皆さん、楽しんでますか?
最近コーヒーを淹れるのにペーパードリップの代わりにゴールドフィルターを使い始めた専務井上です。

さて、いつぞやの“市民タイムス”の一面で興味深い記事が載っていたのでご紹介します。



 



 「不況の影響 ごみ減少」というタイトルの記事ですが、これによ
 ると21年度の松本市の総ごみ量が9万9805トンで、前年度より6.
 2%減ったとのことです。

 




記事では、“分別意識の向上が主因であれば増えるはずの資源物排出量も減っており、市は「不況の影響が大きい」とみる”という分析でしたが、今一度ここ数年のごみ収集量の推移を見てみましょう。

図:ごみ収集量と松本総人口
表:ごみ収集量

※平成17年から20年度までの松本市公式HPデータ引用。旧波田町は含んでいないので市民タイムスで掲載されたグラフと数字が異なっている点ご了承ください。

平成17年にごみ収集量が増えているのは、4村合併で単に総人口が増えた結果であるといえます。しかし、この頃からすでに市民の分別意識は高まっているようで、15年度と比較しても資源物の伸び率(1.11倍)は総人口のそれ(1.09倍)よりも高く、可燃ごみは1.08倍と低い推移です。

さて、17年度をピークに人口もごみ総量も減少傾向となっています。ここで表のほうをご覧いただきたいのですが、一番右のデータはごみの年間総量を松本の総人口で割ったものです。1人が出すごみの量は年々減少傾向となっているのですが、この1,2年は特に少なくなっているのが見てとれます。

こうした傾向を市は“不況で新しい物を買わず、古いものを大切に使う意識の結果”と分析しています。

「不況の影響 ごみ減少」というタイトルから窺えるように、ごみ減少に一番大きな貢献をしているのがつまるところ“不況”というわけです。

ごみが増えたり減ったりするのは市民の経済活動量の増減に大きく影響されるということは、考えてみれば当たり前のことです。“企業の生産活動停滞”“市民の消費抑制志向”によりごみの量が減っているのであれば、これを手放しで喜ぶことはできません。

記事の最後に、“市は、減量化のきっかけになるとされる、家庭系ごみの処理費用を住民が負担する有料化について検討を進めている。”と紹介されているのですが、景気の悪い現状でこれが実施されたら住民の負担が増え、松本の経済が更に悪化してしまう可能性がある、ということを十分考慮すべきであると思います。

CO2削減もそうですが、ごみ減量化それ自体を目的にしていろいろやろうとすると思いもよらない負の影響が出てしまう、そんな気がする今日この頃です。

「不況の影響 ごみ減少」・・・ほっとけない!というわけで今日はこの辺で。