「感謝する気持ちと感動する心」
以前、アメリカのサンフランシスコへ蕎麦打ちのデモンストレーションに
行った時の話をブログで書いたことがありました。 今回は・・・
十数年前のことになりますが、サンフランシスコの近くのバークレーという町にある
カリフォルニア大学での蕎麦打ちデモンストレーションの時の話・・・を
カリフォルニア大学のスプリングフェステイバルに招かれ、
蕎麦打ちデモンストレーションをやることになりました。
場所はインターナショナルハウスの2階にある教室で、中村さんと
いう女性が待っていてくれた。彼女が教室の中を和紙や蛇の目傘で日本の
風因気を演出してくれ、頼んでおいた道具も用意してくれてあった。
しかし、水道と流しは隣の部屋にあるのですが、小さなのが一つ、蛇口をひねると
ほんの少ししか水が出ません。その上排水が壊れているのか水が流れていきません。
さあ、どうしようここは日本じゃないんだ・・・そばはなんとか打てるが、
打ったそばを、ゆでて冷やす水をなんとかしなければ・・・
すると、「氷なら製氷機にたくさんあるから利用したら・・・」と
いうアドバイスをしてもらい、なんとか目途がたった。
でこぼこの学習机を、いくつかつなぎ合わせ、蕎麦打ちを始めると、
何人かの人達からいろいろと質問があった、(もちろん中村さんが通訳してくれた)
アメリカの人々は、健康に良い日本食に興味があるようだ、また私の
着ている作務衣やわらぞうりにも興味があるようで質問されました。
中でも陶器のそば猪口に入れて飲む、そば湯のことを質問された時、
私は、「日本では古くから陶器の器を使い、そばを食べて残ったつゆにそばの
茹で汁を入れ、飲むのが習慣になっている。それは、そば湯には身体に大変良い
栄養が溶け込んでいることと、そばつゆの栄養と旨みを残さず頂くことです。」
そして、もう一つ付け加えると「そば湯を入れて飲み干すことで、器もきれいに
なり、食器用の洗剤も少量で済み、環境にも優しいと思うのです。」などと話をした。
多くの人々に来て頂き、 終わってから何人かの方から(デリーシャスなど)喜びの言葉もかけてもらい、「アメリカまで来て良かった」と、ホッと胸を撫で下ろした。
後日、日本に帰って来てから、中村さんからの手紙で「齊川さんの蕎麦打ちの
デモンストレーションに大学の教授が感銘を受け、授業で話をしてますよ・・・」
と書いてあり、ビックリしました!本当に有難いことです。
今回のアメリカのサンフランシスコ周辺での蕎麦打ち旅行は、たくさんの方々
との出会いや協力があって、成し遂げることができた。一人では何にもできない
という事がよく分かった。と同時に、蕎麦打ちという一つの日本の食文化が、
言葉がうまくしゃべれなくても、外国の方々と心が通じ合えることも分かった。
多くの皆さんとの出会いに、感謝する気持ちと
感動する心を与えていただきました。
それにしても、大変お世話になった、ジェニーやエリースは、今どうしているかな~
べん
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