カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 5月から、ベランダで育てて来たプランター栽培の夏野菜。
大きな深鉢で、キュウリが二本、ミニトマトが二本、ナスは一本、後は大量の大葉と種から育てたサラダに使うルッコラ。
 今年は日本中が異常な猛暑続きに依り各地で水不足が相次ぎ、朝晩プランターに水遣りをしてもやはりその影響は避けられなかった様に感じました。
また暑さとは関係ありませんが、キュウリは最初の頃は順調で、何本か収穫するなど良かったのですが、途中からハダニなのか、アブラムシよりもずっと小さな虫が集って葉やせっかくの実が枯れてしまい、手許に会った野菜や花用の消毒スプレーを使ってみても殆ど効果が無く、結局十分な収穫は出来ませんでした。
一方、プランター栽培に一番向いているというミニトマトは、それなりに順調に収穫することが出来ました。
また零れ種からたくさん生えてかなり間引いた大葉や、店頭に苗が無くて種から育てたルッコラは、使い切れない程収穫して色んな料理やサラダに使うことが出来ました。
また二年目のパセリはやはり無理だったようで、途中から葉よりも花芽が伸びてきてしまいました。パセリは毎年新しい苗を植えた方が良さそうです。
そうした中で、大きな鉢に一本植えしたナスは、結構たくさん収穫出来て、真夏には少し“とぼった”様にも感じたこともあったのですが、秋口になると、またたくさんの花を付ける様になったのです。
 「秋茄子は嫁に食わすな!」
秋になると皮が柔らかくなるので、秋に収穫する茄子の美味しさを表わしたと云われる古来からのこの格言は、決して意地悪な舅の嫁いびりではなく、お腹に赤ちゃんがいる妊婦さんには「ナスは体を冷やすため、子を産む大事な嫁の体を冷やさないように」という説の方が多分正しいのではないかと思うのですが、少し涼しくなってから、その秋茄子がたくさんの実を着ける様になりました。
そして一杯に茂ってくれた大葉(青じそ)ですが、使い切れなかったので、秋になる前に柔らかそうな葉を摘んで冷凍保存にしてみました。

 家庭菜園など畑で育てるのと比べると、やはりプランター栽培は土壌の力、土の持つ保水力などがどうしても限られてしまい、なかなか満足出来るレベルとは言えませんでした。でも、日ごと少しずつ成長していく“植物”の様子は、少なからぬ“育てる喜び”を感じることが出来、朝夕の水遣りがルーティーンとなって、チョッピリですが“畑仕事”に似た遣り甲斐を感ずることも出来ました。
 今年の結果を振り返ってみると、来年はもうキュウリの栽培は諦めようと思います。その代わりに街中でグリーンカーテンとしてゴーヤをプランターで育てているカフェを見掛けたのですが、通る度に見るとプランターでもしっかりと葉が茂っていたので、ゴーヤチャンプルーは我が家の大好物でもあることから、来年はキュウリではなく同じウリ科の植物であるゴーヤをプランターで育ててみようと思っています。
ゴーヤは本来沖縄地方などでの呼び方で、和名はツルレイシ(蔓茘枝、蔓荔枝)だそうで、昔父も一度ブドウ棚の端を使って栽培したことがったのですが、当時はニガウリ(苦瓜)と呼ばれていた様に思います(多分30年以上も前だったと思いますが、その頃小学生だった子供たちは勿論、当時の我が家ではゴーヤは人気が無く、父も一年限りで栽培は止めてしまいました)。
しかし歳を取ったせいか、今の我が家では私も家内もゴーヤの苦味こそがゴーヤの美味しさだと思っていますので、塩揉みで苦みを消す様なことは一切しません。
因みに、このゴーヤの苦味の元は「モモルデシン」という成分で、このモモルデシンは水溶性のために、サッと熱湯をかけての湯通しや塩揉みをすることで苦味が抜けるのだそうです。
我が家では、この夏場に毎週とまではいかなくても少なくともニ週間に一度は必ずゴーヤチャンプルーを食べていましたので、家庭菜園としてはむしろキュウリよりもゴーヤの方が我が家の食卓への貢献度は高いのかもしれません。

