カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 ちょうど一年前なりますが、長女がNY引っ越すに際して要らないからと置いて行ったモノ・・・。常備していたスパイス類や調味料に始まり家電製品までと色々あるのですが、個人的に有難く重宝させていただいているモノが幾つか。
(それにしても余談ながら、軽トラで処分場に簡単に持ち込める田舎に比べて、都会でのベッドや家具などの粗大ゴミの廃却の大変さをつくづく思い知らされました)

 先ずは、先述(第1886話)の通り、モバイルプロジェクターAnkerのNebula CapsuleⅡです。
コチラは就寝直前の視聴用に寝室の天井に投影して使っています。ルーメンは低いので明るい部屋では無理ですが、使うのは寝る前だけなので、部屋を常夜灯で薄暗くして視るなら、しかもスクリーンではなく天井の壁紙への投射であっても十分視聴に耐えられます。
放送されるTV番組をリアルタイムで寝室で視る時は、TVerでは殆ど同時配信はされないのでTVで視聴しますが、それ以外の番組は専らプロジェクターでTVerを天井に投射して視聴しています。TVに比べ首が疲れないのでとても楽です(因みに、このプロジェクターは液晶方式ではなくDLP方式のため、人によっては“カラーブレイキング”(レインボーノイズ)が気になるケースがあり、奥さまも「画面がチラついて気持ちが悪い」とまさにそれらしく、一切視ることはありません)。


娘は東京のマンションの壁に投射していたので、付属品のカメラに使う様な三脚があって、プロジェクターの投射角度を固定するのですが、天井照射には向かない(90°直角には固定が出来ない)ので、ベッドの頭の“ヘッドボード”と呼ばれる部分の厚いボード(板材)に三脚の脚を背に差し込んで固定したりと(これだと上手く固定出来ず、強く押すとボードに傷が付いてしまいます)色々試した結果、些か恥ずかしいのですが、最終形は適当な大きさの小さな箱の側面を半円形に切り取って、そこに円筒形のプロジェクターのボディーを固定して天井に投射しています。しかしこれが、画面の左右移動も含め非常に上手く固定出来、使い勝手も良くて大正解でした。
見た目はまるで小学生の図画工作の様ですので、みっともないかもしれませんが、誰に見せる訳でもありませんし、全く以ての自画自賛ではありますが、我ながら感心する程の出色のアイデアに大いに満足しています。
 マンションの我が家の4LDK の中で、北側の通路に面して日当たりの悪い6畳間程の一室を和箪笥や仏壇を置いて物置として使っていて、その空いた部分は自由に使って良いとのことから、“男の隠れ家”的なミニ書斎スペースとして私が占用して使っています。
しかし、かなり限定された畳二畳くらいの狭いスペースなので、効率的に使うには、以前もご紹介した様に(第1832話)、L字型の机の天井までの上部のスペースや壁際などを有効に使うしかありません。
          (写真は2年前、最初の頃の様子です)
そこで、先ずはノートPCの上の部分を有効活用すべく、幅60cm のクランプ式の机上ラックを設置しました。このラックの2段の棚は9段階(6cmピッチ)での高さ調整が可能なので、ノートPCの上のデッドスペースを収納スペースに変えることが出来、その二段棚の上にFM受信専用で使っている一体型のミニコンポと、文庫本の本棚やペン立てなどを置いています。
