カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 コロナ禍の中、ただ家の中に閉じこもっているとストレスが溜まりますので、人が繰り出すであろう週末を避け、天候を見ながら、出来るだけ平日に時折ウォーキングをしています。

 今年は北陸や東北北海道を中心に、大雪を降らせた寒波の襲来等、例年よりも寒い冬ですが、冬には冬の、若しくは冬ならではの楽しみがあります。
しかもそれは、“住めば都”で日本全国どこでもそうかもしれませんが、松本には冬の松本でしか楽しめない風景に出会うことがあります。
そんな、信州松本の“偶然の出会い”をご紹介します。

 先ずは、定番の松本城。 “白鷺城”の真っ白な姫路城とは対照的な、熊本城、岡山城などと同様の黒い城。岡山城と松本城は“烏城”と称されますが、特に松本城は現存する天守閣で唯一毎年黒漆を塗り直しており、その黒漆と白い漆喰の壁とのモノトーンの対比が実に印象的に感じます。
その対比は夜ライトアップされると更に際立つのですが、更に印象的なのが、雪の松本城です。昨年の1月程の降雪ではありませんでしたが、今年1月18日の朝うっすらと2㎝程積もった日に松本城の近くに行く用事があったついでに、お城に寄って撮影した写真です(参考までに、第1519話でご紹介した昨年1月28日の写真も掲載しておきます。因みに、この日の積雪は10㎝でした)。
 次は、こちらも定番の冬の北アルプスです。
これは、1月21日に、久し振りに快晴だったので、城山公園からアルプス公園までの城山遊歩道を歩いてみました。その間は僅か1㎞たらずですが、我が家から先ずは深志高校の下まで下り、そこから城山まで登り、城山公園からは登山道の様な遊歩道で鳥居山を経てアルプス公園まで更に上り、アルプス公園からは我が家へ下るという5㎞程のコース。勝手に、“城山トレイル”と呼んでいます。
城山公園からの遊歩道は結構な急坂もあるのですが、途中はクヌギやナラの広葉樹林で、冬の遊歩道は落ち葉の絨毯でフカフカとしています。そして鳥居山の辺りに来ると急に視界が開け、天気が良い日は北アルプスの絶景が飛び込んで来ます。逆に言えば、北アルプスが見えない天気が悪い日は歩いていてもこの遊歩道の魅力は半減してしまいます。
我が家からは北アルプスは城山々系に遮られて見えないので、城山遊歩道やアルプス公園へ歩く時は、市のH/Pにあるライブカメラ(市役所の屋上からの太鼓門越しに松本城と北アルプスを眺望)で北アルプスが見えるかどうか事前に確認してから行くようにしています(見えない日は行かない)。
快晴のこの日も絶景の北アルプスが白馬方面までクッキリと眼前に拡がっていました。そこで、いつもの様に鳥居山辺りにある東屋で暫し休憩です。
 さて、最後は雪の日の朝の我が家の周辺から。
1月24日の朝、5㎝程の積雪で、水墨画の様な風景が拡がっていました。湿った雪で、午後にはすっかり溶けてしまいました。
長野県は南北に長いので、白馬や飯山の北部は日本海の影響を受けて雪がたくさん降りますが、北アルプスが遮ってくれる中部地方は日本海側の影響を殆ど受けず、むしろ太平洋側が崩れる春先(2月~3月頃)に“カミ雪”(注)と呼ばれる湿った雪が降ることがあるのですが、温暖化の影響か、最近では1月でもたまに降ることがあります。
 冬は、冬ならではの景観があり、楽しみもある。
寒い冬ですが、そう思わないと只々寒いだけになってしまいますが、寒い日々の中でそう思って気を付けて見れば、そんな冬でしか味わえないモノも見つかるかもしれません。

 寒い日の中で、日々そう思いながらも・・・春よ来い!
【注記】
ここでいう「カミ」は「神」や「紙」ではなく、「上」。これは、太平洋側に低気圧があって関東地方の天気が崩れる場合に中信の松本や南信に諏訪などに雪が降ることが多いため、鉄道や道路の「上り」「下り」と同じで、関東地方の天候に影響されての降雪を意味して、上京する場合などと同様に「上」の字を使っていると考えられます。

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