カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
私が子供の頃の信州では、節句のお祝いはどの家でも月遅れで実施するのが当然だった様に思います。今でもお盆は日本全国旧暦の8月が一般的です。七夕はともかく、桃の節句や端午の節句は、少なくとも松本では3月3日にはまだ桃は咲いていませんし、5月5日では柏の葉っぱも餅を包む程の大きさに成長していません。
しかし近年の情報化社会や人々の移動の広域化に伴い、全国的に統一化、共通化が進み、今では信州でも桃の花の開花や柏の葉の成長とは関係なく新暦で祝うことの方が一般的になったのかもしれません。勿論、流通化社会の到来により、季節の自然の移ろいとは無関係な需要の有無によって、3月には花屋に桃の花が並びますし、5月には柏餅がお菓子屋さんの店頭に並びます。我が家も含めて、今自宅で柏餅を作る家も殆ど皆無でしょうから・・・。
昨年、本当に久し振りに七段飾りのお雛様を母屋から運んで並べて飾りましたが、想像以上に飾るのも片付けるのも(更に言えば運ぶのも)大変でしたので、今年は誠に(お雛様には)恐縮ながら、親王飾りだけで許してもらいました。この木目込み人形の親王飾りはシンガポールにも持って行って、赴任中毎年3月3日に赤道直下のシンガポールで飾られていたものです。
南十字星輝くシンガポールで娘たちを見守ってくれていた親王飾り。本来の北斗七星の下で、遠く離れた娘たちをきっとまた見守ってくれていると思います。
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