場所を取る蛍光灯スタンドの代わりに、同じくクランプ式でフレキシブルアームのLEDデスクライトを使っていますが、こちらはアームが70㎝ありますので、机の隅に取り付けても全体を照らすことが可能です。
また、ノートPCとは別に10インチのタブレットがあるのですが、これは旅行に行く時にPC代わりに持参する以外は、自宅では週刊誌や月刊誌の配信サービス「dマガジン」を読むための専用タブレットとして使っています。その際には、長女から不要になった3段の折り畳み式のクランプ式のタブレット用アームスタンドを貰ってあったので、これをやはりクランプで固定して、「dマガジン」を読む時だけアームを伸ばして手許に引き寄せて使っていますが、こちらも省スペースで重宝しています。
因みに「dマガジン」はもう10年以上利用していますが、当初はスマホで読んでいましたが、画面が小さくて読み辛いので、今では殆どこのタブレットを使っています。10年前は160誌だったのが、今ではナント1400誌とか。好きな歴史、スポーツ、車やガジェット、時に旅行や登山、料理などなど・・・。色んなジャンルがあり、読み切れない程です。
 そして最後に、LGの27インチのモニターと固定用のアーム。これも勿体無いので、私メのミニ書斎“男の隠れ家”で使うことにしました。
元々娘は、リモートワーク用のノートPCは国内用と海外用に2台を使い分けていましたが、どちらも持ち運び可能な小型軽量のノートPCだったので、自宅で作業する時用に、繋いで大画面で作業出来る様にとモニターも使っていたのですが、私メが使っているノートPCは15.6インチのモニターなので使わなくても良いのですが、せっかくなので使うことにしたもの。
入力はノートPCからですが、画面はPCが15.6インチに比べて、さすがに倍近い27インチのモニターは大きくて見易く、特にYouTubeなどの動画を視る時は大画面の方が遥かに見応えがあって、これまた大いに重宝しています。
ただ27インチのモニターでも、目の前に置くと大型TV並みの迫力となるためノートPCの音源で貧弱で画面に負けてしまいます。そこで以前ご紹介した通り(第1922話)、Creative Pebble シリーズの中のPebble V2というUSB電源のアクティブスピーカーを使っていますが、結構満足出来る音質で、YouTubeやPCでも視聴可能なTVerもこのモニターで視聴して楽しんでいます。
余談ですが、それまでYouTubeでクラシック音楽などの音源を聴く時には、ミニコンポのKENWOODのK-521 のオールインワンのレシーバーをサブシステムとしてKEFの3WayトールボーイCoda-9に接続して聴いてきたのですが、このアクティブスピーカーのPebble V2を購入してからは、イチイチ接続を変えるのが面倒なこともありますが、それ以上にPebble V2が低音も含めて予想以上に良い音で聴けるので、サブシステムは全く聴かなくなってしまいました。そのため、どうしようかと思案中です。
 どうやら、これで我が“男の隠れ家”は最終形でしょうか。娘の残してくれていったモノを中心に、自画自賛ではありますが、結構使い勝手の良いミニ書斎になったと思っています。

