カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 大相撲の本場所で、俗に云う“荒れる名古屋場所”。年6場所の中で、これまで平幕優勝した回数が名古屋場所が一番多いことがその理由だそうですが、今年の名古屋場所も正にその通りで、横綱全員が休場し、期待の新大関栃ノ心まで途中休場という波乱の幕開け。そうした中で、関脇の御嶽海が13勝2敗の好成績で初優勝しました。
今の様な優勝制度が出来てから長野県出身の力士での初優勝ですが、中には江戸時代の強過ぎて横綱になれなかったという雷電(現在の東御市出身)以来200年振りなどという記事もあったほど。
 それにしても、14日目の優勝を決めた後のインタビューで、涙で暫く返答できない程に男泣きした力士を初めて見ました。いつもは、千秋楽での賜杯授与の表彰式の後のインタビューでのジョークを交えた受け答えの様に、また信州のローカルTVの取材などで顔馴染の女性アナウンサーをイジったりしている様な、明るくお茶目な御嶽海ですが、反面こうした少年の様な純な一面が垣間見えて、とても微笑ましく感じました(この日解説が無く、TV桟敷で見ていたという辛口の北の富士さんも、思わずもらい泣きしたと翌日の千秋楽の解説時に話されていました)。
そして何より、個人的に御嶽海を好ましく思うのは、押し出しや寄り切りでの勝利の際に、どこかの横綱の様にダメ押しをして土俵下に突き落とす様な振る舞いが一切無く、むしろ土俵から相手が落ちぬ様に最後優しく抱え込むところ。賛否あるかもしれませんが、こんなに優しい力士を他に見たこともありません。もしかすると、勝負の中では優しさが命取りになることもあるのかもしれませんが、イイじゃないですか!土俵下に叩き付けるより遥かにマシだと思います。
 彼は、「寝覚の床」や我が国の森林浴発祥の地「赤沢美林」(赤沢自然休養林)などで知られる木曽の上松町出身で、県内出身の力士では唯一の関取。1978年の長野国体で当時の木曽福島町(現木曽町)が相撲会場となって以来、少年団で子供の頃から取り組むなど、木曽は相撲が盛んな場所。
御嶽海もそうした中で育ち、地元の木曽青峰高校時代から全国で活躍して大学時代はアマチュア横綱などのタイトルを総なめ。しかし学生横綱出身で、角界入りして横綱になったのは唯一輪島だけの厳しい世界。安定的な生活を望む両親、とりわけ怪我を心配する母親マルガリータさん(注)の希望もあって、アマ相撲の強豪和歌山県庁へ就職する予定だったのが、出羽海親方の熱心な口説きで角界入りを決断し、反対する両親を自分で説得したと云います。
三役までのスピード出世も、三役ではこれまで二桁勝てず、天性の相撲勘やその素質は高く評価されながら、だからこその日頃の稽古不足や稽古場では(本気を出さずに?)強くないなど、親方衆やTV解説者からも“ボロクソ”云われて来ましたが、“荒れる場所”も味方につけての見事な今場所での快進撃。何より、立ち合いで一切変化して逃げずに、前へ前へと攻めていったのが気持ちイイ。
来場所は大関取りの声も掛かりますが、一時の勢いではなく、常に優勝争いに絡む様な強い大関になれるよう、そして更に上を目指せるよう、それが例え来場所で無くとも良いので、近い将来に向けて力を蓄えて欲しいと願っています。
 出羽海部屋力士の優勝は横綱三重ノ海以来とか。その三重ノ海の初優勝も関脇時代だったそうです。頑張れ!御嶽海。
【注記】
今回御嶽海の活躍で、応援する母マルガリータさんの姿がTV画面に何度も登場し、場所後の会見で御嶽海曰く「自分より母ちゃんの方がアイドル。負けた気がします」とのこと。部屋の祝宴でも、「あっ、御嶽海関も一緒にお願いします」と、出席者からはお母上と一緒の記念撮影希望が多く、御嶽海よりも人気が高かったのだとか。本人曰く「自分は添えモノでした・・・。」
信州では横綱よりも人気の御嶽海ですが、ひょうきん軽妙な受け答えで、全国的にも人気が出そうですね。
 それにしても、御嶽海の出身地である長野県木曽郡上松町は愛知県境ですが。豊山は新潟県、朝乃山が富山県と、名古屋から近いせいか、今場所は北信越勢(遠藤も石川県ですし)が大活躍(三賞独占)でしたね。ヤッタ!
(掲載した写真は、安曇野~松本~木曽をカバーする地元のタブロイド紙「市民タイムズ」の一面記事です)

