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EMD (エムドゲイン)

2008/05/13 7:58 | 印刷

歯周病に罹って歯周組織の破壊が進むと、スケーリングやルートプレーニングなどの歯周初期治療だけでは歯周組織の安定化が図れず、歯周外科が必要となることが多々あります。

歯周病に限ったことではありませんが、最高の治癒形態はいわゆる“元どおりになる”ことです。歯周病で言えば吸収された歯槽骨が元あった位置まで再生することが最良です。が、なかなかそううまくいかないのが現状です。

歯槽骨再生の一手段として“エムドゲイン療法”があります。これはブタから抽出したエナメルタンパク質を歯槽骨の欠損部に塗布することで、再生を促す療法です。もちろん欠損形態の適応症があり、何でも使えば再生する魔法の薬ではありません。



この患者さんは平成16年1月に当院にいらっしゃった当時22歳の女性です。36の近心部に大きな垂直性骨欠損がありました。初期治療後、同年6月に歯周外科に伴いエムドゲインを使用しました。









術後4年経過した、平成20年5月の状態です。X線的には明らかに骨の再生が認められます。こういった症例を見るとやってよかったと思いますが、全ての症例で良好な再生が見られるわけではありません。



エムドゲインは保険適応外です。


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