6月25日、26日と硝子体手術ビデオセミナーに出席してきました。このセミナーには毎年出席しており、硝子体手術のupdateな情報が得られます。
一般の方には硝子体手術は、白内障や緑内障手術などの他の眼科手術とくらべて馴染みの少ないものかもしれませんが、近年は適応が拡がり、多くの疾患の治療に用いられております。
簡単に言いますと、水晶体の後方にある硝子体内に細い器具を挿入し、硝子体を切除、除去した後、いろいろな操作を加えて網膜・硝子体疾患の治療を行う手術です。対象となる代表的な疾患には、糖尿病網膜症(硝子体出血、増殖性変化、黄斑浮腫を伴うもの)、網膜剥離(一部は強膜バックル手術が第一選択)、硝子体出血、外傷、眼内炎、黄斑疾患などがあげられます。近年では、黄斑円孔、黄斑上膜、黄斑浮腫など、黄斑と呼ばれる網膜中心部の病気に対する手術が増えてきています。
最近の硝子体手術では使用する器具がより細く、繊細になってきました。従来の20Gという器具の太さから、23G,25Gといった細い注射針程度の太さの器具の手術に移行してきており、より侵襲の少ない手術が可能になってきております。
20G:外径0.908mm
23G:外径0.600mm
25G:外径0.507mm
↑硝子体手術に使用する25Gプローブ
23G、25Gの器具を用いる硝子体手術は、小切開硝子体手術と呼ばれています。