 春から夏に掛けて、我が家を彩ってくれる庭の鉢植えの花々。
そうした中で、今年も蘭と雑木林ガーデンの樹下に植えてある紫陽花。一口にアジサイと云っても実際はガクアジサイとハイドランジア。どちらも大好きなブルー系統。そして白いスノーボール。更に階段状フラワーガーデンにも秋になると葉が真っ赤に色付くカシワバアジサイが植えられています。

昨年鉢で買って植えた、やはり青系統のガクアジサイも一部枯れて心配しましたが、しっかりと根付いて新たしい芽が出て来ましたので、来年の梅雨時には清楚な青い花が見られるかもしれません。
(すると、随分遅れたのですが、アジサイの似合う梅雨の時期はとうに過ぎた炎天下の猛暑の中で、小さな小さな花を咲かせてくれました)
 実家から頂いて来て、家内が大切に世話をしている洋蘭シンビジウムの3鉢。その内のミルキーウェイは数年一度しか花を咲かせてくれないのですが、株分けした2鉢のシンビジウムは毎年可憐な花を咲かせてくれます。今年は昨年に比べて本数は少なかったものの、その分、随分大きな花を咲かせてくれて、時差で先週までの二ヶ月以上もの間、家内が自分で作った鉢植えと併せて、私共の目を楽しませてくれました。
 それぞれ花の時期が過ぎ、また来年に向けて養生の季節に入ります。来年、その季節になったら、また目を楽しませてくれることを願って・・・。

 深夜のTV観戦が続いたW杯ロシア大会。
今回は、NHKで多くの日本戦が放送されました。実況中継する現地会場と、(実況中継の負担軽減のために?)東京のスタジオにも解説陣を置いて多角的に放送。そうした時間の間に、ニュースが入ったりするのと同様に、スポットで流されたのがNHKの東日本大震災復興支援ソングである「花は咲く」(どちらも宮城県出身の、映画監督の岩井俊二さんが作詞し作曲家の菅野ゆう子さんが作曲)。NHKに留まらずに、例えばウィーン少年合唱団も来日公演で歌うなど、その後も拡がりを見せています。

『傷ついて 傷つけて 報われず 泣いたりして
 今はただ 愛おしい あの人を思い出
 誰かの想いが見える 誰かと結ばれている
 誰かの未来が見える 悲しみの向こう側に
 花は 花は 花は咲く いつか生まれる君に
 花は 花は 花は咲く 私は何を残しただろう 』

 当初のバージョンは、東北出身の中村優雅俊さんなどの歌手だけではなく、サンドイッチマンといったタレント、そしてヤクルトの由規投手、荒川静香さんや羽生結弦等のアスリートなど総勢30人の方々が登場していました。
そして、今回のW杯中継のスポットで流れたのが「ピョンチャン・バージョン」。
カーリング女子に始まり、小平奈緒、高木姉妹といったスピードスケート陣。宮原郷子、坂本花織といったフィギアスケート陣、スケボー、レジェンド葛西選手を始めとするジャンプ陣、アルペン、モーグルなどのスキー陣やパラリンピックの選手たちも・・・。冬季大会故に長野県出身の選手の皆さんも出演されていました。ネットで調べてみたところ・・・、
『ピョンチャンオリンピック&パラリンピックのメダリスト・入賞者60人が大集結!「花は咲く~ピョンチャンバージョン~」。自分たちの頑張りが、被災した人々の力に、少しでもなれば・・・。出演:羽生結弦、チームパシュート女子、小平奈緒、パラ・アイスホッケー男子、高梨沙羅、カーリング女子、村岡桃佳、本堂杏実、平野歩夢、宇野昌磨、原大智、菅野よう子(作・編曲者)ほか』。

 そうした中で、私が特に印象的だったのは、パシュートの菊池綾香選手とアイスダンスのクリス・リード選手。どちらも透き通ったクセの無いキレイな歌声で魅了されました。因みに、羽生結弦選手と平野歩選手は歌わずにシンボルフラワー?のガーベラを手にして参加していました。個人的には、“キング・オブ・スキー”白馬村の渡部暁斗選手が出ていなかったのがチョッピリ残念ではありました。