 来年はエコのためのグリーンカーテンというよりも、むしろ食べるためにゴーヤを頑張って栽培しようと思います。

 最近の野菜価格の高騰も背景にあるのか、今世間で静かに注目されているのが“リボベジ”とか・・・。
このリボベジとはReborn Vegetableの略で、生の野菜を調理したり、食べたりした後に残った根や“へた”などから、再び食べられる部分を育てて収穫する方法のこと。
家庭から出るゴミの内、調理くずや食べ残しなどの生ゴミが約28%と凡そ1/3近く占める中で、このリボベジは野菜の生ゴミを減らすことが出来きて且つ家計にも優しいエコ活動として、最近注目されているのだそうです。
ネット記事に依ると、この“リボデジ”を育てるコツは、
 ・日当たりの良い場所に置く(直射日光は避けてください)。
 ・水は少量にして、野菜全体を浸さないように
 ・水は1日1回取り替える
 ・容器が汚れたら、キレイに洗う
 ・カビや異臭が発生した時は捨てる
 ・再生は1~2回まで
とのこと。
生の野菜を調理したり、食べたりした後に残った根や“へた”を今までの様に捨てずにそのまま使っての水耕栽培ですので、誰でも簡単に実行可能です。

 たまたま、今回奥さまが豆苗を買って来たので、料理に使った後の豆苗を使って、この“リボデジ”に挑戦してみることにしました。
料理に使う豆苗を長さ5㎝程残して切り取った後の、スポンジに生え揃った根の部分。これを水を張った容器に入れて準備完了です。後は毎日水を取り替えればOKです。
たまたま使える容器が無く、そのために容器を購入するのも例え100均であっても何だか本末転倒ですし、同じ根を再生用に使えるのも僅か2回なので、ここは工夫して2ℓのペットボトルを切って容器を作成することにしました。
たまたま手許に在った容器を水が漏れない様にピタッと隙間無く貼り合わせると、長さが豆苗のスポンジより2cm程短くなってしまいますが致し方ありません。半分に切り取って瞬間接着剤で密閉する様に貼り合わせ、少し時間を置いてしっかり乾いてから、根の張ったスポンジをその大きさに合う様に2㎝程切り取って出来上がった容器に入れて、根の部分が浸る様に水を注いで完成です。
キッチンには日が当たらないので、日当たりの良いベランダでプランターの脇のスモークガラスで直射日光が遮られる場所に置いて、毎朝水を取り替えることにしました。
 最初にスタートしたのが5月31日でした。次の写真が一週間後の様子で、大分茂ってきました。ところが、ニ週間後には成長度合いに対して水が足りなかったのか、朝見たらクターっと倒れてしまっています。
そこで朝夕一日二回水遣りをすることにして、収穫したのが18日。スタートしてから、19日目です。ビニール袋一杯の量でした。
そして調理したのは、シンガポール時代を懐かしんでシンプルにガーリック炒めです。ニンニクを二欠け細かく刻んでゴマ油で炒め、豆苗を投入して醤油に少しオイスターソースを足して味付け。
ところが食べてみると、味付けは良かったのですが、肝心の豆苗が強い(コワイ)のです。ネット情報では10日からニ週間で収穫と書かれていたのですが、18日間は長過ぎた様です。“欲をかかず”に、どうやら10日以内で収穫した方が良さそうです。
 最近のスーパーの野菜売り場では(田舎の信州でも)、豆苗以外の根付き野菜として、昔からお馴染みのカイワレ大根だけでなく、最近ではブロッコリースプラウト、そして個人的には豆苗よりもシンガポールで大好きだったチリカンコンで良く食べていた空心菜も売られていますので、サラダ用にはカイワレやブロッコリースプラウト、そして自宅中華用には空心菜でリボデジをやってみるのも良いかもしれません。

 年明けにいつもの床屋さんに行ったら、年始の挨拶代わりにと戴いた白いミニシクラメンの鉢。ありがたく頂戴して持ち帰り、自宅に在った小鉢に植え替えて毎日小まめに世話をしたのですが、葉はしっかり出て元気に伸びるのに、花芽が途中で枯れたりして花は殆ど咲いてくれませんでした。

