カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 前週に続いての登山。7月8日の金曜日、今度は家内の希望で美ヶ原です。
いつもの様に「山城いこいの広場」の駐車場に車を停め、今回も百曲がりコースで登ります。山城には早めに家を出たので8時頃には着いたのですが、不思議なことに一台も車が停まっていません。平日のせいなのでしょうか?
 いこいの広場からオートキャンプ場を経て沢沿いに進み、広小場から百曲がりの登山道に入って百曲がり園地まで3㎞(塩くれ場まで3.5㎞の表示)、標高差500mで2時間の行程です。
沢沿いにマイナスイオンを浴びながら、北八の様な苔むした森の中の緩やかな登山道を進みます。広小場で給水休憩をし、そこからは本格的な登山道です。いきなり直登気味の急登があり、その後は百曲がりの名前通りジグザグと48回(数えた人が書かれるには)のつづら折りで百曲がり園地へ。昔は屋根のスレートにも使われた鉄平石が敷かれた登山道は、重なった石がぐらついて却って歩き辛く感じます。

2時間で園地へ到着し、そこで行動食休憩です。残念ながら、この日はどの方角の峰々も雲に覆われていて眺望は利きません。そこで今回は王ヶ鼻へ行くのは諦め、アルプス展望コースを王ヶ頭まで2.2㎞歩いて、2034mの美ヶ原山頂まで行くことにしました。
展望コースから直登で王ヶ頭へ。頂上のホテルにはたくさんの子供たちがいて、学校登山で来た地元の小学生でした。往路はバスで登って来て、きっと下りの帰路を、宿泊する市の施設である「美ヶ原少年自然の家」まで歩くのでしょう。自分たちの頃は山本小屋泊まりでしたが、娘たちも市の施設が山城に出来てからは、小学5年生の時の学校登山はそこでキャンプをする様になりました。
 小中学校で学校登山のある長野県。松本平の中学生は娘たちも北アルプス三大急登のある燕岳でした(家内の出身の諏訪は、八ヶ岳の主峰赤岳)が、今では登山経験のある先生が減った結果、殆どはバスで畳平まで行ける乗鞍岳が主流で、しかも松本市内20校で今年学校登山があるのは半数にも満たない僅か9校とか。せっかく山に囲まれた信州なのですから、子供の頃に山に親しむことは良いことだと思うのですが・・・。学校登山の経験のお陰で、私たちの様に年を取ってから、例えトレッキングレベルであっても、空白の50年を経てまた山に親しむことも出来るのですから、何とも勿体無い・・・。
 さて、晴れていれば百名山の内の実に1/3を超える41座(美ヶ原自体も百名山の一つですが)が見えるという美ヶ原ですが、残念ながら今回はゼロ(八ヶ岳も浅間山も雲の中)。またレンゲツツジ(但し登山道ではなく、反対側の袴腰から武石峰方面へ行かないと大群落は見られませんが)も満開の時期を過ぎていましたが、代わりに夏の花を幾つも見ることが出来ました。
 山城からの百曲がりや登ってからの展望コース沿いに咲いていた高原の花々です(登山道から離れていて、ボケた写真もあってスイマセン)。

お馴染みのハクサンフウロやコウリンカの他に、(以下、掲載した写真順に)薄黄色な清楚なヤマオダマキ、ラン科というテガタチドリ、名前の印象よりもキレイなウツボグサ。そしてウスユキソウ(ヨーロッパアルプスのエーデルワイスの仲間)、そして林の中にひっそりと佇んでいたオレンジ色のコオニユリ(小さな鬼ゆりという意味の命名)。因みに、カサブランカに代表されるオリエンタルハイブリッド系(こちらは白ユリでテッポウユリが原種)と呼ばれる園芸品種のユリの様に、日本には原種のユリが多く自生していて、アジサイ同様にシーボルトが持ち出して以来、世界の園芸品種の元となっています。


また美ヶ原の台状の広大な草原では既に放牧の季節を迎えていて、たくさん牛さんたちを載せたトラックが何台も登って来ていました。何だか例年よりも茶色の牛、ジャージー牛が多そうな気がします。また今年は若い牛が多いのか、牛とは思えぬ(?)スピードで草原を走り回っていました。
 来る時にコンビニに寄りそびれて(惣社より先の山辺地区にはコンビニがありませんでした)行動食を買えなかったので、王ヶ頭ホテルの売店でクラッカーと家内のソフトクリームを購入して、ホテルのベランダでカナッペ風にクラッカーに載せて食べてエネルギーチャージをして、放牧された草原を歩いて塩くれ場経由で山城へ戻りました。

 この日はゆっくりと同じペースで登って来たことあって(但し、園地まで2時間とコースタイム通りですが)、前回の入笠山に比べ、奥さまは全然余裕で登れたとのこと。これなら大丈夫と自信回復の由で、それは何よりでした。
いつも百曲がりでの美ヶ原登山ですが、次回は広小場から茶臼山経由で美ヶ原へ登ってみようかと思います。

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