 二年前にナナが虹の橋を渡り、もうワンコはコユキで最後にしようと思っていたのですが、縁あってナナと同じシーズーの保護犬を迎えることになり、11月22日に松本の我が家にやって来た保護犬の「くるみ」(以下判別し易いようにクルミとカタカナ表記にします)。
その3日後から、奥さまはかねてからの予定通り長女のいるアメリカへ渡航し、彼女の帰国するまで18日間不在。
そして帰国したと思ったら、その三日後に今度は横浜の次女の所に“月例”の育児支援で、今回は10日間の不在。
ということもあって、当初は12月末からクルミのトライアルを(私メは)希望したのですが、仮ママさんも家内も「仮宅に慣れてしまう前に、里親宅でのトライアルを開始した方が絶対に良いから!」との仰せ。
そのため、止む無く“独居老人”+コユキと新たに迎えたクルミとで、一人VSワンコ二匹での“新生活”がスタートしたのでありました。


 当初、クルミはクレートに入ったままで、用心してなかなか出て来てくれませんでした。しかし部屋に誰も人間が居ないと安心するのか、クレートから出て来るのですが、人間が部屋に入って来るとまた一目散にクレートに逃げ込んでしまうのです。
でも、コユキの時もそうでした。特にコユキはブリーダーが男性だったのか、特に私を怖がり、女性の家内とは(今でも差がありますが)接し方がまるで違っていて、私に慣れるのには随分時間が掛かりました。
ただ、クルミは食欲がすこぶる旺盛。仮ママさんの所でも、食事の準備を始めると、ドッグフードの袋のこすれる音や食器に入れる音とかがすると、クレートから飛び出して来るのです。これは我が家でも同じ。ただ、エサを十分に貰ったことが無かったのか、例えばお菓子の袋の音やコーヒー豆をミルに入れる音などでも食事準備の音と勘違いして飛び出して、すぐ近くまでやって来るのです。でも触ろうとすると、またさっとクレートに逃げ込んでしまいます。
そんな時は、後左脚の膝が固まってしまっていて曲げられないので、足を伸ばしきったままお尻を器用に左右に振って走って来るのです。食事の時は、食欲で興奮してアドレナリンが出ているのか、本当にお尻を振って跳ねる様に駆けて来ます。むしろ準備出来て食器を運ぶ時は、クルミの方がコユキよりも早いくらいです。仮ママさんが、
 「クルミは障害があっても、繁殖犬としてこれまでの過酷で劣悪な環境を何とか生き抜いてきた子ですから、存外強い子かもしれませんヨ!?」
と仰っておられたのですが、確かにその通りなのかもしれません。
 クルミはコユキと違って足に障害があって正しい歩行が出来いので余計フローリングが滑り易いことから、クルミの移動範囲であるクレートとオムツ、そして食事準備中に動き回るキッチン周りと夜寝る寝室迄の廊下に、滑らない様にタイルカーペットを敷いてあげることにしました。家内の不在中に彼女の選んだ商品がオンラインショップから届いたので、市松模様に敷き詰めてみました。一応写真を撮ってLINEで報告はしましたが、家内の実際の反応が不明なので、残り半分を敷くのは帰国を待つことにしました。
すると、見た目はともかく、前にも増して食事準備の時には跳ね回る様になりました。そして日が経つにつれ段々慣れて来て、「コイツは危害を加える様なことは無さそうだ・・・」と理解出来たのか、私がリビングルームに居てもクレートに入らずに外の大きなペットベッドに居る様になりました(但し、触ろうとすると怯えてクレートに逃げ込んでしまいます)。
しかし、日数の経過に比例するように、クレートから出ている時間も次第に増えてきました。
そしてアドレナリンが出ていると、時には“はしゃいでじゃれつく”様な仕草を見せる様なことも出て来ました。コユキは出産後のケアがされず、カルシウム不足で歯が殆どダメになってしまったのでオモチャは不要ですが、クルミは歯の方はしっかりしているので、そこでナナの時を思い出して、ホームセンターのペットコーナーから噛んだり引っ張ったり出来る小型犬用のオモチャも飼って来ました。
朝起きた後や外出から帰って来た時などには嬉しそうにはしゃぐ様になり、じゃれて甘噛みをしたり、おもちゃの引っ張り合いをしたりする様になりました。そんな風に遊びたがるクルミは、もしかすると推定よりもっと若いのかもしれません。段々と家に慣れつつあるそんな様子をビデオに撮って仮ママさんに送ろうとすると、携帯が怖いのか、さっと止めて怯えた様に携帯の方を眺めています。一体、この子は今までどんな“犬生”を送って来たのかと、不憫でなりません。
最初の頃はプラスチックの袋がこすれる音がしただけで常にドッグフードかと関心を寄せていたのも、朝夕の同じ時間近くにでないと自分の食事では無いと分かったのか全く気にしなくなりました。これまで人の動きに常に敏感に聴き耳を立てていたせいのかもしれませんが、どうやらクルミは学習能力が高そうです。
 大分我が家にも慣れて来たので、クレートは常時寝室に置いて寝る時だけ使う様にて、リビングではペット用のベットをクルミの居場所にする様に変更しました。
コユキは先住犬のナナとは一緒にくっついて寝ていることも多かったのですが、クルミはコユキの所に行くことは余りありませんし、コユキも余りクルミを意識することありません。日中はそれぞれお互いに自分の居場所(コユキはソファーの上)でくつろいでいます。