 昔も、毎年庭の手入れをお願いしていた同級生の経営する園芸店「ナカツタヤ」から年末のやはり挨拶代わりに戴いた立派なシクラメンの鉢も、リビングよりも寒い所の方がシクラメンには良いからと玄関の飾り棚に置いて家内が世話をしていたのですが、やはり思った程には上手く咲いてはくれませんでした。
我が家にとってシクラメンは鬼門なのでしょうか、これまでに頂いたどのシクラメンもどうも上手く栽培管理が出来ませんでした。
今回のミニシクラメンも葉だけは元気に出て来るので捨てる訳にも行かず、頑張って夏越しさせて、次の冬にまた何とか花を咲かせられたらと、毎日水をあげて世話をしていました。

 ミニシクラメンは一般的には、
『管理は、水やり、日当たり、温度、肥料、そして花後の剪定が重要です。水やりは土の表面が白っぽく乾いたら、暖かな日の午前中にたっぷりと与えましょう。日当たりは、室内の日当たりの良い場所、できれば窓際が適しています。温度は5~18℃が適温で、涼しい場所で管理すると長持ちします。』
とのことなので、窓際に置いていました。水はやっても、特に肥料を施すことはしませんでした。

 花が無くなり葉だけが旺盛に伸びて・・・と、そうこうして4ヶ月近くたったこの5月。GWが過ぎた頃、伸びて来た芽がどう見ても葉ではなく花の様な気がするのです。葉の芽は開く前はジュンサイの様な形で葉が次第に伸びて来るのですが、その芽はマッチ棒の先の様に丸いのです。
でもシクラメンの開花時期は通常10月から3月頃とされていますので、「まさかなぁ・・・」と花芽とは思っていませんでした。
そんなマッチ棒の様な丸い芽が次から次へと出て来るのです、そして少しずつ成長するにつれて、芽の先が白くなってくるではありませんか。
 「これって、どう見ても花芽だよね・・・」
そして出て来た当初は丸みを帯びていたのが、次第に白い部分が尖ってきました。
そこで、調べてみると、ミニシクラメンは、通常冬から春にかけて咲く花ですが、夏に休眠させずに育てている場合や、栄養状態が良好な場合は、夏でも咲くことがあるのだそうです。特にガーデンシクラメンは初夏まで咲くことがあり、夏の直射日光に弱いので、明るい日陰に移動させて育てるのが良いとされています。
ミニシクラメンを夏に咲かせるためのポイントは、休眠させずに水遣りを続け、鉢に直射日光が当たらないように半日陰や明るい日陰で、涼しい場所、風通しの良い場所に置くのが良いそうです。こうして休眠させずに育てている場合は、夏でも花が咲く可能性があるそうです。
 毎朝水遣りをして日当たりの良い窓側に置いて、大事に管理して来た5月30日。遂に一輪白いシクラメンが4ヶ月ぶりに開花したのです。
そして次々に芽を出して伸びていた蕾が開花して、6月16日には10輪が開きました。
(因みに、一本だけひょろっと長いのは、一株に二つの花がくっついて咲いた突然変異株です。他にも茎が細いモノと二本、倒れないように支柱で支えています)
 夏に咲いた季節外れのミニシクラメン。このままだと本来の冬の時期に花が咲いてくれないといけないので、この冬に向けて栄養分を蓄えるべく、ここで花を全部切り取って株を休ませることにしましたが、てっきり冬の花とばかり思っていたシクラメンが、まるで雪の様に真っ白い花をこの初夏に咲かせてくれたのです。思いがけない、季節外れのプレゼントでした。

 5月中旬、信州もさすがにもう遅霜の心配も無さそうなので、園芸店に行って野菜苗を買って来て、今年もマンションのベランダで夏野菜のプランター栽培に挑戦中です。

一昨年は葉が茂っても殆ど実らずで、
  「これなら、野菜を買った方が安くない!?」
そんな奥さまからの皮肉にもめげずに、昨年も再挑戦。
昔は果樹園の脇の畑で家庭菜園を楽しんで、妹や姪の家にもお裾分けする程たくさん収穫出来たのですが、そんなつもりで安易にベランダのプランターで栽培したのがそもそもの間違い・・・。
昔、集落の“オジサンやオバサン”から、我が家の果樹園や畑の土壌は、「リンゴ園の土が本当にイイだで」と羨ましがって褒められるくらいで、その分雑草も蔓延るのが凄かったのですが、一度も追肥せずとも毎年夏野菜が収穫出来たそんな畑と、プランターでは土の養分と水持ちが全く違うのです。
当然プランターの土には野菜用の培養土を使っているのですが、そこで昨年は野菜用の肥料を追肥として定期的に施肥することで、初めてキュウリもナスも収穫出来ました。でもその数は“多少”で、まだ満足する程(=買って来るよりもお得!)では全くありませんでした。

