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やっぱり痛い遊離歯肉移植

2009/10/06 8:10 | 印刷

何度か紹介している“遊離歯肉移植”です。


不幸にも4年ほど前に交通事故で頬骨弓骨折した患者さんです。初診時にはまだ固定用のプレートが入っていました。

欠損部顎堤の付着歯肉は失われており、プレート固定時の瘢痕組織が見られます。触診するとしこりのような組織が歯肉部から頬粘膜にかけて存在し、そのため左上7番の清掃性が著しく悪化し歯周病の進行が見受けられます。

患者さんと相談した結果、まずは形成外科に依頼し、固定用のプレートを除去することにしました。

その後組織の治癒を待って、付着歯肉獲得の目的で遊離歯肉移植術を行いました。



術後10日の写真です。まだ見た目は痛々しいのですが、患者さんは随分楽になったとおっしゃっていました。
やはり術後1週間は辛かったそうです。

写真だけでは分かりにくいのですが、頬側にはしっかり付着歯肉を獲得することができました。また、移植床を形成した際、頬粘膜内の瘢痕様組織を極力削ぎ落としてみましたが、その効果は???です。

遊離歯肉移植は当院で行う処置の中で最も痛みを伴う処置の一つです。もちろん術前にはその必要性とともに痛い処置であることを十分説明いたします。

患者さん曰く、ドナーサイト(歯肉を切り取った方)の痛みがつらいようです。一応コラーゲンの保護剤を縫い付けるのですが、痛みは強いようですね。

でも今回頑張ったおかげで、7番の清掃性は確実に向上するでしょうし、将来欠損部にインプラント治療も可能になるかもしれません。あと1週間もすれば歯ブラシもあてられる状態まで回復すると思います。

7番を極力失わないよう、今後も管理を続けましょう。





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