 1月に入り、動物病院で血液検査と二回目の薬浴をしてもらいました。先生もそしてナナと今はコユキも担当して貰っているトリマーさんも、クルミが見違える様に肌がキレイになったと驚いていました。また2㎏台だった体重も今回図ると4.2㎏とのこと。ガリガリで保護されて以降、仮ママさんのお宅にいた時からもう少し太らせようと食事を少し多めに与えてきたのですが、シーズーの標準体重である4~6㎏の範囲になったので、このまま維持していけば良いとのこと。クルミも漸く“普通”のワンコになったのかもしれません。後日届いた血液検査結果も、幸い異常無しとの診断でした。
 そこで検査も薬浴も無事終わったことから、1月10日過ぎから生まれて初めてクルミも戸外に連れて行ってみることにしました。というのも、コユキを毎日の散歩に連れて行く時に、クルミが甘えた声でクンクンと鳴いて一緒に行きたそうに(若しくは“置いて行くな!”のアピール?)するのです。
仮ママさん宅でも一度も外には出なかったクルミにとっては、初めて家の外、未知なる外界への冒険です。
そこで先ずはすぐ近くの公民館の広場へ抱いて行って、子供向けの遊具のあるエリアが人工芝で覆われているので、そこでリードを外して遊んでみました。
すると全てのことに興味津々・・・。「これ、一体何だ?」とばかり、例えば落ちている落ち葉一つとっても、きっとクルミは初めて目にするのでしょう。おそらく彼女にとっては、目にする何もかもが珍しくて興味深いのでしょう。そこら中をクンクンと嗅ぎ回っていました。あまり遠くへ行かぬように「おいで!」と呼ぶと、曲がらない左の後ろ足を引きずってお尻を振り振りさせながら器用に駆けて来ます。
何度か公民館の広場で遊んでいる内に、段々外の様子にも慣れて来て、次第に人工芝のエリアから土の上へと行動範囲が拡がっていきました。そこで、一週間くらい経った時、思い切っていつもの散歩コースを行ける所まで歩いてみることにしました。それまでも、公民館の広場での後、ナナやコユキの散歩コースを抱っこしながら一周して周囲の環境を見せてはいました。
しかし、クルミはこれまで生きて来た中で、リードを付けて散歩をする、人に付いて歩くという習慣も躾けもされていません。ましてや狭いケージの中に何年も居ただけで、救い出されるまで(不要と判断されるまで)外に出たことも無かった筈です。そのため、私に付いて一緒に歩くということはなく、行きつ戻りつしながら、自分の興味本位にクンクンと匂いを嗅ぎながら徐々に歩を進めていきます。そこで、何とかコースに沿って前進してくれる様にクルミの前方から声を掛けては前に進んで行きます。
道すがら、我が家に来てからの家の中では経験し得なかった、例えば電車が来たり、或いは人とすれ違ったり、時には鳥が鳴きながら近くを飛んで行くと、都度「一体何だ?」と興味深そうに立ち止まっては音のする方を眺めています。
 そんな、生まれて初めてのクルミの“大冒険”の日々が始まりました。

 奥さまが長女に会うために渡米して、不在の18日間。
暇なので、この間を利用して日頃は大きな音で聴いていると奥さまに怒られるのでなかなか聴けない好きな音楽を、ソファーに座って大音量(とはいえ、マンションで許される程度のボリューム)で、リビングのオーディオで毎日の様に聴いていました。
このリビングのオーディオは、マランツのネットワークオーディオのCDレシーバーM-CR612。これはインターネットラジオやYouTubeもスマホと連動させてBluetoothで聴くことが出来るので、書斎である“男の隠れ家”のPCから小型のアクティブスピーカーなどで聴くよりも、当然ながら遥かに良い音で聴くことが出来ます(書斎のオーディオはネットワークオーディオではないので、Bluetoothで飛ばすことは出来ません)。従って、ながら作業でのBGMではなくてちゃんと向き合って音楽を聴きたい時は、必然的にリビングでソファーに座ってスピーカーと正対して聴くことになります。
その時に、飛騨家具のソファーはひじ掛けが片側だけのワンアームで、木製のサイドテーブルを兼ねているのですが、リビングのステレオを聴く時にそこにコーヒーカップを置くと、スピーカーの位置の都合上ポジショニングが左に偏ってしまうので、リスニングポジションとしてはソファーの右側に座るのがベターなのですが、それだと左側にしかないひじ掛けを兼ねたサイドテーブルが随分遠くなってしまい、イチイチ移動しないとコーヒーカップに手が届きません。

