カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
コロナ禍のため、昨年はネット配信のみだったセイジ・オザワ松本フェスティバル。今年は観客を入れての開催となり、オーケストラ・コンサートは、昨年同様シャルル・デュトワが客演指揮者として登場。
昨年の「火の鳥」に続き、今年も同じくストラヴィンスキーの「春の祭典」がメイン。今年がSKFから数えて30周年ということで、初年度に演奏されたというSKOの委嘱作である武満徹「セレモニアル」、デュトワ得意のフランス物であるドビュッシーの「管弦楽のための《影像》」、そしてメインが「春の祭典」というオーケストラ・コンサートのプログラム。
特にドビュッシーの「映像」は念入りに何度も同じ個所を繰り返して練習をしていました。しかも英語でのデュトワの指示を受けて練習する毎にうねりが大きくなるなど、色彩感が変化していくのが実に興味深く感じられますし、すぐさま指揮者の指示に応えていくSKOもさすがです。
その意味では、正に105人という大編成でのメインの「春の祭典」は節度を伴った“美爆音”でしたが、個人的にはドビュッシーが如何にもフランス音楽といった感じで、デュトワらしい色彩感が出ていて、うっとりと幸せな気持ちで聴き惚れていました。
「あぁ、やっぱり生はイイなぁ・・・」
しかもそれが、世界の“マエストロ”シャルル・デュトワ指揮でのSKO。ナントモ贅沢な時間があっという間に過ぎて行きました。
【追記】
「そうか、コロナ禍でも世間は動いているんだ・・・」
因みに、彼女を初めて知ったのは、通勤途中で聴いた9年前のNHK-FM(第721話)。その時に、作曲者の曲に込めた想いを尊重するために、本番でも暗譜に頼らずに必ず楽譜を見るという彼女の真摯な演奏姿勢に感銘を受け、たまたま翌年の2014年に京都に行った時にリサイタルの日と偶然重なり、京都北山のコンサートホールに聴きに行きました(第914話)。その彼女が長野県で演奏会があるなら(以前、どこかのペンションに招かれて演奏会をしている筈なので、長野県初というのは間違いだと思います)絶対に聴きに行きたかったのですが残念でした。
以前、ハーモニーホールのプロデューサーの方に彼女の招聘を推薦したことがあったのですが、残念ながら採用されませんでした。いつか、松本での演奏を聴ける日が来ることを夢見て・・・。
コメント追加