カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 子供たちが巣立つ前までの“我が家で焼肉!”という場合は、炭火のBBQコンロを使って母屋の中庭や自宅のウッドデッキなど屋外で焼いていました。
炭火で焼いた肉の美味しさは勿論なのですが、焼肉に限らずトウモロコシなどでも炭火焼きに優るモノがないということもありますし、また特に味付け肉の場合は煙や匂いが部屋にこもってしまうので、室内よりも屋外で焼いた方が良いということがその大きな理由です。
ただ炭火の場合は準備や片付けが大変だったりしますので、BBQコンロではなく簡単にホットプレートでという場合は当然室内となり、煙と匂いの出易い味付け肉は諦めて・・・となってしまいます。
そのため、子供たちが巣立った後は、或いは我々が年を取ったことも手伝って、我が家の食材は、肉より魚、同じ肉なら牛より豚や鶏、そして牛肉の場合も調理方法は焼くよりしゃぶしゃぶ・・・と次第に変化してきました。
仮に、時々無性に焼き肉が食べたくなったら「牛角」へ、或いは昔を懐かしんで岡谷の「縁結び」へ思い切って足を延ばして・・・と、自宅ではなく焼き肉屋さんでと相成ります。

 そんな中で、ここ数年巷で話題となって個人的にも気になっていたのが、“煙の出ない”カセットコンロ、イワタニの“カセットガス・スモークレス焼肉グリル”「やきまる」です。
話題となった当初は、品薄だったり通販では一時期プレミアムが付いたりという状態で、入手することさえ困難そうでした。他にも自宅で焼肉という場合の候補としては、深夜の通販番組でお馴染の、遠赤外線の無煙ロースターである韓国製の「ザイグル」という製品もあります。ただ一番小さなモデルでも16000円はしますので、「やきまる」の3倍の値段と高いこともあって、 その“入手困難”と片や“高価格”にいつしか関心も薄れ、その存在すら忘れていました。

 先日、旅先の下呂で買って食べた飛騨牛が大変美味しかったこともあり、
 「“自宅で焼肉”もイイじゃん!」
そこで、改めて「やきまる」クンの存在を思い出しました。
調べてみると通販でも価格が既に5千円前後に下がっています。その内、たまたま地元のホームセンターでも税抜き5千円以下で販売されていたことから、通販での5千円以下の場合に掛かる送料を考えると(カセットコンロは既に我が家にあるので、カセットボンベの追加も不要)地元で購入した方が良いと、早速ホームセンターへ行って購入して来ました。
そこで、いつものスーパーでの週末の食料品購入時に、肉売り場に並んでいたGrain-fed (穀物飼育)ビーフ(しかもニュージーランド産でしたが)を買って試しに使ってみることにしました。
30年前のシンガポール駐在時にいつも購入していたのがGrain-fed US beefで(当時Kobe-beefなどの和牛は売られていなかったので)、柔らかくて、しかも(一般的な、所謂Grass-fedと比べて)臭みも無く、本当に美味しかった(海外に行くと肉よりもネギの方が高価で貴重と教えられていた「すき焼き」よりも「しゃぶしゃぶ」の美味しさに目覚めたのもシンガポールでのUS beefのお陰でした)記憶がありました(多分日本の半値で、現地での当時の価格はGrain-fed のUS beef でS$3。価格比較は、US>OG>NZでした)。
 煙が出ないイワタニ「やきまる」のポイントは、レビュー記事に由れば、
『やきまるで煙が出ない秘密は「温度」と「脂の通り道」にあります。
一つめの「温度」の秘密は、肉の脂が煙を出さず、かつ肉がおいしく焼けるという210℃~250℃にプレートの温度をキープすること。
そして、「脂の通り道」では、その名の通り、肉から流れ出た脂をプレートに溜めない仕組み。焼肉プレートは中央がわずかに盛り上がった形状で、プレート上の脂がスムースに流れるよう放射線状の溝が掘られています。さらに、プレート外周部にはスリットがあり、流れた脂が自然に下に落ちるため、肉の脂が炎に当たることがなく、煙も立たないというわけです。ちなみに、スリットの下には脂を受ける「水皿」があるので、落ちた脂がこれ以上加熱されることはありません。』
・・・とのことです。
個人的には、この煙の発生を抑える「温度」をキープする技術と発煙の原因となる「水皿」がポイントだと感じています。特に「使用時には必ず230CC入れなさい」というインストラクションにもある通りに、煙発生を抑えるためには「水」が一番重要だと思いました。
 但し、煙は出なくとも、通常のホットプレート程ではないにしても「匂い」そのものは発生します。
食べ終わった後で吹き抜けの2階上がった時に思っていた以上に(焼いていた1階よりも)焼肉臭がしましたが翌日には全く消えていましたので、やはり通常のホットプレートと比べると匂いの発生も「やきまる」の方が少ないとは思います。従って、「やきまる」であっても、使用時には出来るだけ換気扇を使った方が良いでしょう(実際、二度目に使用した時にずっと換気扇を回したら、二階でも匂いは殆ど気になりませんでした)。
そして何より一番重要なのは、煙や匂いも勿論なのですが、ホットプレートと比べて思っていた以上に(直火効果とのこと)焼いた肉が柔らかくて美味しく感じられたことです。
今回試したのは黒毛和牛でも無く、ニュージーランド産のGrain-fed (穀物飼育)ビーフなのですが、それで十分に柔らかくて美味しい!
もし「やきまる」クンで焼肉をするのであれば、
 「これなら、NZ産のGrain-fed (穀物飼育)ビーフで十分!」
だと感じました。
また、肉と同時に玉ネギとシイタケも焼きましたが、こちらも煙も出ずにこんがりと焼き色が付く程にしっかり焼くことが出来ました。

 焼く肉の量にも依りますが、我々の様な中高年夫婦なら十分ですが、若夫婦やお子さんも含めたご家族で焼肉をする場合は、交換用に予備のプレート(定価1200円との由)がもう一枚あった方が良いでしょうし、また調理中はスモークレスのポイントとなる水が蒸発して無くならない様に水皿を定期的にチェックしながら焼いた方が良いと思います。

 余談ですが、もう一つの発見。
それは、下呂で買った「創味」の焼肉のタレ。飛騨牛で食べた時は「創味」とは思えぬ程に只ただ甘く感じて、これなら“普通の安いタレ”と変わらないと思いましたが、然に非ず!。あれは飛騨牛そのものの“脂の甘さ”だったのです。
 「あっ、“創味のタレ”って、やっぱりこんなにお美味しかったんだ・・・!」
と、今回は目からウロコ。
今回我が家にあった「叙々苑」のタレと両方使ったのですが、「やきまる」クンのお陰で、どちらも甲乙つけがたい味と納得した次第です。

コメント

コメント追加

タイトル
名前
E-mail
Webサイト
本文
情報保存 する  しない
  • 情報保存をすると次回からお名前等を入力する手間が省けます。
  • E-mailは公開されません - このエントリーの新規コメント通知が必要なら記入します。

トラックバック