野」というそば粉が

十割・二八そばのベースになっています。


 二八そばの場合は・・・





 店内にある石臼でお客様に挽いて頂いたそば粉を

ブレンドして打っています。

その他にも信州産そば粉、また皮に近い色の黒い部分や

荒粉を少し入れ、数種類の粉をブレンドしております。

十割・二八そばは、いわば「素材を生かすそば」と言えます。



 「十割そば」

基本的には二八そばと近いのですが、水そばに使う

荒引きのそば粉をブレンドしてあります。


 十割は食べると食感・香りなど男性的?なそばですが、

作る立場としては、大変繊細なそばです。

少しでもブレンドの量が違ったりすると上手く行きません。


また、そばの打ち方も二八そばとは多少違ったコツがあります、

そばの生地を伸す時、二八そばの時のように

「麺棒に重心をかけるのではなく、心(気持ち)を麺棒に乗せてやる」

程度の加減が良いのではないかと思います。



 これから寒さも増してきます・・・

暖かいそばが美味しく感じる季節です。


 当店ではかけそばを二八そばで作っていますが、

最近気がついたのですが「十割そばのかけそば」

実は、これが最高にいい感じなんです・・・美味!

(これはあくまでも、私の個人的な感想です・・・)


 メニューにはありませんが、このブログを見た方は

御来店の折には 「かけそば・・・十割で!」 

とご注文下さい。この冬おすすめのそばです。


但し、十割はのびるのが早いので、出来あがったら

すぐに召し上がってください。


                            べん



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プロフィール
手打ちそば あるぷす 四代目店主 齊川 洋です。
このブログでは、『そば』について、私が日々感じることを書いていこうと思います。

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