カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
二泊三日の京都滞在で迎えた“二回”の朝。
明るくなるのを待って(他にすることも無いので)、奥さまと一緒に早朝ウォーキングに出掛けました。
岩盤の上に在るために、「夏は暑く、冬は寒い」と云われる京都。
確かに一回生の夏、いきなりの38℃越えの日が2~3日続き、生まれて初めての体温オーバーの気温にノックアウト。一方、京都の冬は信州から来た学生にとっては“底冷え”と云われてもヘッチャラで、“アルプス颪”に比べれば比叡颪などどこ吹く風だった記憶があります。むしろ、モミジの緑と赤の季節に比べれば、観光客の少ない冬の京都の方が、信州人の自分にとっては、凛とした古都の雰囲気がより深みを持って素敵に感じられた様な・・・。
今回の早朝ウォーキングも、ホテルが東山だったので、先ずは東大路を上って、同じ宗派である浄土宗の黒谷さんからから哲学の道に進み、疏水沿いに歩いて、永観堂から南禅寺へ。
疏水沿いの哲学の道。出勤で歩く方はおられましたが、冬の平日でもあるせいか散歩している方も殆どおられず静かそのもの。
哲学の道を若王子神社まで歩いて永観堂へ。哲学の道は全長2km程で、北は銀閣寺まで続いているので、今度来たら、家内のリクエストに沿って銀閣寺まで歩いてみようと思います。
永観堂から南禅寺へ。冬の永観堂は、紅葉の季節が嘘だった様に誰一人としておらず、静まり返っていました。外から、大好きな見返り阿弥陀さまに手を合わせて南禅寺へ向かいます。
途中、“イノシシ騒動”で有名になった(?)東山高校の前を通り、一瞬、「イノシシ、居ないよね?」と辺りを見回していまいました。
そして二日目は二条通りを西に進んで、鴨川の河原を五条まで歩いてみました。途中、大きな屋根のお寺さんがあり、東山魁夷「年暮る」に描かれたお寺かと思いましたが、良く見ると屋根が東西に向いていて、「年暮る」のお寺は南北ですので違いました。因みにお寺は「妙傳寺」とありましたが、後で調べてみたら、京都ホテル(現ホテルオークラ)から見た「年暮る」の町屋の続く街並みの向こうに描かれているお寺は「要法寺」でした。
早朝の鴨川。夏は川床が並び、広い河原には若いカップルが点線模様の如く規則的に川べりに座っているのでしょうが、冬の、しかも早朝の河原には時折散歩の人が歩いているくらい。川の淵では、青鷺や鴨が小魚を捕まえているようです。また、カモメの様な鳥はミヤコドリとも呼ばれるユリカモメでしょうか。ミヤコドリと云えば、
『名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと』(在原業平)
京都で学生時代を過ごした人間にとっては、有名なお寺や神社よりも、むしろ何気ない日常的な鴨川の風景の方が、いにしえの“都びと”にとってのミヤコドリの様に、学生時代の京都を思い出させてくれる風景です。
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