カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
神社の参拝時間は、基本的に「日の出から日の入り」だとか。
そこで翌朝、まだ空いているであろう朝の内に伊勢神宮へのお参りを済ませるべく、8時に賢島のホテルを出発して26㎞程離れた伊勢神宮へ向かいました。ワンコたちはホテルでお留守番です(伊勢神宮には、参拝の間ペットを預かっていただける所もあるようですが、狭いゲージではワンコたちも不安でしょうから)。
伊勢への県道32号線は、上り下り共九折のカーブの続く山道なのですが、出発した時間が悪くちょうど通勤時間帯。志摩からは伊勢に通勤する人が多いのか、毎日通勤していて道も慣れてもいるのでしょうけれど、それにしても皆さん先を急ぐのか制限速度など関係なしでかなり飛ばし気味。
上り道では広い路肩に車を停めて先を譲りましたが(ハザードで感謝していく車もおられます)、伊勢市側の下り道は狭くて退避する場所が殆ど見当たらず、止む無くそのまま下って行きます。しかし、当方が走っていると、あおり気味に後ろにピタッとくっつかれてしまいましたが、これがうら若き女性ドライバー。昔なら、若い頃の様に下りのカーブ辺りでヒール&トウで急ブレーキランプを踏んで後続車にウォーニングをするところですが、まぁ、イイか・・・。こちらも迷惑を掛けぬ様に制限速度以上で走行してはいるんですけどね、慣れない道ですので減速しなくても良い所で減速したり、加速すべき場所でしなかったり・・・なのかもしれませんが、志摩から伊勢へは初走行故悪しからず・・・です。
伊勢市街に入ると道路が片道2車線になり、後ろにいた女性ドライバーは勿論、殆どの後続車が追い抜いていきました。ヤレヤレ・・・。
この外宮は、衣食住の恵みを与えるという豊受大御神が祀られていて、1500年前に雄略天皇が夢での天照大神のお告げに従って丹波から移っていただいた神様で、神々に奉る食物を戦時中も含め古来一日も絶やさず、今でも朝夕二回作られているのだそうです。
外宮では左側通行で、手水で清めてからお参りです。
伊勢神宮は、唯一神明造りと呼ばれる弥生時代の高床式倉庫に似た独特の建物で、20年毎に行われる式年遷宮が前回は7年前に行われています。5年前にお参りした時は、まだ真新しく感じられた桧の柱がすでに落ち着いた雰囲気を漂わせています。
続いて、6㎞離れている内宮(皇大神宮)へ。
時間も早かったので、こちらもまだ駐車場はどこも空いていて、宇治橋やおかげ横丁に一番近い手前の駐車場に停めることが出来ました。しかしコロナ禍か、一番手前の大型バス専用の駐車場などはガラガラでした。
内宮は、崇神天皇が夢に現れた天照大御神のお告げによりご神体である八咫鏡を皇居の外に移すように命じられ、倭姫命に命じて場所を探させ、幾つか場所(元伊勢)を移しながら、最終的に崇神天皇の時代の2000年前にこの伊勢の地の五十鈴川の畔に宮を建てられたのが始まりとされています。全国約8万社に及ぶ神社の頂点(本宗)であり、正式名称は単に「神宮」(神宮と言えば伊勢神宮を指す)とのこと。
こちらは右側通行。一礼して鳥居を潜り、五十鈴川に架かる宇治橋を渡って神域に入ります。先に手水舎で清めてはいましたが、前回はツアーでの団体行動でしたが今回は我々だけですので、折角なので古式に倣い五十鈴川の河原の御手洗場(みたらしば)に下りて改めて手を清めました。市街地を流れる川とは思えない、さすがは神域を流れる清流です。
石畳が敷き詰められた御手洗場の川底は結構深く、澄んだ流れの中に小魚がたくさん泳いでいるのが見えました。広大な神宮の森が水がめとなって清流を守っているのでしょう。参道の周りにも全てがご神木とも云えそうな大木が茂り、森そのものが神々しさを漂わせており、正に“神が宿る”。この地には確かに神様がおわすという気がします。
伊勢神宮は外宮、内宮とも(本宮は)基本的に「私幣禁断」とされ、お賽銭箱がありません。しかし、白い布が敷かれていて、気持ちとして供えることは出来ます。そこで今回はお供えをさせていただき、別宮を含め境内のお社にしっかりと参拝し、子供たち中心に家族の安寧とコロナ禍退散も併せて十分にお参りをさせていただきました。
しっかりと参拝してから、娘たちに頼まれたお守りを参集殿で購入し、その後おかげ横丁へ。先ずは、通りの奥に在るお目当ての「赤福」へ。前回は順番待ちの行列でしたが、今回はすぐに案内され、赤福二つとほうじ茶(220円)で休憩(勿論、赤福3個は奥様がお食べになりました)。そういえば、学生時代に帰省する時は、京都駅で必ず赤福を買って帰ったものでした。イヤ、懐かしい。それにしても、このおかげ横丁は、嘗ての伊勢詣での賑わいを取り戻そうと「赤福」が自腹を切って、江戸から明治にかけて賑わっていた頃の街並みを再現したものだとか。赤福も色々ありましたが、さすがです。
それから、ランチに前回長女と来て立ち寄ったという伊勢うどんの「岡田屋」へ。前回食べたツアーの団体向けの店では既に配膳されていて、手こね寿司とのセットランチは余り感心しなかったのですが、今回は納得。
伊勢うどんは、伊勢詣での遠路からの参拝客を待たせずに消化の良いうどんをということで、事前に茹でておくためにもちっとして太くコシの無いうどんを濃いたまり醤油のタレで頂くのが特徴とのことですが、少しとろみのある辛目で真っ黒なタレに絡めて食べる独特なスタイル。勢いよく啜るとタレが服に飛んだりするので、注意が必要です。メニューにはカレーうどんや鍋焼きうどんなどもありましたが、先ずはシンプルにと「伊勢うどん」(500円)。結構辛目でカツオ出汁の効いたタレなので、月見風の玉子入りの方が良かったかもしれません。
“腹八分目”で、女性や年寄りには十分な量でしたが、伊勢うどんは汁気(つゆ)が無く具材も花かつおと刻みネギだけでシンプルなので、他のお客さんも注文されていましたが、物足りない場合は大盛り(二玉?)もあるようです。しっかりお参りしてお腹も満たしたので、ワンコたちも待っていることですし、早めにホテルに戻ることにしました。
駐車場に向かうと、既に駐車場は満車で順番待ちの車が長い列を作っていて、「神社は、日の出からお参り可能だから」という家内の言葉で、朝早めに来て大正解でした。
それにしても、同じ伊勢神宮の外宮と内宮で、駐車場は外宮が無料なのに対し内宮は有料。参拝者数に違いがあるとはいえ、同じ神様(お祀りしている神様は勿論違いますが)なのに変だなぁ・・・。
一応、内宮駐車場も一時間は無料とのことですが、別宮など境内の他のお宮にもしっかりとお参りしたりお守りを買ったりすれば、元々広い境内ですので一時間でも足りないくらいですし、参拝後におかげ横丁に行って休憩したりすれば尚更一時間では無理。いずれにしても平日でも駐車場は満車でしたので、両宮にお参りするならば、伊勢神宮へは早めに来た方が無難でしょう。