カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
奥さまの予想が外れ?て、持ち帰る衣服をちゃんと娘が自分で整理して準備してあったために、翌日を二人で“整理整頓清掃”に充てる筈が不要となりました。本当は部屋の清掃くらいはしてあげたかったのですが、杉花粉がピークで、掃除のために外の空気を入れたくないとのこと。言われて見れば「ナルホド、それも然り!」と諦めたため、翌日は終日空き時間となりました。
さて、どこへ行こう・・・ということで、元々は丸の内の三菱美術館で開催されている「オディロン・ルドン展」に行こうと思ったのですが、紫のデルフィニウムが実に印象的で私の大好きな「長首の花瓶の野の花」は個人蔵の作品のためか今回出展されていないとのことで、だったら興味半減。トウハクの「仁和寺と御室派のみほとけ展」は前日で終了。また、大好きな日本画では、山種で春に相応しく桜を描いた絵画に絞った展示がされていたのですが、今一つ食指は動かず・・・。
そこで、この日は月曜日でしたが開館しているのを事前に確認した上で、大好きな日本画ではなく西洋画ではありますが、六本木の国立新美術館で開催されている「至上の印象派展-ビュールレ・コレクション」を見に行くことにしました。
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「さて、どう行けばイイずらか・・・?」
すると、たまたま横に居たご婦人が、
「国立新美術館でしたら、私も行きますのでご一緒にどうぞ!」
とのお誘いに、有難く連れて行って頂くことにしました。
駅からはショートカットで、細い路地の様な「龍土町美術館通り」を歩いて5分程度でした。丁重にお礼を申し上げ、我々は当日券を購入するために窓口へ向かいます。
「みなさん日曜日の翌日は閉館と思ってらっしゃるのか、月曜日は人が少なくてお薦めですよ。では、ごゆっくり・・・。」
国立では新しい美術館に相応しく、ガラス張りの近代的な建築で、美術館自体がモダンアートです。確かに月曜日のためか、思いの外空いていました。お陰さまでじっくりゆっくりと観賞することが出来ました。
他にも、コロー、クールベに始まり、印象派を代表するマネ、モネ。そして、ドガ、ルノワール、セザンヌ。更にはポスト印象派のゴッホ、ゴーギャンから、20世紀のロートレック、ブラック、ピカソに至るまで大作が並んでいます。
さすがに、この絵の前は一番の人だかり。皆さん魅入られたようにうっとりと眺めていて、なかなか列が進みませんでしたが、じっと順番を待って、ナントか最前列で観賞することが出来ました。
パリのユダヤ人銀行家の令嬢だったというイレーヌが描かれたのは、ナント8歳の時だったそうです。その後ナチスに没収され、戦後所有権を主張したイレーヌ自身の手元に戻ったのは彼女が74歳の時だったとか。そうした数奇な運命を経て、その後ビュールレが購入することになるのだそうですが、“絵画史上、最強の美少女”というキャッチコピー(しかも、わざわざ美少女にふられた“センター”のルビにニヤリ)も納得の美しさ。透き通るようなブルーの瞳と、薄いブルー系のドレス。そして何より、フェルメールの青同様に、長い金髪を結んだリボンの青が実に印象的でした。しかし、それにしても“死の商人”と“汚れ無き天使の様な少女”の取り合わせ。ある意味人間としての必然なのか、或いは人生の逆説的な皮肉なのか?・・・。
そして最後第10章と名付けられた部屋には、モネの連作「睡蓮」から縦2m×横4mという「睡蓮の池、緑の反映」が壁画の様に一枚だけ展示室に収められていて、その存在感に圧倒されます。この絵は、モネの死後買い手もつかずアトリエに取り残されていたのをビュールレが購入した作品だそうです。その後何年かして漸くモネの価値が認められ、人気となった睡蓮の連作では、上野の国立西洋美術館にも松方コレクションの睡蓮が収蔵されていますが、その意味でビュールレのコレクターとしての先見性と審美眼を証明しています。この大作は、今回初の海外出展としてスイスの国外で初めて展示されているのだそうで、これだけは今回撮影可能とのこと。皆さん思い思いにカメラに収めていました。
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「イイナぁ、都会は・・・」
美術展のハシゴが出来ますものね。実に羨ましい!
では松本に帰ったら、こちらは草間弥生展「ALL ABOUT MY LOVE」を見に行きますか・・・。
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