 W杯が終わった後のNHK視聴は大相撲くらいでしたが、そのためか、その後「花は咲く」の放映は殆ど目にしていません。或いは、特別版としてのスポット放送だったのか・・・?
本来の東日本だけではなく、今回の西日本豪雨災害への応援・支援も兼ねて、「復興支援ソング」として是非また頻繁に流して欲しいと思います。

 秋口に栽培用に購入して植えたニンニク。所謂、青森産で有名な「ホワイト六片」で、植え付け用に3株1000円程で販売されていました。スーパーの野菜売り場では、青森産の立派なニンニクが一株200円以上していますので(見た目はともかく、どんな農薬が使われているか分からない中国産は100円足らずですが)、“ちゃんとした”ニンニクが4株以上収穫出来れば元が採れることになります。

 ニンニクは9月頃植えて冬を越し、春になると花が咲いて(咲く前に花芽を取ったのが中華料理でお馴染の食材、所謂ニンニクの芽)、ニンニクとしての収穫されるのは6月頃。春から初夏には夏野菜を植えますので、6月まで栽培するニンニクは夏野菜の植え付けの邪魔にならぬように菜園の端に植えた方が良いでしょう。そのため、菜園に二株、ハーブガーデンに一株を植えました。
“六片”と云っても、実際は8片だったりしますので、菜園に16個とハーブガーデンには8個が植えられました。
ところが、菜園に植えた16個のニンニクは、隅っこで土壌が固過ぎたのか大きく育たず、16個どれもがせいぜい小指大程の大きさで完全に失敗。
一方、ハーブガーデンはナントカ順調に成長し、春先には花芽も採って炒めモノにし、6月には地上茎が枯れ始めて6月末に収穫することが出来ました。そこで、茎を長めに切って残し、風通しの良い軒下に干して十分乾燥させました。
小指大のモノは別として、一応何とか8株収穫し、保存用に7株乾燥。店頭に並ぶ青森産に比べると些か小振りではありますが、完全無農薬栽培で、まぁ何とか投資分は回収出来たでしょうか?ネ!(“大きさも中ぐらいなりオラがニンニク”で些か微妙ではありますが、個人的には「出来た!」と信じたい・・・)。
【注記】
最後の写真は、ネットに入れて軒下に吊るしてあるニンニク。そして、昨年栽培して乾燥させてある赤トウガラシ(鷹の爪)とたくさん頂いたので保存してある玉ネギです。

 奥さまが、タイ米(ジャスミン米)が古くなってしまうとの仰せ。
そこで、タイ風グリーンカレー(何度かご紹介した我が家の定番、ヤマモリのグリーンカレーは本場タイ並みの美味しさです)は最近も何度か作っていましたから、ホンジャマと、久し振りにシンガポール・チキンライス(海南鶏飯:ハイナン・チーファン)を作ってみることにしました。
そして週末の食料品の買い出しの時に、鶏のモモと胸肉を両方一枚ずつチキンライス用に買って来ました。

 シンガポール・チキンライスはこれまで奥さまが作っていましたが、この日家内は出掛ける予定があるとのことから、ホンジャマと、私メが作ることになりました。
家内からレシピを聞いて、彼女が帰宅してからタイ米は炊いてもらうべく、それまでにチキンを作っておくことにしました。我が家では、両方試した結果の出来栄えに差が無かったので、鶏肉は炊飯器で蒸すのではなく茹で鶏で作ります。

家内の戻る予定時刻に合わせて、先ずは鍋にたっぷりのお湯を沸かし、鶏肉と何枚かスライスした生姜と長ネギの青い部分を一緒に入れて、弱火でコトコト煮ること一時間。その間、チキンライスの付け合わせとなるキュウリとコリアンダー(香菜:シャンツァイ、タイ語でパクチー)をそれぞれ家庭菜園とハーブガーデンから採って来て、漬けダレに使う生姜をたっぷりとすりおろし、レタスもちぎって準備万端。
奥さまが戻り、タイ米をチキンの茹で汁で炊いて、チキンをスライスして完成です。
漬けダレは以前東京の田町だったか、シンガポール料理店で購入したチキンライス専用のダーク・ソイソースとチリソースにそれぞれお好みですりおろし生姜をたっぷり添えていただきます。しっかりとコリアンダーが現地の味を醸し出します。そして肝心のチキンは、やっぱり胸肉よりもモモ肉の方がジューシーで美味でした。残った茹で汁は醤油で味を調えて、中華風スープでいただきました。
 それにしても久し振りのタイ米のジャスミン米が何とも美味。ホント、旨いなぁ・・・。匂いも何とも言えません。90年ころだったか、シンガポール駐在中に、日本のコメ不足の際に緊急輸入したインディカ種のタイ米をジャポニカ種と混ぜて炊いて大不評だったと聞きましたが、“然もありなん!”で当然です。信じられませんでしたが、性質の違う二つのコメを混ぜて美味しい訳が無い!
シンガポール・チキンライスやインドカリーは勿論、炒飯や東南アジア風のぶっかけ飯にも、粘り気のある日本米よりもむしろパサパサしたタイ米の方が良く合います。
 以前はネットで購入したタイ米ですが、今では松本にも島内にタイ人の奥さまが調理されているレストランに併設されてタイの食材店があり、そこでいつでもジャスミン米が入手出来るのは本当に有難い限りです。

