指物家具とは・・・
指物家具とは、釘などを使わず
木部に凸凹(ほぞ)を作り
そのほぞによって板と板、棒と棒
を組み合わせて作る家具を言います。
徳川幕府開幕以降
江戸が政治経済の中心になるにつれ
衣・食・住すべてに「江戸旋風」が流行し
指物家具の分野にも江戸風、江戸好みと呼ばれる
スタイルが形成されました。
ほぞの部分を「仕口」と呼び、数十種類ある仕口のうち
主に江戸指物では外から見えない隠し蟻組や三方留などの
高度な仕口を使用しています。
絢爛な加飾が施された関西家具とは対照的で
素朴な作風で見かけの華やかさより内面の美を追求しており
内側に手抜きをしない日本的な「わび」「さび」「義理人情」の込められた
手作りの味が生かされた作品が残されています。
戦後、家具業界も機械化が進み、近年では洋家具が主流となっていますが
日本の伝統工芸として受け継がれた江戸指物は、現在でも手造りならではの
味を好む方々から大変親しまれています。
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