カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
4月中旬に元々予約してあった、三泊四日の箱根旅行。
3月になってナナが急に具合が悪くなってから亡くなるまでの二週間のドタバタもあって、すっかりキャンセルするのを忘れてしまい、結果的にコユキだけになってしまったのですが、キャンセル料も勿体無いので気分転換も兼ねてそのまま行くことにしました。
昨年は、4月上旬の季節外れの降雪で富士吉田から須走が通行止め。そのため遠回りの伊豆経由で行ったのですが、今回は昨年よりも念のため一週間遅いこともあって、富士吉田から須走を経て御殿場経由で行くことが出来ました。途中コユキは車で良く寝ていたので、高速道路ではノンストップで休憩せず、初めて乙女峠のテラス席わんこOK のFUJIMIテラスでランチ休憩。この日は雲が多かったものの、富士吉田や乙女峠からも富士山が良く見えていました。それから箱根仙石原のスーパーに立ち寄って滞在中の食材を調達し、休憩含めて松本から3時間ちょっとでいつものドッグヴィラに到着しました。
今年も昨年同様で些か手抜きではありますが、「はこね金太郎ライン」の「金時見晴パーキング」まで車で行って、そこから仙石原からの登山道と合流する矢倉沢峠を経て登るコースです。
(矢倉沢から少し登ると眼下に仙石原の眺望。左上に大涌谷の噴煙)
登山口の標高が金時神社コースより160mほど高く、箱根町側からの登山道の金時神社や仙石原からの各コースと比べ、最短で手軽に登ることが可能なルートです。コースガイドに依れば、標準コースタイムで登りが1時間05分 で下りは50分とのこと。
金時山は首都圏の中で、アクセスの便が良く手軽に登れる人気の山なので、登山道はしっかりと整備されているのですが、ただ標識のコースの時間表示だけは健脚者向けなのか余りに短すぎて、その時間では普通は絶対に登れないと思います。
この日も快晴予報では無かったのですが、朝早ければ富士も見えるかもしれないと、7時半過ぎから登山開始です。
今シーズンの初登山ということもあり、足慣らしも兼ねてゆっくり歩を進めます。途中、何組かの方々には先に行ってもらい、また公時神社と仙石原ルートとの分岐点で少し休憩もしましたが、ほぼコースタイム通りに1時間10分弱で8時45分前に山頂に到着しました。
この時期の登山の楽しみで、登山道では先ずは真っ赤なボケの花の歓迎に始まり、芭蕉翁の『山路きて 何やらゆかし すみれ草』の如く、紫のタチツボスミレが至る所に咲いていて、更に中腹くらいまで登って来ると今度は山桜やミツバツツジも咲いていて、木々に覆われて景色は見えずとも登山者の目を楽しませてくれます。
途中、山頂近くの急登で、初老の方が接写して花の写真を撮っておられたので撮影が終わるのを待っていると、恐縮されながら教えてくださったのは、その花は「コイワザクラ(小岩桜)」という珍しいサクラソウ科の山野草で、その名の通り岩場に咲く絶滅危惧種Ⅱ類の日本固有種なのだそうです。ひっそりと深山に華憐に咲く山野草ですが、愛好家の中には採取してしまう輩もいるそうで心配されておられました。そうした山野草は、謂わば『手に取るな やはり野におけ 蓮華草』なのでしょう。
山頂からは、残念ながら今回も富士山は雲の中でした。山頂に滞在中、少し山容が現れた瞬間もありましたが、笠雲か富士の頂上には帽子の様な雲が掛かっていました。
途中我々を軽々と追い抜いて行った、健脚の2歳のフレンチブルの“ジェリー”君も既に到着して休んでいました。聞けば、下りはしっかりリュックの中に入って下山とのこと。揺られるとすぐに寝てしまうのだとか。
このまま山頂に居ても富士山は見えそうも無かったので、我々は頂上で15分程休憩して9時には下山を開始。途中、何組もの方々が登って来られ、登山道の少し広めの所でお互い道を譲りながら待ち合わせ。そのためか、1時間近く掛かって駐車場に下山しました。
登山口に用意されているタワシと水槽で登山靴の泥を洗い落としてから車に戻ると、駐車場が既に満杯で、これから登るためにどこか空くのを待っておられた年配のご夫婦がおられたので、早めに駐車スペースをお譲りして車でホテルに戻りました。
家内は、最近あまり山登りのトレーニングをしていなかったので登る前は心配していたのですが、思いの外スムーズに登れたと気を良くしていましたので、次回はGW明けにでも、里山の足慣らしで霧訪山と、その次に今年も毎年恒例の三城からの美ヶ原登山でしょうか。
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