 今年の家庭菜園に植えた夏野菜。
キュウリ、トマト、ナス、オクラ、トウモロコシ。そしてカーリーケール。更に今年初めて試しに植えてみたのがズッキーニとスティックセニュール(茎ブロッコリー)が各一株。そして、いつもの園芸店「ナカツタヤ」で野菜苗をまとめて買った時に、売れ残り苗だからと無料サービスでいただいて来たサンチュとブロッコリーが二株ずつ。

キュウリは、今年も高校の同級生の社長が自慢していたオリジナル苗の「たんととれる」です。この苗に替えて3年目になりますが、名前の通りにたくさん収穫出来ますし何より病気に強いのがイイと思います。
トマトは雨に強い桃太郎とミニトマトを露地栽培です。ナスは今年も千両ですが、昨年は植えた場所が悪かったのか、殆ど収穫出来ませんでしたので、今年は日当たりのよい場所に植えてみました。
昨年オクラが家内と娘にも大好評だったので、今年はもっとたくさん採れる様に3倍の6株に増やしました。
今年は購入するのを出遅れて、店頭から消えてしまった長ネギ(松本一本ネギ)。先日、別件でホームセンターへ行った時に園芸売り場の野菜苗コーナーに松本一本ネギの苗の束を発見。ネギはあれば便利な食材で必需品です。些か時期遅れの売れ残り苗らしく既に葉が黄色く萎れていましたが、枯れてはいなかったので二束購入。早速菜園に鍬で畝を作って60本植えました。
 梅雨明頃から夏野菜も収穫期を迎えています。
家庭菜園の場所は果樹園の“隅っこ”で、西側は隣家の盛り土をした土台の壁があるため日当たりが悪く、決して野菜栽培に適した場所ではありません。
そのためか、昨年はナスが収穫出来ませんでした。
 今年は、今のところどの野菜も概ね順調に生育中。
既に、キュウリは大きくなり過ぎる前の“姫キュウリ”状態でのモロキュウがパリパリとして食味が最高なので、毎日3本程ずつ収穫中。またナスも一番花ですので、これまた早めに5個収穫し、次からのナスの生育待ちです。
トマトは雨除けせずの露地栽培ですが、順調に実が付いています。
今年のオクラは茎が余り伸びないので少し心配なのですが、あのキレイな花は順調に次から次へと咲いていて、こちらも既に固くなる前に3本収穫済み。
去年の3倍以上とたくさん植えたケール。完全無農薬故、モンシロチョウさんの子育てで穴凹だらけではありますが、縮んでカールした葉がとても柔らかく(飽きぬ様に)一日おきに収穫してケールサラダとして、ハーブガーデンからのルッコラやセルバチコなどと一緒に食卓へ(奥さまが楽しまれています)。
トウモロコシは二年目の種のためか発芽率が悪く、半分くらいしか芽が出ませんでしたが、出たものは順調に伸びています。

 どの野菜も完全無農薬ですが、今のところ順調に生育しています。もしたくさん採れたら、今年もお隣のお宅や妹の家にもお裾分けする予定です。

 娘の所への急な上京で、奥さまは聞けなかった松本市美術館で開催中の「草間彌生特別展~ALL ABOUT MY LOVE 私の愛の全て~」のギャラリートーク(第1335話参照)。期間中4回行われるのですが、とても良かったので、私メは二度目であることを申し出た上でOKとの確認をいただいた上で、6月16日の最終回に再申し込みをして二人で出掛けました。