 因みに、今年は田んぼ近くの5年間貸していた畑が契約更新されずに返却されてしまったのですが、そこは日当たりが余り良くなく、祖父や父の代に果樹(桃)を植えても満足する様な出来では無かった様で、最後はネギを植えていたくらいの畑でした。
因みにその横の田んぼは、今まで通りJA関係の団体が更新して使ってくれていますし、他の田んぼも父の頃から借りて頂いている個人の方がそのまま借り続けて頂いていて、今年も既に田植えを終わられています。
しかしその返却された畑については、断捨離と終活に伴いトラクターや耕運機といった農機具も軽トラも全て処分してしまったため、返却された畑を耕す手だてがありません。
その畑を借りて頂いた方は5年間エゴマを栽培されていたので、一度耕さないとそのままではすぐには使えません。仮にトラクターや耕運機をレンタルしても運ぶ術がありません。
お隣の塩尻市には依頼を受けて田んぼや畑をトラクターで耕してくれる法人(NPO?)があるのですが、受託する範囲は塩尻市内だけ。松本市内は無理で、JAには残念乍らそうしたサービスはありません。
因みに、その畑の横には大門沢川が流れていて、上流に家畜場は無いので、水利の無い山の畑とは違って使おうと思えば水はあり、そこで来年に向けて誰かに頼むなり畑を耕す方策を考えることにして、一旦今年は今まで通りにベランダでのプランター栽培を継続することにしました。
 ベランダでの野菜栽培は、これがもし畑だったら春先にトラクターで起こして、苦土石灰や鶏糞などの肥料を混ぜておけば良いのですが、プランターではそうはいきませんし、家庭ゴミとして土を捨てることも出来ませんので難儀です。
そこで、先ずはプランターの土をリサイクルして活性化すべく、ホームセンターで再生材を買って来て培養土に混ぜ、数日間はそのまま置いて馴染ませます。
その上で、買って来た夏野菜の苗は、キュウリとミニトマトが二本ずつ。ナスが一本、そしてバジルも一鉢。そして、連作障害を避けるべく、キュウリとトマト、ナスの苗を昨年とは違うプランターに植えます。因みに、パセリは昨年の株が今年も元気に葉を茂らせてくれていますし(二年目の株は花が咲くので、花芽が伸びてきたら養分をそちらに取られぬ様に切り詰めます)、大葉(青ジソ)は零れ種でいずれ間引きしないといけない程たくさん発芽してくれました。
また別の日に、大葉を間引きして分散させるべく、もう一つプランターを購入。併せて、サラダ用にとハーブのルッコラの苗を探したのですがホームセンターや園芸店にも無く、その代わりに種を買って来て、大葉を移植した残りの半分に6ヶ所程小さな穴を掘って種を撒きました。すると種を撒いて二日目には早くも芽を出しました。

 我が家はマンションの高層階で、プランターを置くのは南向きのベランダなので日当たりは良好ですが、城山山系に遮られていた沢村と違い、ここ渚は風の通り道で結構強い風が吹く日があります。そのため誘引が遅れ、伸びたキュウリの主枝が風で折れてしまったことがありました。そこで、早目にキュウリとミニトマト、ナスは支柱を立てて誘引をしました。
5月21日にプランターに苗を移植して、毎朝しっかり水遣りをしていますが、6月に家内がまた長期で不在になるので、少しまだ小さいのですがその方がパリパリして食感が良いことから、6月9日に初物のキュウリを親指大の太さで収穫し、最初に仏様にお供えしてから二人でモロキュウで戴きました。
また間引きして植え替えた大葉と種で蒔いたルッコラも順調に育っています。最近、ナスの花が幾つも咲きました。そしてミニトマトが漸く赤く色づき始めました。
 狭いマンションのベランダでの野菜栽培では以前の畑の様には収穫は出来ませんが、それでも当家14代目の百姓としてのDNAの疼きを感じつつ、多少なりとも“庭いじり”的な気分で日々の成長を一喜一憂しながら、今年も自己満足的に夏野菜たちのプランター栽培を楽しみたいと思います。

