カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 物置に使っている部屋の空きスペースを、ミニ書斎的に“男の隠れ家”として使っていることは既にご紹介した通りです。
そこでは、メインシステムであるリビングルームのマランツのネットワークレシーバーM-CR612に対し、ミニコンポのKENWOODのK-521 のオールインワンのレシーバーをサブシステムとしてKEFの3WayトールボーイCoda-9に接続しているのですが、K-521は10年ほど前に購入した古いモデルでネットワークオーディオではないので、例えばYouTube音源はPCからK-521へアナログ接続で聴いています。ただ、YouTubeの音楽配信ではなく、例えばグルメや観光地情報などを映像をPCで見る時には、わざわざスピーカーから聞くのも大袈裟なのでPCの内蔵スピーカーかイヤホンで聞いています。しかしそれだと、PCの内蔵スピーカーの音は“しょぼい”し、イヤホンだと音自体はそれよりはイイのですが、個人的に耳を塞がれるのは生理的にあまり好きではありません。

 そこで、無駄遣いと云われればそれまでですが、PCからの音をもう少し改善することにしました。ツールはアクティブスピーカーです。
アクティブスピーカーとは、スピーカー内部にアンプを搭載している製品です。最近人気のBluetoothスピーカーや、イヤホン端子に挿して使えるPCスピーカーの大半は、このアクティブスピーカーです。
片や、K-521に繋げて聴いているKEFのCoda-9などの“通常の”スピーカーは、パッシブスピーカーです。このパッシブスピーカーとはアンプを搭載していないスピーカーなので、アンプと接続してアンプ側で音を増幅し音量を調整する様に作られています。従って、パッシブスピーカーを使用する場合には、必ずアンプに接続して使用する必要があります。
これに対し、アクティブスピーカーはスピーカーに小さなアンプを内蔵しているため、PCに繋げば直ぐに音を聞くことが出来ます。但し、アンプが小型のため、音質や音量に制約があり性能面では劣りますが、簡単に接続が出来、小型のスピーカーが多いので省スペースでスペース効率が良く、そして何より価格が安いモデルが多いのがメリットです(勿論高価なハイエンドモデルもあります)。
特にコロナ禍での在宅勤務やゲーミングPCで、テレワーク時のWeb会議での音声やゲームでの効果音など、PC内蔵のスピーカーでは聞き取りにくかったり音質が低かったりするのを改善するために、お手軽なアクティブスピーカーを使うケースが増えて来たのだそうです。(下の写真2枚はH/Pからお借りしました)

 今回の購入にあたり、口コミ評価やレビュー記事を参考に幾つか検討した中で、コスパ第一で選んだのは最近日本でも人気のCreative Pebble シリーズの中のPebble V2というUSB電源スピーカーです。
このクリエイティブテクノロジー (Creative Technology, Ltd.) という会社は、シンガポールに本社を置く多国籍のマルチメディア機器製造企業で、スピーカーやヘッドフォンなどの音響機器を手がけていて、日本法人はアイ・オー・データとの合弁会社だそうです。因みに、創業者はシンガポールのニーヤン・ポリテク(日本で云う高専)出身とのことですが、シンガポール赴任中に技術スタッフの採用面接で良く聞いた懐かしい名前だったのも選んだ理由かもしれません。
 クリエイティブのH/Pに依れば、Creative Pebble V2は
『人気のUSB電源スピーカー Creative PebbleがUSB Type-C電源に対応しパワーアップ!総合8W RMS/ピーク出力 16Wのパワフルサウンドをお楽しみ頂けます。
リスナーへサウンドがダイレクトに伝わるよう、スピーカードライバーを45°の上向きに配置し、パーソナルリスニングに適したサウンドステージを実現。また、スピーカー背面にパッシブラジエーターを備え、重低音の効いた奥行きのあるサウンドを再生します。』とのこと。
オンラインでは3000円程ですが、近くの松本のK’sデンキにもちゃんと「PCスピーカー」コーナーがあって(エディオンには殆ど無し)、このCreative Pebbleを含め20機種程各社のモデルが並んでいたので、オンラインよりも価格は少し高かったのですが、せっかくなので地元で購入することにしました。店頭価格は税込み3300円でしたが、K’sデンキの“安心パスポート”があるので5%Offの3135円で購入出来ました。
因みに、他に検討したPCスピーカーの候補モデルは、実際にK’sデンキにも実物があった、日米の老舗のオーディオ専門メーカーである、先ずオーディオテクニカのPCスピーカーの中で同額クラスのAT-SP95(3000円弱)とJBLのPebbles(7000円程度)でした。
オーディオテクニカのモデルは所謂箱型で高さ20㎝程の小型スピーカーなので、ちょっと“かさ張る”一方で音量が2wしかなく、またJBLのPebblesは同じタイヤの様な形状で(Pebbleとは英語で「小石」或いは「小さな玉石」という意味だとか)、この中では一回り大きくて音量も25wでDAC内蔵の、高音質な“JBLサウンド”モデルで且つBluetoothスピーカーでもあるのですが、“ミニ書斎”での音楽専用スピーカーはKEFがあるので、そこまで音に拘らなくても良いかと思い、またレビュー上、JBLのそれはスピーカー側の初期設定の音量が“爆音”で設定上難があるとの評価も、書斎でのPCとは別のKEFも繋げているので都度の音量設定が気に掛かり、結局コスパでクリエイティブを選びました(Creative Pebbleシリーズの中にも、上位モデルにはBluetoothスピーカーやDAC内蔵モデル、更にサブウーファー付きモデルもあります)。
 さて、家に戻って早速PCと接続します。
電源はUSB接続でPCから取れるので、コンセントに差す必要もなく、机上がスッキリします。またUSBからの電源供給はPCの電源On / Offと連動しているのが何よりも便利です。
Creative Pebbleの形状は直径11㎝程の球体を斜めにスパッと切った様な形で、とてもコンパクト。この斜めというのが、PCの左右の机上に置いて作業者の耳に向けた45°で聴くことを前提にしています。
スピーカーの背後のパッシブラジエーターで低音を強化していて、PC内蔵スピーカーに比べればちゃんと締まった低音が出ていることは分かりますが、“重低音”というには些かオーバー過ぎて無理があります。でも僅か2インチのフルレンジのスピーカーユニットで、このサイズとこの出力なら価格的には十分高音質だと云えるでしょうし、もっと高音質で聞きたい時はアンプ経由でKEFのスピーカーで聴けば良い・・・。惜しむらくは、スピーカーグリルがあれば良かったのに・・・。
 コスパ的に考えれば、小遣い程度のたった3000円でこの状況が作れるのですから、大いに満足!・・・でした。