家内は、一昨年だったか市民大学の講座でのS学芸員さんの草間彌生に関する講義を聞いているのですが、今回の特別展に展示されている作品そのものの解説ではないでしょうし、暫く女史の特別展は開かれないとのことでしたので、作品の暫しの見納めということもあります。
前回の反省を踏まえ、少し早目に到着。駐車場は満車でしたが、時間に余裕もあったので順番待ちをして駐車し、今回も市民割引きで入館。さすがにこの日はギャラリートークも事前予約で満席とのこと。
50分の解説の後、土曜日はナイトミュージアムで19時までの開館時間で180点の作品を私メは二度目の観賞でした。
展示されている作品の中では、個人的には絵画作品よりも、やはり「傷みのシャンデリア」に始まり、「鏡の通路」、「天国への梯子」へと続くミクストメディアと呼ばれる作品群に圧倒されます。凄い!の一言です。
二度目もじっくりゆっくりと観賞することが出来ました。そして、展示作品の中では、絵画だけではなく、プロジェクターで壁面に投影される詩などの文芸作品も印象的でした。また、最近の「わが永遠の魂」シリーズの中で、「ふるさとへ帰りたい」と題された作品が気になりました。
彼女にとって一刻も早く離れるべき場所であった「ふるさと」。どんなに愛しても“遠きに在りて”想い“帰る処にあるまじき”場所であった犀星の“故郷”とは異なり、一時は「ふるさと」から“疎まれた”であろう草間彌生にとって、彼女の「ふるさと」が“帰りたい”場所であればと、その「ふるさと」の住民の一人としては願わずにはいられませんでした。
 街中を走る巡回バスであるタウンスニーカーの「ヤヨイちゃん号」(ナンバープレートも841です)だけでなく、3月の特別展開催以降、松本の街は水玉で溢れています。特に、その拠点となる松本市美術館は、美術館の壁面や案内表示は元より、トイレの洗面所の鏡面、ベンチ、自販機などに至るまであらゆるモノが水玉です。
7月22日までの特別展が終了すれば、松本の街は暫くは水玉とはサヨナラとなるかもしれませんので、それまでの間、街中が水玉に溢れているのも良いと思います。
 3月に始まった「草間彌生特別展」も、開催はあと10日間足らず。機会があれば、是非観賞されることをお薦めします。

 年に一度の七夕の逢瀬の天の川を見ることも無く、西日本を襲った記録的豪雨災害。先ず以って、亡くなられた方々、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 しかし、いくら異常な豪雨とはいえ、突然の地震や火山噴火ではない、ある程度時間の蓄積による降雨量での被害に、同じ“災害列島”に暮らす日本人の一人として何故?という思いをどうしても拭い去ることが出来ません。

 昔、鹿児島で台風でのシラス台地の大規模な土砂崩れ(“シラス災害”)だったか、鹿児島出身の職場の後輩にお見舞いの言葉を伝えたところ、彼曰く、
 「昔から鹿児島に住んでいる人は、もろいシラス台地になんか絶対に家を
 建てなかったんです。だから分かっていながら、最近の無理な宅地開発
 の結果起きた人災です。古くから住んでいる地元の人は、そんな場所に
 誰も家を建ててはいませんから!」
彼の実家や親戚の方々には何も被害は無かったそうですが、出身者として地元鹿児島で起こった災害に、吐き捨てるように、でも悲しそうに話してくれました。

 今回一番被害の大きかった広島県。その中で土石流に襲われた広島市安佐北区は、4年前にも同じ様な水害で大きな被害を受けています。いくら記録的豪雨とはいえ、何故また?・・・。開発された宅地を購入し家を建てて住んでいた住民の方々は、本当にやり切れない思いで一杯だと思います。
だからこそ、天災ではなく人災ではないのか!?・・・。悲惨な被害の状況を伝えるTV画面を見ながら、例え被災者で無くとも、そんな思いを拭い去ることが出来ませんでした。

 改めて、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げる次第です。

 家を建てた際に庭まで予算が回らず、自分で作庭した我が家の庭。雑木林風ガーデン、実益を兼ねてのハーブガーデンと芝生ガーデンです。
この内、雑木林風ガーデンは紅葉が見事だった山モミジの落ち葉の片付けに奥さまの悲鳴が上がり、またハーブガーデンはミントジャングルと化して素人には手に負えなくなり、結局高校時代の同級生が営む園芸店に10年程前に改修をお願いしました(この経過は本ブログの「我家のガーデニング日記」を参照下さい)。
芝生ガーデンは「素人でここまで芝張りが出来たら、十分合格です!」と、園芸店のスタッフから一応お褒めをいただき、エッジ処理を除きそのまま。従って、市の図書館から作庭の参考書を何冊も借りて来て勉強し芝を自分で張って既に20年以上になります。その後、毎年定期的に芝刈りなどの手入れをして来ました。その電動の芝刈り機はNATIONALブランドの旧松下電工製のEY-2331で毎年3~4回芝刈りをしてきましたが、プラスチック製のためハンドルの部分が割れたりはしたものの、性能上はこれまで故障も全く無く、購入後20年以上使用して来ました。

