木曜ブログ担当の牛越です。
「桜折るバカ梅折らぬバカ」、何のことかといいますと、樹木の中には、剪定が必要な樹木と、刃物を嫌う樹木とあるそうで、梅は前者、桜は後者になるのだそうです。
先頃のタウン情報で目にしたニュースですが、天龍村のJR線伊那小沢駅の構内にあるカンザクラの枝が多数、心無い者の手によって切断されるという事件があったそうです。このカンザクラ、「信州で最も早咲き」とされるものだそうで、事件のあった頃には枝には多数のつぼみがほころび始めていたとか、何とも情けない話ではございます。
2月、信州では最も寒いこの季節に花を開かせる桜の木、きっと地元の方々は楽しみにしていたことでしょうし、またこのカンザクラを目当てにカメラを担いで遠路やってくる鉄道ファンもいたのかもしれません。ま、根こそぎ切り倒されたという話ではないようですから、しばらく時間がたてば再び枝ぶりは復活するものではあるのでしょうけれど・・・。
街の中には、その街に暮らす人の気持ちのこもったものがたくさんあります。伊勢町の歩道に置いてあるプランター、商店の前に設置された灰皿、様々あると思います。「もの」というには少々大き過ぎますが、国宝松本城だって市民が守り抜いてきた大きな置物といえましょうし、形はありませんけれど、掃き清め打ち水がされた商店の前の景色なんかも、街に暮らす人の思いのこもったものなのだと思います。
忙しい世の中ですからねぇ、あれこれ考え事をしながら急ぎ足っていう人たちが多いと思うのですが、信号待ちで立ち止まった時にでも、「何だろうアレ?」「何でソレがここにあるのだろう?」「誰がしてくれたことなのだろう?」っていう物体、探してみては如何でしょう。
この松本のまちに、どんな人が暮らしているのか、見えてくるような気がします。
柄にも無く抹香臭い話になってしまいましたし、にっちもさっちもまとまりませんので、本日はこれにて。
またの御目文字まで
アイデンティティー育成室
担当副理事長 牛越 愼太郎
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