皆さん、いかがお過ごしですか?
ブログを上げてホッとしていたらいつの間にか次の金曜日が迫っていて焦る、というフローで生きている今日この頃、専務井上です。

自然との共生から夢を繋ぐ委員会が行った5月第一例会の発表の中で「GNH(Gross National Happiness):国民総幸福量」という言葉が出てきたり、未来のJAYCEE育成委員会の中澤君の3分間スピーチの中で「マズローの欲求階層」という理論が出てきたり、大変印象的でしたので今回はこれらについて取り上げてみたいと思います。

「GNH」とは、1972年にブータン国王が提唱したもので、GNP(Gross National Product:国民総生産)で示されるような、金銭的、物質的豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ、つまり幸福を目指すべきだとする考えから生まれた「国民全体の幸福度」を示す“尺度”のことだそうです。

経済的に“成熟期”を迎えて金銭的、物質的に以前のような“成長”が見込めず頭打ち感のある、むしろ閉塞感のある先進国、特にアメリカや日本、の多くの人にとってこうした“GNH”という概念が広く受け入れられている、というのは何となく理解できます。

さて、“人はそれぞれ下位の欲求が満たされると、その上の欲求の充足を目指す”という欲求段階説を説いたのがマズローです。(
ところで、マズローは晩年、図で示されている欲求の5段階の上にもう一つ段階がある、という主張をしたそうです。
それが「自己超越」(self-transcendence)だそうです。この域に達している人間は世界で約2%ほどしかいない、という・・・(1970年に亡くなっているので、当時のアメリカ合衆国のレベルで、という意味だと思う。)

ま、それはさておき、この理論は「衣食足りて礼節を知る」という諺をある意味裏付けているわけですが、ここで気をつけなくてはいけないのが、この“欲求階層理論”で示しているのはあくまで人間の心理状態であって社会的地位や階級を示唆しているわけではない点です。つまり、社会的に“衣装が足りて礼節を知る”人間であっても、時に“生理的欲求”の段階に至るというのは容易に理解できます。

ところが、最後の「自己実現欲求」だけは他の欲求とは毛色が違います。
他の欲求が“欠乏欲求”に属するのに対し「自己実現欲求」“成長欲求”、つまり“成長し続けたい”と心の内から湧き上がる欲求なわけです。

“成長したい”とは思えても、そういう思いを“継続する”というのが実は一番大変なんだろうな、といい加減眠くなったので後編はまた来週。

チャオ