 昨年、花の時期が過ぎていたためだろうと思いますが、半値に値引き販売されていたので買った、ミニ盆栽とも言えそうなボケの小鉢。
一本の木に紅白の花が咲く「東洋錦」という種類。この東洋錦は赤、白、そして白地に赤の絞りと咲き分けするボケの代表品種で、ボケは大正時代にブームが起こり、その時にこの東洋錦など“花ボケ”と呼ばれる様々な品種が生み出されたのだそうです。

 その後花が咲いた後に葉が出て来て、何本かの新しい枝も伸びて来ました。
ボケは昨年伸びた枝(二年枝)には花が咲かないそうです。リンゴも二年枝は実が大きくならないので、他の枝に養分が回る様に花を全部取ってしまいますが(摘花)、ボケも同様に三年目以降でないと使えない様です。
因みに、漢字では木瓜と書くボケはリンゴと同じバラ科の植物で、それぞれボケ属、リンゴ属と同じ科でも属が異なります。
品種改良を繰り返したリンゴ程ではないかもしれませんが、バラ科なので病害虫には弱いのかもしれません。でも鉢植えで室内に置いているので、庭植え程は気にする必要はないかもしれませんが・・・。
秋になって葉が落ち、伸びた枝の中で3年目に花を付けさせたい枝以外は剪定で切り戻して、冬の間も土が乾かぬよう定期的に水を遣りながら部屋の中で管理して、早春にまた花が咲くのを楽しみに待っていました。
 ところが、年が明けても一向に花が咲かないのです。
3月中旬、一輪も花が咲かないまま葉が芽吹き始めました。そして、そのまま葉だけが次々に開いて来て、新しい枝やひこばえ(蘖)も伸びて来たので、他の枝に養分が回る様にとひこばえは切り落としました。
本来ボケはサクラと同じで葉が花の後に出て来るので、今年はどうやら花が咲かない様です。かといって、葉は出て来たのですから、木自体が枯れている訳ではありません。そこで、ネットで調べてみました。すると・・・、
『ボケは適度な寒さで花付きを良くすることが必要です。適度な寒さにさらすことで花付きを良くするのです。ボケは陽樹ですので、なるべく日に当てて夏の間は枝を伸ばし放題にします。そうやって来春の花芽を定着させ、葉が落ちたところで、花芽が表に出るように剪定をして春を待ちます。』
とのこと。
どうやらボケは、冬の間に或る程度の寒さに当たらないと花が咲かないのです。また、我が家の様にずっと室内に置いて置かずに、ちゃんと戸外に鉢を置いていたとしても、もしも花芽が膨らむ前に家の中などに取り込んでしまうと、逆に花が咲かないなどの弊害が出てきてしまうのだそうです。
知りませんでした。どうやら植物も、“温室育ち”ではちゃんと育たない・・・ということなのでしょう。
 そこでやはり思い出されるのは、春にその開花が毎年注目される、同じバラ科のサクラです。
サクラが開花するという現象には、春の暖かさに反応して花が咲くというために、必ず冬の寒さを過ごさせることが必要です。
サクラは前年の夏頃に翌春に咲く花芽を形成し、休眠状態に入ります。秋から冬にかけて低温(氷点下の様な余り低い温度ではなく、 5℃前後と云われています)に或る一定期間さらされると、休眠状態から覚めます。これを「休眠打破」と呼び、この「休眠打破」の後に春先の気温の上昇に合わせて花芽が発育して開花に至るのですが、それは「休眠打破」以降の期間における気温の積算値が一定の基準を超えると開花すると予測する経験則、「600℃の法則」や「400℃の法則」などが一般的には知られています。
ボケにはそうした経験則的な記述は見当たりませんでしたが、ボケも「冬の寒さ」を経験することが、春を迎えるために必ず必要なのだと知りました。

 ですので、今年はしっかりと冬の寒さも経験させて、来年こそはまたキレイな花を見たいと思います。

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