 先日今年初めての芝刈りで使ったら、何となく焦げ臭い匂いがしてストップしてしまいました。恐らくモーターのコイルが焼けたものと思われます。クールダウンさせてからスイッチを入れると一応動くのですが直ぐに止まってしまいます。パナソニックへの事業再編で旧松下電工は今は無く、その時に芝刈り機は製造中止。仮にあっても20年以上も前の製品故、交換部品もある訳も無く。それにしても、戦後の“メイド・イン・ジャパン”の象徴の様に、20年以上も全く故障もせずに稼働してきた芝刈り機には「本当にお疲れさま!」。旧松下電工(統合されて、現パナソニック)にも拍手です。“ブラ~ヴォ!”
しかしブラヴォーはともかくとして、我が家の芝生ガーデンは半分芝刈り途中です。ここは、早急に新しい芝刈り機を購入しなくてはいけません。
パナソニックではもう芝刈り機は製造していませんので、通販も確認した上で価格に殆ど差が無かったので、結局地元のホームセンターでリョービのロータリー式の電動芝刈り機LMR-2300を購入しました。

因みに、芝刈りにはリール式とロータリー式、また駆動方法にも電動と手動(プロ用だとガソリンエンジンの乗用タイプも)方式がありますが、ホームセンターだと電動で置かれていたのはリョービのみでした。リール式の方がかり仕上がりはキレイだそうですが、今まで20年間もロータリー式を使って来て特段不満もありませんでしたし、刃研ぎなどリール式は定期的なメンテが必要だそうですが、ロータリー方式は刃を交換すれば良いだけなので特段のメンテナンスは不要。以上が今回もロータリー式を選択した理由です。
 購入後、早速芝刈りを実施。
これまでの旧松下電工(現パナソニック)製品EY-2331(以下パナ)と比べての感想。コードの電動式ですが、10mの延長コードがパナよりも5mも短くて庭の端まで届きません(追加の延長コードを購入しようと思います)。ただ、コードがキャブタイヤケーブルの様で、片やねじれコードだったパナよりも随分丈夫そうです。また、刈った芝を溜める“グラスキャッチャー”の容量がパナよりも大きいのは良いのですが、簡単に外れてしまいます。
一方、ハンドル部分はパナがすぐ割れてしまい、自分で接着剤で補修したり最後は針金を巻いたりしましたが、今回のリョービの方が遥かに頑丈そうです。それもその筈で、パナは5.4kg(キャッチャー含む)に対し6.8kgとのこと。従って女性には重いかもしれませんが、芝刈り時の稼働は軽くて実にスムーズです。
そこで自身での工夫として、グラスキャッチャーの止め金部分を簡単に外れないようにガムテープで自分で補強。但し、パナもこの部分は勤続疲労でビニールが破れてしまい、ガムテープを張って補強しましたのでどっちもどっち。ただ壊れても、パナの様に今後製造中止にならなければ、部品として交換出来るかもしれません(注:2018年1月、リョービの電動工具などの“パワースツール”事業は京セラの子会社に事業譲渡された由))。
 さて肝心の芝刈り作業は、刈り取るスピードはこれまでに比べて圧倒的に速くて芝刈りはあっという間に終了しました。イメージ的に、前の半分の時間かもしれません。と云うのも、刈り幅がパナの200mmに対して、リョービはその型番からも分かる通り230mmなので、面積的には刈る回数が少なくて済む計算です。そして刈り高もパナの4段階だったのに対して7段階。しかも10mm~25mmまでの5㎜刻みだったパナに対して、リョービは10mm~30mmまでの5mm刻みで50mmまでが10mm刻みと細かく設定されているので、使い勝手は良くなっています。また回転停止までに時間が掛かったパナに比べ、リョービには電気ブレーキが採用されていて、停止までに8秒とのこと。止まるまでずっと待っていた、詰まった芝を取り除くのも随分早くなります。
 パナ製品は20年前の製品ですから(もうパナでは製造していませんが)、競合するメーカーとしても20年の間に技術の向上進歩は当然ありましょうから、20年前の製品との比較はナンセンスかもしれません。
従って、製品としては多少の“帯に短し・・・”的な部分も無い訳ではありませんが、そこは使う側が工夫して、20年と随分長持ちをしてくれたパナ製品の様にリョービも末永く使えれば良いと思います。

