このところ中3生から「英語の長文を読むのに時間が掛かる」という声が聞かれます。毎年、中3総合テストの英文はみんな手を焼きます。
そこで、英語長文学習法!
長野県の過去入試問題の構成は、
・リスニング問題
・対話問題(受け答えの文を選択肢から選ぶ)
・長文問題1
・長文問題2
となっています。試験時間は50分でそのうちリスニングは10分です。したがって、40分で後の問題を解答しなければなりません。
対話問題は短文なのでそれほど問題ではありません。2分もあればほとんどの生徒が答えられます。
長文1は、会話文で単語数は約200~250語、長文2は、説明文・日記・手紙・物語など様々で300語前後です。二つで550語ほどになります。(他県では1000語のところもあります)。
中学3年の教科書は単語数が多いページで1ページ80語ほどです。入試では教科書の語数が最も多いページの7ページ分を40分以内に読んで解答しなければなりません。しかも、初見の英文です。ただ、問題は長文の内容がわかれば解けるものがほとんどです。
つまり、英語の攻略は唯一つ「長文読解」にかかっているといっていいでしょう。そこで、速読ができるようになる方法を説明します。
その1 声を出して何回も読む
教科書を何回も声を出して読みましょう。とにかく、英語になれることです。一説には「教科書を100回読め」という人もいます。発音がわからない人は、CDを何回も聞いてから読むようにしましょう。
その2 英語の語順のまま頭に入れていく
My parents decided to move here because my mother’s friend lived near here.
普通に訳すと、「母の友人がこの近くにすんでいたので、両親はここに引っ越すことを決めた」となりますが、このようにきちんとした日本語に直しているだけでかなり時間がかかってしまいます。「日本語に訳せ」という問題ならこのように書かなければいけませんが、大雑把に意味を把握するだけならこの必要はありません。
My parents decided / to move here / because / my mother’s friend / lived / near here.
「両親が決めた/ここに引っ越す/なぜなら/母のともだち/住んでいた/この近くに」
どうでしょうか、これでも十分意味がわかりますね。このようにして大意を把握することに慣れましょう。かなり早く読めるようになります。
* 文の構造は日本語より簡単
肯定文は、主語(S)+動詞(V)が文の最初に来ます。上の例ですとMy parents decidedがそれです。そして、何をdecided(決めた)したかが後ろに続きます。Vの前にnotがあれば否定文。Vの部分がbe動詞+ing形になっていれば進行形。文の先頭に疑問詞やDo(Dose・Did)があれば疑問文。このように、文の初めで言いたいことがわかるようになっており、後続の部分はそのことを細かく説明(修飾)している部分となります。このことをしっかりと理解して読んでいくと意味がわかりやすくなります。
その3 タイムを計る
試験では最後に解答を見直す時間も欲しいので、その時間を5分としてのこり45分。そのうち10分がリスニングですから35分でその他の全てを解答ということになります。時間を気にしないわけにはいきません。
250語で解答時間まで含めて13分、300語で20分、短文問題(選択問題)で2分。およそこんな感じです。ですから、長文問題の学習では時間を計って目標タイム内で解答するトレーニングをしましょう。
学校で配布された問題集の長文では10分以内、できれば5分を目標タイムとすればいいでしょう。
*このような訓練は単語力がなければできません。一つや二つわからない単語があっても文の流れの中で意味をつかむことはできますが、「問題を見たらほとんど知らない単語だった」などという状態では無理です。そして、基礎の基礎として国語力です。母国語がわからなくて外国の言葉が理解できるはずがありません。
※単語練習について
・動詞は、原形・過去形・過去分詞形・ing形をまとめて覚える
・形容詞や副詞は、比較級・最上級をまとめて覚える
・名詞や動詞から一定の決まりで形容詞・副詞になる形を覚える
例:real(形容詞)→really(副詞)、use(動詞・名詞)→useful(形容詞)→usefully(副詞) 語尾にlyが付けば副詞、fulが付けば形容詞。
・名詞は、関連グループで覚える
曜日、月、学校、スポーツ、音楽、数字など
・例文と一緒に覚える
・単語カードを使う
・携帯電話のメモ機能を使うのも面白いかも
ぜひ、やってみてください。