カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我が家の愛犬、シーズーのナナは12才。
  (右の写真は5年前、7才の時のナナ)
小型犬の平均寿命は16才と云われていますが、中型犬だった先代のミックス犬のチロル(我が家の玄関先に捨てられていたチロル。その経緯は第890話を参照ください)は18才の天寿を全うしてくれて、老衰で静かに天国に“虹の橋”を渡って旅立って行きました。だから、小型犬であるナナはそれ以上、出来れば20才くらいまでは「何の問題も無く」生きてくれるだろうと、それこそ何の疑いも無く確信していました。
それが、何となく息が苦しそうで、吐きたそうで・・・、
 「何か、散歩中に悪い物食べたのかなぁ・・・」
と思ったのが満12歳を迎えた4月頃。
かかりつけの動物病院で診ていただいた結果、肺水腫との診断で、その日は酸素室での入院となってしまいました。
何でも、高年齢になるとシーズーなどの小型犬には比較的多いそうですが、心臓の弁の機能が弱まり(僧帽弁閉鎖不全症)、その結果血液の流れが弱まるために水が肺に溜まって、腎不全など多臓器不全などが起ころ、最後は肺炎を発症してしまうのだそうです。
そうしないために、利尿剤で体内の水分を減らし、また強心剤で心臓の動きが弱まらないようにサポートする。またナトリウムをあまり摂取しないようにドッグフードも変える。また、心臓に負担を掛けない様にするために、興奮させず(失神して倒れることもある)、過度の運動も避けるetc・・・ということでした。 
 
 そのために、いつものように妹の所にナナを預けて行く予定だった熊野古道も断念。那須への旅行もどうしようか迷ったのですが、動物病院の先生に相談し、
「じゃあ、“想い出創り”にナナちゃんと一緒に行って来てください。その代わり、何か異変があったらすぐに連絡してください。そして、もし呼吸が荒くなった時は利尿剤を飲ませ、場合に依ったら酸素吸入をしてあげてください。」
とのことで、登山用の携帯酸素スプレーも持参しましたが、幸い旅行中は特段の問題はありませんでした。
しかし、帰宅後暫くすると、めっきりと食欲が落ちて来ました。特に腎臓サポート用の粉薬が匂うのか、エサに掛けると全く食べてくれなくなりました。それまでは食べてくれていた、錠剤の薬を隠して埋め込んだおやつのササミ(塩分が良くないとのことで、市販のササミジャーキーをやめて、自家製のササミを焼いたモノに変更)も食べてくれなくなりました。そのため、見る見る内に痩せてしましました。

 食べることが全てのエネルギーに源ですので、そこで、とにかく食べないといけないと思い、この際、投薬や病気用の食事を断念し、例え塩分が含まれていたとしても、とにかく何でも良いからナナが食べてくれるモノを探して、例えば焼いたササミを粉々にほぐして、おかゆにした白米に混ぜたり、市販のミルクぼうろを粉にして犬用のミルクを掛けてササミを混ぜたり、或いは、ドッグ飼育で経験豊富な或る方からは、そうした食欲が無い時に、馬刺しやしゃぶしゃぶ用の牛肉を食べてくれることがあるとも教えていただき、試したのですが食べてくれず等々・・・と色々試してみたのですが、結局食べてくれたのは市販の柔らかなササミジャーキーでした。
おやつ用のジャーキーは体重別に、一日何本以内という制限がありますので、そこで「主食用」という低カロリーの野菜も入ったモノに変更。しっかりと食べてくれることを確認できたので、4㎝くらいの柔らかなジャーキーをさらに半分にち切り、爪楊枝で穴をあけて、その中に錠剤をハサミで細く切って埋め込んで混ぜたところ、薬も含めて完食。漸く、痩せるのも止まり、少しずつ体重も戻ってきました。すると、体力も戻って、見違えるように元気になってきました。

 この間は体力を使うからとのことで、トリミングも禁止されていました。
しかし2か月もすると毛も伸びて、見るからに老犬風になって、娘たちからは、
 「・・・何だか、ダンブルドアみたいになっちゃったね・・・」
例えダンブルドアであろうが“見てくれ”は止むを得ないのですが、余りに痒そうなのが何とも可哀そうでなりません。
自分でシャンプーだけはしてあげようかとも思いましたが、体力を奪わぬ様に、スピーディーにシャンプーをしてあげるのは所詮プロには敵う筈がありません。そこで動物病院の先生に相談すると、看護師さんたちはどちらかと言うと反対気味でしたが、先生は事情を理解してくださり、
 「じゃあ、最初に診察をして、トリミングの最中も様子を見ながら、僕がトリマーに指示するから。もし途中で何かあったら、そこで止めさせるし・・・。あまり痒かったらナナちゃんが可哀そうだしね。」
そして、トリミングは夏なので顔は出来るだけ短くし、短時間でトリミングするために体は長めのカットにしてもらって、問題無く無事終了とのこと(そのため、実際よりも少し太って見えます)。12年間毎月ナナを担当してもらっているトリマーさんからも、
 「ナナちゃん、頑張ったよ!全然問題無かったから・・・。でも疲れたとは思うから、帰ったら良く休ませてあげて・・・。」
 「あぁ良かったー!おかげ様でキレイになって・・・。もしかしたら、これが最後かもしれないけど・・・。」
 「もう次の予約も、その次も、ずっと二ヶ月毎に予約を入れてあるから!ナナは大丈夫!信じてなきゃダメ!」
 「・・・だよね・・・。じゃあ二ヶ月後、また来ます!」

 「ナナ、お疲れさん!じゃあ、家に帰ろっ!」
トリマーさんや看護師さん達からも励まされて、動物病院を後にしました。

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