カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 5月中旬。信州の?里山には、この時期白い斑模様の点描が現れます。

アカシアの花。正式にはハリエンジュ、ニセアカシアです。マメ科で北米原産。因みに“本当の”アカシアはネムノキ科とか。ニセアカシアは、明治初期に街路樹や公園樹として輸入されたのが最初。痩せた土地でも育ちやすいので、その後治山・砂防目的の土止め用などで植栽されたのが、繁殖力が強く野生化。今では、特別要注意外来植物指定とか。
ニセアカシアに罪は無いのですが、確かに育ち易く、すっと成長しても根が浅いために大きくなると倒れ易く、特に河川敷などでは倒木により大雨の時の洪水の要因になり易い事から、今では嫌われて伐採されています。ただ薪としては、ナラ材よりも安いので昔一度使ったことがありますが、火持ちが悪くすぐ燃え尽きてしまうので止めてしまいました。従って、木材としての利用価値は余り無さそうです。
ただ良いハチミツが採れ、長野県産のハチミツの75%はアカシアなのだそうです。甘味が感じられるので、昔信州では天婦羅でも食べられたりしていました。歌にも謳われましたが、アカシアの花は北海道や信州のイメージでしょうか。アカシアの花の近くを通ると、何となく甘い香りが漂っている感じがします。
 風薫る5月。本来は新緑の香りですが、アカシアの花の香りもまさに“薫風”でしょうか。
そんな五月も過ぎて、今日から水無月、6月です。今年の梅雨は早そうですね。