恐るべし 歯根膜!!
2009/11/28 8:03
移植直後です。いつもそうですが、「お願い!!」って感じの頃です。
今までの感触では、1週間感染など何もなければほぼ成功します。
移植後2週間、ここから根管治療に入ります。
全体的に歯根膜腔はまだ広く見えますが、この位でもだいぶしっかりとしてきています。
移植後4週、根管充填時のX線写真です。
歯根膜腔はだいぶ正常像になってきています。
もういつ印象でもOKです。
やはり歯根膜の力は絶大ですね。
周囲の透過像や歯槽骨はさらに安定方向に向かうものと思われます。
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投稿者 : miyashita
自家歯牙移植 その4
2009/10/30 8:13
先日の月星先生の講義に感化されたわけでもありませんが、自家歯牙移植の症例がありました。
32歳男性の患者さんです。左下7番部にしばらく前より腫れと排膿を繰り返していたようです。
状況を説明しクラウンをはずしてみると案の定、髄床底に穿孔が確認されました。
予後不良なことをお話しして、色々な治療オプションの中から“自家歯牙移植“を選択されたため、2週間ほど前に抜歯しました。
ドナーとなる左上8番(親知らず)です。
歯根の形態、歯周組織の状態、歯のサイズなど移植には最適に見受けられます。
歯根膜を傷つけないよう注意深く抜歯し、左下7番の抜歯窩に移植しました。
今回は月星先生に習い、縫合糸でしっかり目に固定し、歯周パックを施しました。
抜歯窩との適合状態もまずまずだと思います。
浸潤麻酔からパックまで30分ほどで終了したので、おそらく予後も良好と思われます。
遠心部の骨がどれくらい再生されるか楽しみです。
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投稿者 : miyashita
付着歯肉の必要性
2009/06/25 7:50
通常歯の周りには歯肉があり、歯槽骨としっかりと付いている“付着歯肉”が存在します。
この付着歯肉によって外敵(細菌や異物など)が体内に侵入するのを防いでいます。
しかし、様々な理由でこの付着歯肉が失われると、ブラッシングがしにくくなることで歯周病やインプラント周囲炎が進行しやすくなります。
そこで清掃性を高めるために、付着歯肉を獲得する必要性があります。実際には上顎の口蓋(裏側)から歯肉を切り取り、患部に移植する“遊離歯肉移植”が行われます。
この患者さんは半年ほど前に左上56部にインプラント補綴を行った患者さんです。わかりにくいのですが点線部の付着歯肉が不足しています。
ブラッシングを熱心にしてくれる患者さんなのでしばらく様子を見ていましたが、より確実な予後を達成するために遊離歯肉移植を行いました。
補綴物を外した状態です。ブラッシングによって炎症症状は顕著に見られませんが、気が抜けない状況です。写真ではわかりにくいのですが点線部が付着歯肉が不足している部分です。
口蓋(画面下の部分)から歯肉を切り取り、頬側に移植して固定します。
当院で行う手術のうち、最も痛い処置の一つです。
経験のある患者さんの話だと、2週間ぐらいは口蓋(歯肉を切り取ったほう)が痛い(しみる?)そうです。
この患者さんも多少の痛みは伴うことは承知していただいていますが、極力丁寧に行いましたので、1日も早い回復を願っています。
2週間後には抜糸をして、1ヶ月もすればよりブラッシングのしやすい環境になることと思います。
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投稿者 : miyashita
自家歯牙移植 ~その後のその後~
2008/12/20 7:46
9月に移植した患者さんです。
その後良好に経過しています。
3ヵ月後のレントゲン写真です。
だいぶ骨も再生してきています。
最終補綴です。
これからメインテナンスを続け、できるだけ長くお使いいただけるよう望みます。
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自家歯牙移植 その3
2008/12/06 8:22
[移植]
昨日34歳の男性に施術した自家歯牙移植症例です。
初診時のデンタル写真です。残念ながら右下6番は保存不可の状態でしたので、10月に抜歯しました。
欠損部を補綴する方法として、①ブリッジ、②義歯、③インプラント、④自家歯牙移植が考えられますが、患者さんは④の移植を選択されました。
抜歯後、軟組織の治癒を待ってから移植を行いましたが、実は先日右上の8番を移植しようとして抜歯したところ、歯根が3根だったのでその日の移植は断念しました。
そして昨日は左上の8番を抜歯しました。
完全な単根歯ではありませんでしたが、ドナーになりうると判断し移植に踏み切りました。
固定もうまくいったと思います。
術後のデンタル写真です。
できるだけ早く最終補綴になることを望みます。
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自家歯牙移植 ~その後~
2008/10/03 8:06
[移植]
先日ご紹介し“自家歯牙移植”の途中経過です。
9月1日に移植手術した直後です。
術後約2週、ワイヤー固定をはずし根管治療前の写真です。
術後約1ヶ月、根管治療後です。
まだ1ヶ月ですが、近心の透過像が薄くなってきているように見えます。(新しい骨ができてきています)
患者さんは痛みもなく、日常生活ではほとんど気を使うことなく使っておられるそうです。
この分だと最終補綴までさほどかからないと思われます。
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自家歯牙移植 その2
2008/09/06 8:17
[移植]
右下7番がパーフォレーション(穿孔)のため予後不良です。
幸い隣の8番が残っていましたので移植することにしました。
あらかじめ7番を抜歯し、約1ヶ月の治癒期間を待った後の状態です。
移植後、鎮痛剤を1回服用されたようですが腫れや痛みも殆どなく経過は良好です。
近心に見える透過像は歯根膜によって骨が再生されることでしょう。歯根膜の力は偉大です。
2週間後より根管治療を始め、3ヵ月後位には最終補綴を行う予定です。
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自家歯牙移植
2008/05/14 7:53
不幸にも歯を失ってしまった後、抜けたところを補う方法の一つとして“自家歯牙移植”があります。
主に“親知らず”を使うことが多いのですが、ドナーとなる歯を極力傷つけないように抜歯して、別の場所へ移植します。自分の歯を使いますので組織の拒絶反応などは全く心配ありません。
この患者さんは47の遠心のむし歯が深く、保存するのが難しい状況ですが、その奥に比較的健康な親知らずが斜めに埋まっています。これを極力ダメージのないように抜歯して、47の位置に移植しました。
平成19年3月の手術後1週間のレントゲン写真です。この頃はまだぐらぐらで、術者、患者ともにドキドキです。
術後約半年、最終補綴時のレントゲン写真です。近心に透過像がまだ残っていますが、患者さんには何でも噛めると喜んでいただきました。
術後1年2ヶ月、今年の5月の状態です。近心の透過像も徐々に再生されてきています。臨床症状も全くありません。やはり歯根膜の力は絶大ですね。
昨年の11月から始めたブログのカウンターがようやく2000を越えました。これからもがんばって更新しますので応援よろいしくお願いいたします。
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投稿者 : miyashita