 そこで、リビングのソファーに座ってオーディオを聴く時に、ゆったりとコーヒーを(夜はお酒でも)飲みながら音楽を楽しめる様に、コーヒーカップを載せるサイドテーブルを自作することにしました。
Amazonやニトリなどのオンラインショップも見てみたのですが、安いモノだと2500円くらいから無くはないのですが、北欧風などデザインが良くて「これは!」という木製の秀逸なモノだと最低でも1万円近くします。
どうせ家内も不在で暇なので、時間はたっぷりあります。そこで、「だったら、自分で作っちゃえ!」ということで、ホームセンターで板材などを購入して、暇に任せて久し振りのDIYで作ることにしました。
 板材の大きさや用途により、同じ種類の板材で揃えることが出来なかったため、購入したのは天板用に桂のハガキ倍判(以下税抜き378円)、側板には桐集成材(428円)、足の底板には端材2本(240円)、他に金折(4枚入りで328円)と12㎜の木ネジ(228円)、塗装用のクリアラッカー(268円)。〆て税込みで2090円でした
板厚は全て15㎜を選択。600㎜の側板は、膝が収まるのに十分な高さの55㎝にカットしてもらいました(上記合計額はカット代30円込の値段です)。
組み立てでは板と板を直角に組み合わせるのですが、木工用ボンドと木ネジで留めるにしても板厚は15㎜しかありません。そのため、特に天板はコーヒーカップを載せるので、接続部分の強度不足が些か心配です。そこで購入したのが、金折という直角に降り曲がっていて、それぞれの面に二つずつ釘穴があいた金属板です。
更に、側板をカットして貰って出来た端材を、角がそれぞれ直角の三角形になる様に切って、金折の目隠しを兼ねて、天板と足の底板の補助材として使います。本当はホームセンターで機械でカットして貰えれば正確なのですが、松本には東急ハンズの様な店が無いので、ホームセンターでは斜めや曲線のカットは出来ません。そのため、素人では恐らく寸法のズレが生じるでしょうが、止む無くノコギリを使って自分で切断するしかありません。端材の直角を使える補助材は目立つ天板用に使い、直角にするために自分で切断した補助材は足の底板用に使います。
必要な板材を準備し、先ずはサンドペーパーで目の粗さの異なる二種類の番手で磨きます。それから、側板に直角に天板と底板を付けられる様に、先ず補助材を木工用ボンドで貼り付けます。一応速乾性のボンドでも最低12時間は必要です。次に、金折を取り付けるためにキリで木ネジの穴を開け、電動ドライバーで木ネジを締め付けます。続いて、同じ様に天板、そして底板(ソファーの脚に差し込んで使えるように、側板の両側に二本の脚材で底板に固定)を木工用ボンド、金折の順番で固定します。



組み立てが終了したら、最後にクリアラッカーのスプレーで何度か吹き掛けて表面を仕上げて終了です(ラッカー液が垂れない様に、横面にして吹き掛け、ある程度乾いてから次の面を同じく横に倒して吹き掛ける必要があります)。
ラッカー仕上げだと、熱いコーヒーカーップを置くと表面が熱で少し溶けることがあるので、丸太を薄く輪切りにしたコースター(300円程度)をホームセンターから一緒に買って来てあり、それを天板に載せてこの上にカップを置いて使います。
以上、家の中では作業が出来ないのでベランダでゆっくり工作しましたが、それでも三四日で完成。素人工作でのDIYですが、一応自己満足の出来栄えでした。本当ならデザイン上もっと見栄えが良い様に、側板の中央部を縦長にくり抜いたり或いは格子状にしたいところですが、それが可能な工具が無いので止むを得ません。
アメリカから帰って来た奥さま、サイドテーブルを見て曰く、
 「私も、サイドテーブルがあった方がイイかなって思ってたんだよね!」
 「そうでしょ!でも2000円だよ、結構良く出来たでしょ!?」
 「うーん、山崎実業で探せば同じ位の値段でイイのが買えるんじゃない!?」
 「・・・・」
まぁイイでしょう。DIYは出来栄えやコストよりも自己満足の方が遥かに大事なのですから!

