カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 2月3日に松本のキッセイ文化ホール(以下県文)の会議室で行われた「第19回まつぶん新人寄席」。私メは2年前の第16回から毎回参加しています。
“あしたは真打”と銘打たれて、その時の旬な二ツ目が毎回登場する「新人寄席」。今回は春風亭正太郎、春風亭朝之助の春風亭一門のお二人が出演。正太郎さんは正朝師匠に入門し2009年に二ツ目昇進した人気の若手落語家。朝之助さんは一朝師匠に入門。2014年に二ツ目に昇進。
 開場時間に着いたのですが、既に半分以上の入り。結果270人という過去最高の大入りで、追加の椅子も用意されたほど。毎回聴衆が増えています。年齢層は私よりも上の中高齢者が多いにせよ(何しろシニアと学生さんは500円という格安の木戸銭ですから)、この田舎でも昨今の落語ブームというのが感じられるようになりました。

 この日の出し物は、最初に正太郎さんが「五目師匠」、朝之助さんの「だくだく」。仲入りを挟んで、後半に朝之助さんは「壺算」、トリが正太郎さんの「茶の湯」という演目でした。
「五目師匠」は初めて聴く噺。「船徳」や「湯屋番」同様に、勘当された薬屋の若旦那が素人の講釈師を演じる話。「赤穂義士伝」に始まり色んな場面が混ざり合う支離滅裂な講談。畳み込む様な口上がお見事でした。
「だくだく」は間抜けな泥棒噺。落語に目覚めた尾瀬あきら氏の「どうらく息子」では、銅ら治が「鈴ヶ森」、あや音が「だくだく」という泥棒ネタを演じて「NHK新人落語大賞」を競い合います。

 仲入り後の朝之助さんの「壺算」は、道具やで購入する水がめの勘定を「時そば」同様に錯覚でごまかす噺。
この日のトリの正太郎さんの「茶の湯」は市の中央図書館で借りた「さん喬&権太楼 二人会」のCDでも権太楼師匠が演じられていた爆笑落語。例えば志ん朝落語で「愛宕山」の山登りを汗だくで熱演するのと同様に、CDの音だけではなく、とんでもない茶を飲んだ時の“顔芸”が見ものであり、落語も「音」だけではない“独り芝居”だと納得した次第。
今回の正太郎さんの演ずる小僧「定吉」のボケぶりと、「茶」を飲んだ時の仕草もなかなかお見事でした。

 今回も大いに楽しませていただきました。4ヶ月毎、年に3回行われている「まつぶん新人寄席」の次回は、6月とのこと。また聴きに行きたいと思います。

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