カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
前話の蓼科にフキノトウを採りに行った帰り、茅野の日帰り温泉で汗を流して(茅野にはたくさんの公共温泉施設があります)から昼食へ。
お義母さんのリクエストで、茅野市宮川にある「勝味庵本店」へ行きました。
こちらはトンカツと鰯料理の専門店。お義母さんが贔屓にしているお馴染のお店。ただ家内はそれ程トンカツ好きではないので、これまで来たことは無かった由。義父が亡くなった後は姪が良く連れて来てくれたそうですが、その姪も昨年嫁いでしまったため、今回はリクエストにお応えして食べに来た次第。次女が成田勤務だった時のお寿司屋さんで新鮮な鰯の美味しさを知って以来、私メが鰯好きだといことも初めて来た理由だったようです。
信州にも銘柄豚が幾つかありますので、メインの看板料理であるトンカツはともかくとして、しかしもう一つ看板に掲げたイワシ料理は銚子港のある千葉県ならいざ知らず。魚の中でも魚編に弱いと書く鰯ですので、いくら輸送方法が進化したと言っても、“海なし県”信州でイワシ料理というのも何となく眉唾モノで首を傾げてしまいます。
平日でも混むからと12時前に到着したのですが(11時半の開店の由)、ナルホド、カウンター席を除いてテーブル席は既に満席。一人客であればカウンターで食べられたのですが、結局テーブル席が空くまで30分ほど待つことになりました。10台以上ある駐車場は、殆ど地元の諏訪ナンバーで満車。平日でも混むからというお義母さんの話も決して大袈裟ではなく、地元で愛されるお店の様です。
待っている間に注文を取ってくださり、義母と家内はミックスフライ定食、私メは鰯定食をチョイス。テーブルが空いて着席してから、せっかくだからと、奥さまのお許しでお昼から生ビールの大サービス(ヤッターッ!)。
事前にオーダーしていたこともあり、席に着く間も無く、料理が運ばれて来ました。トンカツやフライはフルーツ系とニンニク系の2種類のソースがあり、お店の方曰く双方混ぜるのもお薦めとか。更にお好みで、蒲田の名店「檍(あおき)」同様に岩塩も用意されていて、千切りキャベツには専用ドレッシングも。
こちらの勝味庵の特徴は、炒りゴマの入った小さな擂鉢と擂りこぎ棒が出され、炒りゴマを各自擂ってそこにお好みのソースを注いで食べる方式とのこと。確かにすりおろしたゴマが何とも香ばしい。
(キャベツが高騰する)以前はキャベツとしじみのお味噌汁は、何度でもお替り自由だったとか。今でもご飯はその様でした。
鰯定食はその名の通りイワシ尽くしで、刺身と素揚げ二尾、フライの組み合わせ。空いていたカウンター席ではなくテーブル席を希望したのはこちらですのに、随分お待たせしたからと、イワシのフライにヒレカツをサービスして下さいました。鰯尽くしの定食は、先ず刺身は全く臭みが無く、脂も載ってプリプリ。生姜醤油ではなく、生姜のポン酢で頂くのですが、これもなかなか美味でした。頭から骨ごと食べられる素揚げも、ポン酢のタレが掛かっていて紅葉おろしで頂きます。フライとヒレカツは擦りゴマと二種類のソースを混ぜて頂きました。
奥さま曰く、蒲田の名店「檍(あおき)」に比べて衣が厚過ぎるとのことですが、
「蒲田の檍と比べちゃ可哀想でしょ!」
海なし県の信州で、これだけ新鮮なイワシ料理が食べられただけで私メは大満足でした。そこで、スタッフの方に聞いてみました。
「このイワシはどこから直送されて来るんですか?」
すぐに応えられなかったので、
「あっ、ごめんなさい。別に気にしなくてイイですからネ!」
帰りがけ、そのスタッフの女性が、
「千葉の銚子と北陸の金沢や富山から直送されて来るんですが、今日のは富山からだそうです。」
とにこやかに教えてくれました(恐縮です)。
(食べるまで然程期待していなかったので、今回は写真がありません。悪しからずご了承ください。次回行ったら、ちゃんと撮って来ます・・・。)
茅野市宮川の「勝味庵」。料理も勿論ですが、スタッフの皆さんの対応も気持ちが良くて、地元で愛されているのも納得の良い店でした。
「ごちそうさまでした。また来まーす!」