昨日のことだ。
生徒が来る前に、花壇の草を掃除していて、ふと見るとジャージを着て自転車に乗った女子が教室の前を通り過ぎようとしている。
どこかで見たことあるなぁと、よく見ると今年塾を卒業した生徒である。
「おい」と声をかけると、「あ、先生」。
自転車を降りるやいなや、
「速読をやっていたおかげでね、国語のテストが時間内に終わって何回も見直すことができたんです。古文なんか全部できました!」
と、早口でまくしたてるような勢いで話してくれた。
「それは、すごいなー。ところで、○○君、速読に来ているぜ」
「え、ほんとですか。へー・・」
「高校生もやり始めたし、また、案内送るから」
「はい」
受け答えもはっきりして、高校生になって二か月余りだけれど、グッと大人になったように見える。
初めての受験という壁を乗り越えたことで、一回りも二回りも大きくなったのだろう。
どちらかというと勉強が苦手な彼女。
速読トレーニングで鍛えた力が彼女に大きな自信を与えてくれているのかもしれない。
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