三役ブログの火曜日担当、副理事長の堀川です。
京都会議を終えた後、仕事の打ち合わせのため、そのまま山口県へ向かった。
その途中、広島県にて途中下車。私の憧れであるK社長に会うためだ。K社長とは2年半ぶりの再会である。
「山口出張があり、久しぶりにそちら方面にいくのですが、少しお時間を頂けませんか。」
「おー 久しぶり!もちろんいいよ!」
K社長、(58?才)。テレビ局キャスターを数年前に引退し、今は環境製品を取り扱う商社を経営している。K社長とは5年前にさかのぼるが、その人格と哲学に心酔させられた。
K社長と食事をしながら、ここぞとばかりに様々な情報、考えを吸収させて頂いた。K社長は今の日本を憂いつつ、よりよい社会にしようと毎日精力的に動いているようだ。
「ここ1ヶ月は、その活動で仕事もできないんだよ。」とK社長。その問題とは、今広島市で議論されている「子どもの権利条約」の制定についてのようだ。一見、子どもの権利を守るこの条約ができることはいいことのように聞こえるが、そのK社長は大反対のようで、その制定を阻止すべく講演会等の活動で忙しいようである。
その理由を聞くと、たしかに納得できる部分が多々あった。詳細はここには記載しないが。
「君たちの団体はこの問題をどう捉えてる? これは非常に重要な問題だよ。」と、温かくも鋭い視線で見つめられた。その視線は、前日より外し忘れた背広のバッジに向けられていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、店を出たK社長は、私のかねてからの希望の場所へ連れて行ってくれた。 原爆ドームである。
普段は観光客等でにぎわうその公園も、今は日曜日の夜10時。さすがに人がいない。
その静かな空間の中、照明によって浮かび上がる原爆ドーム。数分間、無言で立ち尽くし、見詰めていた。
京都での全体会議が終わったのではない。 我々の活動はすでに始まっているのだ。
そのスタートラインとすべき場所として、この場所 は私にはふさわしかった。
あらためてこの“バッジ”をつけている理由を考えるとともに、論理と実践、そして検証を繰り返しながら、誇りを持ってこの社会のために活動していきたいと覚悟した京都会議翌日の夜であった。
副理事長 堀川 政美