 以前ご紹介した、昨年11月に狭山市のドッグランで開かれた保護犬団体のオフ会の時に、コユキを世話してくださった保護犬団体のボランティアをされている仮親さん(皆さん女性で“仮ママ”と称しておられますので、以降“仮ママさん”で通します)から紹介された一匹の保護犬。
推定年齢6歳くらいだろうというシーズー。仮ママさんに依れば、劣悪な環境のブリーダーから繁殖用で不要になった犬として救い出されたそうで、それまで十分な管理もされていなかったのか、毛玉が凄く、肌荒れも酷くて、中でも左の後足が骨折したまま放置されていたのか、関節が固まってしまって曲げられず動かないのだとか。保護団体と提携している動物病院で診てもらったところ、今から手術することはもう無理で回復不可能であり、足を引きずる今の状態のまま暮らしていくしかないとの診断だったそうです。
それにしても、どうしてそんな無慈悲で酷いブリーダーが後を絶たないのでしょうか。杉本彩女史ではありませんが、本当に憤りを感じます。
そして救い出され、保護団体のボランティアである仮ママさんの所に預けられてまだ間もないため人間に怯えていて、この日は仮ママさんのドッグスリング(犬用の抱っこ紐)にずっと入ったままで、外には出せないでいました。
仮ママさんに依ると、大人しいシーズーは飼い易いので人気があり、保護団体のH/Pに掲載すると普通ならすぐに引き取り手が決まるそうなのですが、この子の場合は足に障害もあるので決まるのは難しいかもしれないとのこと。そこで以前コユキを引き取った時に先住犬でシーズーのナナがいた我が家にどうかと、仮ママさんから事前に家内に打診があったのです。
そこで、ちょうど「田中一村展」を見に行くためにコユキも一緒に横浜の次女の家に泊めてもらう予定だったことから、そのシーズーに会うために狭山経由で横浜に向かうことにしたのでした。

 同じシーズーのナナは4㎏ちょっとあったのですが、この子は同じ犬種とは思えない程小さくてガリガリに痩せていて、保護された時は3㎏も無く2キロ台だったとのこと。しかも毛玉が余りに酷くて、洗っても絡まったままでほぐれず、結局バリカンで一旦毛を全て短く刈り取ったということもあって、シーズーというより何だかパグの様な感じで、目が異様に大きく感じられました。
おそらくこれまでは繁殖犬としてのビジネスの道具としてだけで、一切可愛がって貰ったことなど無かったのでしょう。そのため人間を怖がって、仮ママさんのお宅でもクレートから出て来ないのだとか。ただ、ブリーダーの所で満足にエサを貰えなかったのか、或いは食べることしか楽しみが無かったのか、食欲はすこぶる旺盛で、食事の準備をしているとクレートから足を引きずりながら出て来てしっかり食べているそうで、今までの痩せ過ぎを解消してシーズーの標準体重位までは太る様にと、保護してからは少し多めに食べさせているのだそうです。
因みにボランティアの仮ママさんのお宅には、視力が無い子と、片や後ろ足が麻痺して動かない障害を持っている子と、引き取り手の無かったいずれもミニチュアダックスが既に2匹飼われていて、その上で都度ボランティアとして正式な里親が決まるまでの間の仮親として保護犬の面倒を見続ける必要もあるため、これ以上頭数を増やすことは無理。
そうした事情もあって我が家にご紹介いただいたのですが、もし家族の一員としてペットを飼うなら、寿命の長い人間の方が最後まで責任を持ってちゃんと看取ってあげないといけないので、我々夫婦の年齢もふまえると、ナナ亡き後はワンコを飼うのは正直もうコユキが最後でイイかなと思っていました。しかし、保護犬は一度見てしまうと可哀想で放ってはおけない気持ちになってしまいます。
 「可哀想じゃない、もし誰も引き取り手が見つからなかったら・・・」
確かにそうなのです。「貴男が決めてイイからね」と言いながら、どうやら家内は既に我が家で引き取ることを心に決めている様でした。そこで、
 「・・・じゃあ、ウチで面倒見てあげようか!?」
 「えっ!?本当にイイの?・・・大丈夫?」
但し、受け入れるには先住犬であるコユキとの相性が一番重要です。多頭飼いが上手くいくかどうかは、先住犬との相性次第なのです。そこで、トライアルを兼ねて我が家でニ週間預かることにしました。
(先住犬がいない場合も、本来2週間のトライアイル飼育と、ボランティアさんに依る家庭訪問での飼育環境チェックが必須で、その上で、飽くまで保護団体が譲渡の可否を判断します。従って、受け入れ側がどんなに希望しても不可となる場合も当然あります)
救い出された保護犬の場合はどこかしら問題を抱えた犬も多く、我が家のコユキも声帯を切られていて三度ほど手術をして貰いました。ですので、むしろペットショップから購入するよりも却って高上りとなるケースもあり、安いからといって安易に引き取ることは絶対にダメで、そして飼う場合はどんなことがあっても飼育放棄せずに、責任を持って最後まで飼い続けるという覚悟が必要です。
どちらにしても我々夫婦は二人共もう65歳以上の高齢者のため、ペットショップや保護団体からも本来子犬を買ったり受け入れたりすることは出来ませんし、仮に保護団体から受け入れる場合も決して無料では無く、それまでに掛かった医療費等、二桁近い金額が必要になります。
そうした前提をふまえた上で、本来は保護団体の方に依る家庭訪問が必要ですが、我が家では既にコユキを引き取っていることもあって事前チェックは不要とのこと。そこで、11月22日、西東京のボランティアさんのお宅にクレート持参でシーズーを引き取りに、コユキも一緒に車で向かいました。コユキにとっても、仮ママさんのお宅は捨てられて埼玉の保健所に保護され、保護団体のボランティアの仮ママさんに預けられて、初めて人間に可愛がって貰った最初の住処でもあるのです。ですので、コユキの6年ぶりの“里帰り”でもあります。

