カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 この冬は寒い日が続いていて、珍しく諏訪湖も薄っすらではあるものの全面結氷となり、御柱年での久し振りの御神渡出現に地元では期待が高まっています。
豪雪地帯の北陸などの日本海側だけでなく、山陰や滋賀でも年末積雪がありましたが、年明けの6日には首都圏でも10㎝近い降雪で大雪警報が出されました。雪に慣れぬ地域では、僅か数㎝の積雪でも交通マヒが起こりますが、今回も長時間首都高で雪のために動けぬ車が立ち往生したり、街中でも人も車も滑って転倒したり事故ったりするなど各地で混乱が見られ、その様子が全国ニュースで報道されました。しかし、豪雪地帯や北国からは、
 「雪国暮らしからしたら、この程度で大雪かよって話だよね」
といった雪国出身者からの「この程度の雪で・・・」の声も多く、ネット上では“上から目線”ならぬ「北から目線」や「雪国マウント」などといった揶揄する言葉も生まれました。

 そこで思い出したのが、会社員時代に、都会から会社に中途入社された方が、松本でも珍しい大雪の後に感心して仰った、
 「松本の人って、すごいですねぇ。雪で凍った道でも転ばずに平気でスタスタ歩いていて・・・。自分なんか、もう何度も転んで、もし車が来たら轢かれそうでした!」
ということでした。しかも、決して冗談やオーバーな話ではなく、実際に転んで骨折されたと聞くのも珍しくはありません(その時も或る会合で某銀行の支店長さんが腕を複雑骨折したと伺いましたが、やはりその方も県外からの転勤族でした)。
 しかし思うに、これは単なる“慣れ”の問題。雪に慣れていない地域では、凍結路や雪道でもいつもと同じように歩いてしまいますが、雪に慣れている人は雪道では決して大股に歩かずに、いつもより歩幅を狭くして小股で慎重に歩いています。更に違うのが、靴そのものです。
先述の会社員時代の話に戻すと、松本の人たちの歩き方を感心していた方の履いていた靴の裏を見せてもらうと、底がツルツルだったのです。そこで自分の履いていた靴を見せて、こういう滑り止めが付いた靴を履かないと駄目だということを教えてあげました。すると、「あ、そうなんだ!」ということになって早速買われたそうです。以降その方も、松本の住人「らしく」雪道でも全く転ばなくなったのは言うまでもありません。
また車も同様です。凍結路ではノーマルタイヤはともかく、例えスタッドレスタイヤを履いていても安心は禁物。スタドレスでも滑るからです。しかし、慣れていない方は、多分スタッドレスタイヤを履いていることに安心して、「滑らない」と過信してしまうのではないでしょうか。
最近は殆どオートマ車なので、昔のマニュアル車時代の「積雪路ではセカンド発進」など最早死語でしょうが、スタッドレス(当時は雪国では“スパイクタイヤ”)でも急に発進させるとスタックしてしまいます。雪道での運転で肝心なのは、急発進、急ブレーキなどの「急」が付く運転を絶対しないこと。そうすれば、車は普通(バランスが取れていれば)曲がらずに真っすぐに進むのです。“急”が付くような無理な運転さえしなければ、個人的には、シャーベット状とか凍結する前の圧雪路はむしろ非常に走り易くさえ感じます。歩くのも、運転も、飽くまで慣れの問題だけで、道具を過信せずに慎重な行動さえしていれば大丈夫です。
大切なのは、例え“上から目線”あっても良いので、そうしたノウハウやコツを教えてあげることでは無いでしょうか。

 今週もまた明日くらいから日本列島に寒波が襲来し、降雪が予想されるとか。スキー場の雪や諏訪湖の御神渡り出現は大歓迎ですが、雪に不慣れな地域の方々はスタッドレスを履いていても“急”が付くような運転は決してせず、また歩道を歩く時は是非小股で慎重に歩いてください。

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