白内障手術を行ったあと、屈折を矯正するために眼内レンズを挿入します。近年、付加的価値を有する眼内レンズが開発されており、それらはプレミアム眼内レンズとも呼ばれます。
そのひとつは多焦点眼内レンズであり、もうひとつは本日紹介するトーリック眼内レンズです。
トーリック眼内レンズは、乱視を矯正する眼内レンズです。乱視を有する白内障患者さんにはとても有用な眼内レンズで、術後裸眼視力の向上が得られます。
手術そのものはほぼ同じ方法で、使う眼内レンズを変えるだけで乱視を矯正する画期的な眼内レンズです。
乱視を矯正することにより、裸眼視力を向上させ、眼鏡の依存度を減らすことが可能です。(もちろん遠近の調節には、眼鏡使用が必要です。)
トーリック眼内レンズは通常の眼内レンズに比べて高コストですが、日本では健康保険適応のため治療費が変わりません。
米国ではトーリック眼内レンズ使用に必要な差額を自己負担で患者さんが支払うのですが、国内では健康保険がカバーしてくれるということです。
当院では昨年より適応の患者さまにはこの眼内レンズを使用しております。
最近は学会などでもトーリック眼内レンズの有用性は証明されてきており、更に普及していくと思います。
詳しくは、白内障情報室