緑内障手術は、眼圧を下降させ進行を最小限に抑えることが目的で,もっともスタンダードに行われている術式は、マイトマイシンC(代謝拮抗剤)を併用した線維柱帯切除術です。
これは簡単に言いますと、眼内より房水と呼ばれる液体を眼外に導き出して眼圧を低下させる手術です。
近年、線維柱帯切除術に代わる術式として、ミニチューブを挿入する術式が報告され、我が国でも昨年ミニチューブである
EX-PRESS™が承認されました。
今後は、線維柱帯切除術の多くはミニチューブ使用手術へ移行することが考えられます。
今回は、その中で現在国内で使用可能なEX-PRESS™についてご紹介します。
EX-PRESS™は長さ2.6mm、内腔直径200μmのステンレス管で、強膜弁下より前房に挿入します。
房水はチューブを通って眼外に導かれていきます。
ミニチューブ挿入術では、房水の流出量が従来の線維柱帯切除術に比べて安定し、また虹彩切除や強膜ブロック切除といった操作が不要になるため術中の出血の回避、術後炎症の軽減により手術成績の向上が期待されております。