 昨年9月にオープンした「イオンモール松本」。
オープン直後の週末は常に満車状態で、駐車待ちの車の列でアクセス道路が渋滞するなどしましたが、平日はそれ程でも無く、全体としても心配されていた程の渋滞にはなっていません。
しかし、テナントの中では県内初出店となった「いきなりステーキ」は常に行列で、なかなか行く機会がありませんでした。その後、長野、上田、諏訪と県内にも次々と出店していますし、イオンモールもオープンしてから1年近くが経過し落ち着いてきたでしょうから、平日なら「いきなりステーキ」もそれ程混んではいないのではないか?・・・と、初めて行ってみることにしました。
ランチメニューの方がコスパ的にはお得なのかもしれませんが、せっかくなので選択肢が多いディナーメニューにしました。そこで、混雑する週末ではなく、平日の夕刻に行ってみることにしました。
先日の下呂での飛騨牛に誘発されたことも手伝い、晩年まで登山前日には必ずステーキを平らげていたという「花の百名山」の著者でもある作家の故田中澄江女史ではありませんが、「年寄りもたまには肉を食べなくては!」とイワタニの「やきまる」を最近購入したことにも触発された気がします。

 行ったのは先月ですが木曜日の5時過ぎ。さすがに平日のこの時間だと夕飯にはまだ早いので、どのレストランもお客さんは殆ど居ませんでした。
お目当ての「いきなりステーキ」も、若者のグループと肉食系?の女性客、そして我々が3組目で、さすがに行列はありません。

今回は初めてですので、ここは定番をオーダー。通常のリブロース(税抜きで、グラム6.9円)と厚みのあるトップリブ(同7.3円)をそれぞれ300g。サイドオーダーとして、大根とレタスの和風サラダと私メ用には生ビールです。
待つこと暫し・・・で、テーブルにサーブされて来てからステーキソースを掛けていただきます。ソースがジューっと焼けて跳ねるので、その前に紙製のエプロンを掛ける様にとインストラクションがあります。
二つの肉を比べてみると、リブロースは謂わばワラジ状ですがトップリブは厚みがあります。双方共焼き加減は薦められたレアでお願いしましたが、ステーキ皿の鉄板プレートが焼けているので、トップリブはまだ良かったのですが、厚みが無いリブロースは次第に焼きが進み、最後の方はウェルダン状態になって肉が固くなってしまいました。
またお薦めのステーキソースは、「しょっぱ!」と思わず叫びたいほど。最初に掛け過ぎてしまい試せませんでしたが、別の甘めのソースか、或いはワサビなどの薬味も卓上に色々用意されているので、むしろ塩コショウなどのシンプルな味付けにした方が肉そのものの味を楽しめるのではいないかと思いました。
サイドメニューのサラダのすりおろし玉ネギのドレッシングは美味しかったのですが、作り置きで切ってからの時間が経っているのか、或いは切り方や保存方法に問題があるのか、しんなりしていて残念ながら大根にシャキシャキ感がありませんでした。
何度かイオンモールに食料品の買い物に行った度に「いきなりステーキ」の“大行列”を目にしていたので、今回も我々自身の期待感が高過ぎたのかもしれませんが、二人で5000円以上払うのであれば・・・、
 「うーん、もうイイよね!」
 「うん、これなら(同じ金額で)イイ肉を買って来て自宅で焼いた方がもっと
 美味しいかも・・・」
 どうやら、我々が下呂で買って自前で焼いて食べた、“あの”飛騨牛の味が“舌の記憶”として残っていたり、或いは自宅で焼いてみた「やきまる」クンでのGrain-fed (穀物飼育)ビーフ(しかもニュージーランド産ですが)が十分に美味しかったりしたことが、おそらくその感想の理由だと思われます。
・・・ということで、楽しみにしていた「いきなりステーキ」デビューでしたが、チョッピリ残念&大いにガッカリでした。結局・・・、
 「ホンジャ、またNZ産のGrain-fed (穀物飼育)ビーフでも買って来て、
 “やきまるクン”でウチ焼肉やろうかネ!?」
と相成りました次第。

 余談ながら、「いきなりステーキ」の県内初出店ほど話題になっていないかも知れませんが、個人的にはむしろそれよりも気になっているのが「串カツ田中」。長野県初出店となる松本店が6月20日に本町通りにオープンしたとか。
・・・ということで、今度は「串カツ田中 松本店」に期待していまーす!

