まず最初に待っていたのは、ラジオの生出演と
新聞社での取材でした。日系のラジオ放送なので
日本語でよかったのですが、なにしろ初めての経験で、
ちょっと時差ボケもあって、とんちんかんな受け答えを
してしまい、恥ずかしい思いをしてしまいました。
そば打ちパフォーマンスを行ったのは、ジャパンタウン
にあるJCCCNCという日系人の公民館のような所です。
日系人を中心に四十人ほどの方がいらっしゃって、
今回のそば打ちを楽しみにしていてくれたようです。
期待に応えられたのならよかったのですが?・・・
皆さん優しい方ばかりで喜んでくれたようです。
自分としては精一杯やらせていただきました。
調理場で後かたずけをしていると、一人の男性がやって来て
、『私はサンフランシスコにきて二十年になるが、
日本人の心を忘れかけていた、
今日、齊川さんに会って日本人の心を
思い出すことができました。
是非、私の店でお寿司をごちそうしたいので
来て下さい。』と言われました。
この方は、「WE-BI-SUSI」というお寿司屋さんを
サンフランシスコでやられている方でアンデイー殿塚
さんと言われます。あまり熱心に殿塚さんが誘って
くれたのでお言葉に甘えることにしました。
殿塚さんの店はあまり日本人観光客の来る地域では
ないとのことで、店の中は外国の方ばかりでした。
殿塚さんが、サンフランシスコに来てから二十年、
アメリカの方のも合うように工夫してきた、という寿司
は、とてもやさしい味で美味しかった!
殿塚さんの店には、松本市出身の若い女性の店員
さんがいてビックリ!また、美奈さんという年配の女性
が私に『うちの親方がさっき帰ってきて、今日はいい人
に合った、と大変喜んでいました、齊川さんに会えたことが
よほど嬉しかったようです。』と言ってくれました。
私も嬉しくなって、そば打ちの話や、信州松本の
花がいっせいに咲く今頃の季節の話などをしていると
美奈さんは、『私は今日まで長い間生きてきて、
五分間話をしただけで、こんなにさわやかな気持ち
になったのは齊川さんが初めて!』と
すこし濃いめの化粧の目から、黒い色をした泪が
頬を伝わりました。
若い頃アメリカに渡り今日まで人に言えない
苦労をしてきたんだな~と思うと、私も涙が
知らずに頬を伝って来ました。
あ~アメリカまで来て良かった!
『感謝する気持ちと感動する心』を
教えていただきました。
べん
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日本人です。サンノゼの方には
手打ち蕎麦を食べれるところがありません。
私もセミナー行ってみたかったです。
アメリカはいかがでしたか?
アメリカで蕎麦を広めたいなんていう
そば職人の方がいらしたら、、っと
サンノゼの蕎麦好きな人たちが
よくボヤいています。
またアメリカに来てくださることを
楽しみにしています。