カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 最近「インテリアグリーン」という言葉を聞きます。
「インテリアグリーン」とは、室内に飾って鑑賞を楽しむ植物のこと。「観葉植物」という呼び方と意味は同じなのですが、近年はインテリアグリーンという呼び方も定着しているのだそうです。
元々観葉植物は、屋外・屋内を問わずおしゃれな空間づくりに取り入れやすいアイテムとして人気でした。そして近年ではマンションをはじめ集合住宅が増えたことで、(正に我が家もそうなのですが)屋外よりも屋内で植物を育てる機会が増加。こうした変化に合わせて観葉植物のインテリア要素がフォーカスされ、インテリアグリーンという呼び方が広く浸透してきたのだそうです。

 さて、花の時期が終わったので外に出しているシンビジウムとクリスマスローズ、そしてボケを除いて、大小7鉢ある我が家の“インテリアグリーン”の一つ「幸福の木」。正確には「ドラセナ・マッサンゲアナ」。
前の家から持ってきたのが、もう10数年にもなる観葉植物で、ハワイで“幸福の木”とも呼ばれる「ドラセナ・マッサンゲアナ」。これは、確か家内へのバースデイプレゼントに購入した筈。新しい葉が出ると茎も伸びて随分成長したので、一度園芸店に頼んで大きめの鉢に移し替えて貰っています。購入した時の写真と比べてみると、その違いは一目瞭然です。
 このドラセナ・マッサンゲアナはハワイ原産の観葉植物なので、寒い信州のせいなのか、前回もご紹介した様に冬になると何枚か葉が黄色くなってしまします。
ところが、最近は信州も猛暑なので、夏になるとその黄色だった葉も全部が鮮やかな緑色に見事に復活してくるのです。
 そしてもう一つ。ミリオンバンブー、万年竹。
こちらは、前の家で家内が生け花を自宅に先生に月一回来てもらって習っていた時の材料で、数年前に活けた中でこれだけ花瓶に刺していたら、その名の通り本当に丈夫で、やがて切り口から根が出てびっしりと生え揃ったのです。時々水を換えるだけで何もしてこなかったのですが、最近葉が黄色くなってしまいましたが、根がしっかりとしていたので捨てずに切り戻して、もしかするとまた芽が出て来るかもと水だけ定期的に換えていました。
しかし、時間が経ってもなかなか芽が出て来ません。切り口も段々黄色っぽくなってきました。
時々野菜などを買いに行く産直市場の中に、演芸コーナーもあって、そこで切り花や生け花用の切り花とかを売っているので行くと覗くのですが、昔ミリオンバンブーがあったと思うのですが、最近行ってもミリオンバンブーは入荷がありません。スタッフの方に聞くと、最近良いのがなかなか無くて入荷していないとのこと。その後も見当たらず、種類は違うのですが、たまたまあったドラセナの切り枝で雰囲気が似ているのがあったので三本買って来て、ミリオンバンブーの花瓶に一緒に刺してみました。
 先日、何となく「ミリオンバンブー 万年竹」とネット検索して調べてみました。
個人的には何となく「万年竹」という名前から、てっきり中国原産の竹の仲間だろうと勝手に思っていたのですが、あに図らんや!!全く違っていたのです。
ミリオンバンブーは節のある竹のような茎が特徴ですが、竹の仲間ではなく何と「ドラセナ・サンデリアーナ」という植物の形を変えたものなのだとか。
 「えっ、これもドラセナなの!?」
そして原産地は中国ではなく熱帯アフリカ西部のカメルーンで、リュウゼツラン科ドラセナ属の常緑低木なのだそうです。
学名はDracaena sanderianaで和名は「銀葉千年木」。ミリオンバンブーは緑の葉に白い斑が入るドラセナ サンデリアーナ、濃緑色の青葉サンデリアーナ、葉がライム色で全体的に黄色っぽいサンデリアーナ ゴールデンの3つの種類があるそうで、今回買って来たドラセナは白い斑入りなのでサンデリアーナでしょう。そして、生け花用に先生が持って来られたのは、濃緑色の青葉サンデリアーナだったのでしょう。
園芸コーナーでの記載もドラセナでしたし、今回ミリオンバンブーとは知らずに似たような葉だったので「ドラセナでもイイや」と買ったのが、まさか同じ種類だったとは・・・。
因みにミリオンバンブーは、「ラッキーバンブー」、「万年竹」、「開運竹」、「富貴竹」、「億万長者の竹」、「長寿の竹」など数多くの別名があるのだそうです。
 そして、先日切り詰めて枝と根だけになってしまったので、殆ど諦め掛けていたミリオンバンブーの根っ子の中から新しい白い芽が出て来ました。そして他の一本からは、節から白いやはり芽の様モノが出て来ました。更に、3本のドラセナの切り口からもそれぞれ白い根が生えて来ました。

 幸せをもたらすと云われるそれぞれのドラセナ、「幸福の木」と「幸福の竹」。
それはドラセナが家にただあれば幸福をもたらしてくれるのではなく、その強い生命力で例え枯れそうになってもまた濃い緑が復活したり、葉が枯れても根の中からまた新しい芽が出て来る、そして切った枝も水に刺しておくだけでやがてしっかりと根が出て来る・・・。そんな強さを目の当たりにすると、小さな植物の頑張りがそれを見る人間にも諦めちゃいけないと悟らせて、人もまた頑張ることで結果幸福がもたらされて来たのかもしれない・・・。

 思いがけずも出て来た小さな芽を見て、そんな気がしてきました。
そんなことを想わせてくれた、我が家の真夏のインテリアグリーンです。