 サッカーW杯で日本代表チームが予選グループを通過して、2大会ぶりに決勝トーナメントに進出しました。
最後セネガルとの得失点差も同じで警告数の差(フェアプレーポイント)で決まるという中で、最終戦のポーランドとの一戦での終了前8分間の時間稼ぎのパス回しに会場は大ブーイングで、試合後も賛否両論。

 そこで、スポーツファンの一人として一言云いたくなりました。
実際それをTVで見ていた私メ自身も、セネガルが一点取られて負けていたので、もしそのままで両試合が動かずに終われば日本が決勝トーナメントに進出可能と理屈では分かっていても、実際にTVの画面に向かって「オイ、一体何してるんだよっ!」と叫んでいましたから。確かに、これまでの日本には見られなかった様な試合運びに、私メも含めて皆戸惑ったのは事実だと思います。
海外の論評は総じて否定的。ただ、海外のサッカーファンは、自国チーム以外は、例えば非常にスペクタクルな試合だった決勝トーナメント初戦のフランスとアルゼンチン戦の様な面白いサッカーが見たい(前回王者で優勝候補のドイツが敗退しようが、ドイツ国民以外は関係ない)のだから、それにそぐわない試合は批判するだろうし、日本がグループリーグで敗退しようが関係無い・・・という立場です。
但し、某国のカンフーサッカーの如き、一試合24個(内イエローカード4枚)という大会最多ファウルを犯した試合をしながら、「自国は美しく散り、日本は醜く残った」などという隣国の“天に向かって唾を吐く”が如き論評には、「ほざくな!」と一括したくなりましたが・・・。

 大会2か月前になってハリルホジッチ前監督を解任し、西野監督に委ねた日本サッカー協会。それは、「参加することに意義がある」と云いながらメダル獲得を期待し、もし取れなければ(戦前煽った責任は知らんぷりで)掌返しで批判するオリンピックでのマスコミ同様に、今回のW杯もマスコミや我々国民もグループリーグを勝ち抜いて決勝トーナメント進出を期待し、だからこそハリルJのままでは絶対無理だと批判してきたのではなかったか?・・・。それを受けての大会直前の監督交代での西野Jのミッションが決勝T進出であるならば、どこかの国の様に20数個も反則を犯す試合をするのではなく、ましてや違反行為や不正などではなく、決められたルールの中でその与えられたミッションを達成したのであれば、少なくとも自国のマスコミと我々ファンはしっかりと彼等をサポートして然るべき!・・・ではないかと思った次第。
香川選手の開始早々での意表を突く大迫選手への縦パス一本で得点し、結果幸運にも1名多い布陣の中で中盤でのパス回しが可能となり、チームとしての自信を深められた初戦のコロンビア戦。その結果、内容は完勝だったセネガル戦。
であるからこそ、決勝トーナメント初戦の優勝候補ベルギーとの一戦での正々堂々とした勝利に期待します。

 東日本大震災の時は、サッカーの神様の計らいで“なでしこジャパン”が奇跡を起こし、打ちひしがれた日本に勇気をくれました。「あぁ、神様っているんだな!」って思いましたもの。
計らずも、直前に大阪での大きな地震被害で、初戦前の公式会見では西野監督とキャプテン長谷部選手からの地震被害を心配する発言から始まった西野JのW杯。今度は西野Jがパワーをくれるかも・・・。
 “ガンバレ、サムライジャパン!”
【追記】
ありがとう、西野ジャパン!
ベルギーとの一戦は本当に感動的な試合でした。でも感動だけではいけないのでしょうね。それは試合直後のインタビューに「(ベスト8進出のためには)何が足りないんでしょうね?」と声を絞り出した西野監督や、試合終了を告げる笛に、ピッチにうっ伏して泣きながら地面を両手で叩いて悔しがっていた昌子選手に象徴される様に、監督以下スタッフ&選手全員が分かっているのだろうと思います。
一次リーグの最終戦で、勝ち抜くために批判覚悟でしたたかな戦いぶりを見せただけに、2点リードした後、しかも後半だっただけに、勝ち切るためになぜ“したたかな戦い方”が出来なかったのか?を含め、“何か”足りない部分をこれから4年間を掛けて見つけて埋めて行かないといけないんでしょうね。
それにしても、長谷部選手のキャプテンシーは実に見事でした。そして、サムライブルーの選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。