カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
今回の京都旅行はノンビリ旅でガツガツと観光地巡りをする予定も無く、またコユキが一緒なので彼女独りにしては可哀想ですから、夜はなるべくホテルでコユキと一緒に過ごすために、お惣菜やお弁当を買って来て夕食にしました(ナナがいれば、二匹仲良く一緒にお留守番出来るのですが・・・)。
そのため、先ずは久しぶりの駅弁を新幹線の中で食べた(列車旅はイイですね、ビールも飲めるし!)のを手始めに、ランチを外で食べることにしました。
その内、一度は私メのリクエストで前話の「冨美家」へ。そして、二度目は家内の希望で、私メがグルメガイドから推薦したリストの中から彼女が選んだ「出町ろろろ」というおばんざい弁当の店でした。そして、三度目は各々別々に食べることになりました。
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念のため前日電話をしてみると、希望した12時は既に一杯とのことで、11時半なら可の由。そこで少し早いのですが空いていた11時半にお願いして、当日はちょっと早めに岡崎から歩いて向かいました。
“町ぶら”を兼ねて、二条通で鴨川を渡り河原町を上がって行きます。
丸太町から荒神口を越えて、広小路から寺町通を上がって最初に梨木神社へ立ち寄り、本当は次に蘆山寺を拝観してから向かおうかと思ったのですが、拝観時間が読めないので蘆山寺は食べた後にまた来ることにして、その後少し戻って御苑内を歩いて今出川へ。
河原町今出川の二筋手前から上がれば目指す「出町ろろろ」の筈ですが、まだ時間があったので、出町柳まで行って「出町枡形商店街」を歩いてみることにしました。
京都や東京にはこうした地元に密着した商店街がまだ残っていますが、松本はアーケード街だった「六九商店街」もアーケードが取り払われ、今やシャッター通りですし、「伊勢町商店街」再開発で道が広くなったのは良いとして、江戸時代から続く「高見書店」や「レコードのナカガワ」など高校時代や独身時代頻繁に訪れていた往時の商店街の面影はなく、また街の核だった「松本パルコ」も残念ながら撤退が決まっています。
「出町枡形商店街」は観光地化した「錦市場」に比べると、本当に地元密着。用品店や八百屋さんに交じって、“学生の街”京都らしく(立命館の広小路学舎は無くなりましたが、まだ同志社がこの地で頑張っていますし、少し歩けば京大もあります)、お金が無ければ皿洗いで食べた分の弁済OKという昔ながらの餃子屋さんや、古書店、そして古い町の映画館などなどなど・・・。
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昼のメニューはおばんざい弁当(税込1400円)と事前予約が必要なおばんざいのミニ懐石(同2400円)の二つのみ。
我々はおばんざい弁当。生ビールもお願いしました。京都らしいお番茶(炒り茶)が美味しいです。
盛り付け担当のご主人がせわしなく動かれ、10人分程の弁当も懐石も同じ一段目のおばんざいのを次々とお膳に盛り付けをされています。
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おばんざいは一鉢の量が少なく、また値段故に高級食材でもなく、大原の無農薬野菜ばかりだそうですが、出汁を含めて調理と味付けが実に色々工夫されているのが一品毎に実感出来ます。
例えばこの日の献立の解説にある①の畑菜は削り節粉を使ったお浸しですし、⑥の水菜の七味絹掛けは潰した豆腐に七味の隠し味が効いていますし、⑦のゴマ豆腐の磯辺揚げも食べてビックリ。そして個人的に一番美味しくてお代わりしたかったのは、最後⑧の九条ネギの煮干し煮でした。まさに、「美味しゅうございました!」と言うのがピッタリな感じで、実にお見事でした!
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そのご飯も土鍋で炊かれ、勿論女性の皆さんも含めて皆さんがお代わりをされていましたが、おこげも必ず装られていて、ご飯茶碗に盛られた量は少ないのですが、ご飯のお米が粒立ちしていて自然と少しずつじっくりと噛みしめる様に食べるので、口の中で教科書通りにでんぷんがブドウ糖に変化してとても甘く感じて美味しかったです。
「あぁ、これなら1400円はむしろ安いくらいで、実にコスパがイイ!」
というのがまさに実感でした。
家内も大いに満足のご様子で、良かった、良かった!
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また、こちらのお店の支払いは現金清算のみ。京都にはそんな個人商店が多いので、注意が必要です。
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