カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
もう10年近く前のことです。
次女が学生時代に神楽坂に住んでいて、娘の処に上京して神楽坂を散策していた時に、毘沙門天やケヤキ並木の神楽坂で、料亭や古民家のイタリアンなどがある狭い路地など歩いていた時に、民家のお宅に植えられていた庭木の白い縁が入った青い花がとてもきれいで気に入ったのですが、信州では見掛けたことがありませんでした。
毎年、春と秋に定期的に庭を見ていただいている園芸店のナカツタヤに来客用の寄せ植えの鉢をお願いしました。いつもは家内がナカツタヤのスタッフアドバイスをもらいながら、自分でポット苗を選んで植え替えているのですが、その時は大切なお客様だからとプロにお願いしたのです。
すると、その内の一つの鉢に植えられていた花木が白い縁取りの清楚な青い花を付けたのですが、それはいつか神楽坂で見掛けた名前の知らない庭木だったのです。
調べてみると、デュランタという熱帯アメリカ原産の常緑樹の花木で、日本では気温のために冬は落葉するそうですが、暖かな沖縄などでは生垣にも使われていて、「日本では特に濃紫色の花びらに白い縁取りが入るタカラヅカが人気品種として多く栽培されている」とのこと。どうやら、神楽坂で10年前に見掛けたのも、今回夏用の鉢植えに使われていたのも、このタカラヅカという品種であることが分かりました。
秋になって、春用の花壇の植栽の植え替えの時にいつものスタッフの方に、このデュランタが好きなので、是非花壇に植えて欲しいとお願いしたのですが、寒い信州ではデュランタは地植えでは99%無理で育たなだろうとのこと。鉢植えにして冬も暖かな室内に置けば、信州でも育てられるとのことから、庭木としての地植えは断念し、鉢植えにして育てることにしました。
花壇の所幾歳変更に併せて、デュランタも用意した鉢に植えておいていただけるとのことから、植え替えはプロにお任せしました。
植え替えた直後の夏は花は咲かないかも知れませんが、その名に恥じぬ様な、タカラヅカの凛とした男役にも似た、あの青く清楚な花を咲かせて欲しいと思います。
23日の朝、ホワイトクリスマスには一日早かったのですが、松本は今シーズン初めての本格的な降雪でした。随分湿った雪でしたが、3㎝程積って枯れ木に白い雪の花を咲かせていました。
“冬来たりなば 春遠からじ”
青い花を待ち遠しくも、白い雪の花もまた見事です。