 因みに、仮ママさんが付けてくれた“初めての名前”は「くるみ」。とにかく何か仮の名前を付けてあげないといけないので、たまたま茶の間にお土産に戴いた「くるみ柚餅子」のお菓子があったので・・・とのこと。
コユキの時もそうでしたが、初めて人間から愛情を以って名付けられた名前ですので、今回もそのまま「くるみ」(ブログ上はコユキ同様で、分かり易い様にクルミとカタカナ表記にします)と呼ぶことにしました。
我が家から持参したクレートに、少しでも安心できる様に仮ママさんのお宅で寝ていたペットベットのまま入り、ボランティアの仮ママさんに見送られて出発。
これから信州は寒い冬に向かうのが心配ですが、「クルミ」の松本での初めての生活が始まりました。

 新年 明けましておめでとうございます。
2025年、信州松本より謹んで新春のお慶びを申し上げます。

松本では、穏やかな年の瀬から正月三が日を迎えました。
今年最初に掲載した写真は、年の暮れ12月28日の朝、薄っすらと雪を被った松本の銘水「源智の井戸」の祠横の縁起の良い南天。そして2025年元旦の朝、モルゲンロートに染まった北アルプスの常念岳です。
今年も先ずは、マンションのベランダから鉢伏山に登る初日の出に今年一年の平穏無事を祈りました。      山に囲まれた盆地の松本市の標高は、市役所で592m。599mの高尾山の山頂とほぼ同じ。以前住んでいた高台の沢村からは美ヶ原と鉢伏の間の谷あいである入山辺の辺りから7時20分過ぎに初日の出の太陽が上ったのですが、沢村よりも下って山が近付く渚の辺りからは、少し南側の鉢伏山の右肩の尾根筋から7時35分過ぎに初日の出が顔を出します。同じ松本でも、3㎞離れただけで随分違います。

 新年の2025年は巳年です。
脱皮を繰り返す蛇は、再生復活の象徴ともされます。能登も、ウクライナやガザも、そして日本も、どうかそれぞれの再生復活や復興の道筋がはっきりと見える年になりますように。
(写真は、今年元旦に届いた年賀状の巳年のデザインの中で、“出色”に感じた我がイチオシのレストラン「食蔵バサラ」の年賀状から拝借しましたが、創作料理の店に相応しく、干支の巳に見立てたインゲンと目に使ったのはゴマ?或いはもっと小さな紫蘇の種でしょうか・・・?)
そして、今年一年の皆さまのご多幸を、ここ信州松本より謹んでお祈り申し上げます。コロナ禍が今年こそ収束し、どうか穏やかな“普通の”日常が戻って、依然と変わらない“普通の年”になりますように。

 本年も、どうぞ宜しくお願いいたします。

                      カネヤマ果樹園一同+コユキ&クルミ💛

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