カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
翌朝、6時営業開始の温泉へ。正式名称が「リゾート&スパ」と名付けられている通り、洞爺湖温泉のみならずスパや室内プール等も備えていて、これらもホテルの“顔”なのでしょう。
「山泉」と名付けられた温泉は、露天ぶろ付きの檜風呂と石風呂の大浴場が男女日替わりとのこと。泊まった翌日の男湯が朝から露天ぶろ付きの檜風呂だったので、家内は前夜食事の後に行きましたが、私メは翌朝湯浴みへ。
2階のスパに行く時のみ室外着用可というバスローブとスリッパ。前日奥さまが私服で行ったら全員がバスローブだったので、わざわざバスローブ着替えに来たので、私メは最初からバスローブで。2階の端にある温泉までは長いアプローチ。6時過ぎに行ったのですが、既に混んでいて、その殆どは中国系のお客さん。しかも露天風呂は全員チャイニーズで、中国語だけが飛び交っていました。日中友好でも良いのですが、浴槽に入る時に「掛け湯」もせずに入浴するのには閉口。浴室のロビーにはちゃんと中国人スタッフもおり、公衆浴場に馴染の無い中国系のゲストに入浴の仕方を説明しているようでしたが・・・?。これではせっかくの高級リゾートの品格が下がります。因みに、その後散歩する時に玄関に─付けされていた観光バスンプレートには「華南ナントカ証券会社」の文字がありましたので、中国バブル経済の株投資の顧客か、はたまたインセンティブの社員旅行の団体だったのでしょう。どうやって稼ごうが、経済力を反映して変換された貨幣価値は等価ですから。高級リゾートの露天風呂を占領する中国語に、正に中国市場の経済力をまざまざと感じさせられた次第。
4年前に経営主体が変ったことも手伝ってか、我々もそうですがツアー客を集めて客室を埋めないと、特にオフシーズンの稼働率を上げるのは難しいのかもしれませんね。しかも殆どはアジア系中心の外国人観光客でした。
何しろ前日とは打って変わっての快晴で、洞爺湖を眼下に望む部屋からも朝日と湖と、そしてシンボル“蝦夷富士”羊蹄山の見事な景色が望めましたので。
ロビーでホテルのマネージャーらしき方にコースをお聞きすると、ホテルの見取り図をくださり、雪が無ければ一周出来るそうですが、恐らく除雪されていない部分があるとのことで、行けるところまで歩いてみることにして「雪に気をつけて」の声に見送られてホテルの外へ。
かなりの積雪でホテルの周囲は真っ白。しかし、重機でキレイに除雪されていました。しかし、この寒さですので道路は圧雪もしくは凍結路。注意を払って小股で歩きます。従業員の方の駐車場(宿泊客は屋内駐車場)からの羊蹄山の見事な事。麓の標高も低いのかもしれませんが、“蝦夷富士”の名に相応しい円錐形(今では使われないそうですが、我々の中学時代はコニーデ型と学習しました)の見事な火山です。その雄大な山容からは、(周囲のチョット小高い山がすぐに2000m級という我々信州人にとっては)羊蹄山の標高が1898mしかないというのが信じられないほどに堂々とした姿。“信濃富士”(因みに中信地方では、火山ではありませんが、その山容から安曇野の有明山2268m。北信だと2053mの黒姫山がそう呼ばれるそうで、こちらは複式火山)が些か恥ずかしくなるほどの威容に暫し見とれていました。これが本来のホテルからの絶景に納得でした。
また、周囲の木々が樹氷でキラキラと輝いていました。最初霧氷かと思いましたが、気温の低い北海道ではパウダースノーで湿っていないことから、有名な“モンスター”蔵王の樹氷の様に木々が雪で覆われる様な樹氷にはならないのだそうです。
洞爺湖の反対側、太平洋の内浦湾を望む斜面がホテルのプライベートスキー場になっていて、なだらかなパウダースノーの斜面と白い樹氷の木々に向こうに青い海。ずっと眺めていたい様な景観が拡がっていました。
下からジョギングで上がって来た女性の方に、
「お早うございます。朝のジョギングですか?キレイな風景ですね!」
と、朝の挨拶をすると、ナント出勤するホテルのスタッフの方。
出勤途中で時間を気にされていたでしょうに、
「はい、こんな美しい場所で働けて本当に幸せです!」
と、内浦湾などの周囲の景観と先程の樹氷の件を教えてくれました。
「出勤途中で引きとめて申し訳ありませんでした。どうぞ行って下さい。」
「では失礼します。是非楽しんで行ってください!」
と、爽やかに雪の中を走って行かれました。
ホテルの品格は景観や施設だけではなく、スタッフの質でも創られている・・・実感でした。
戻り、朝食会場へ。用意されていたのは和食と洋食の選択ですが、我々は迷わずフレンチダイニング「ギリガンズアイランド」へ。洞爺湖を眺められる窓側の席で、ゆっくりと朝食を楽しむことが出来ました。
ただ残念だったのは、人手不足か或いは経費削減か、レストランのスタッフが少なく、二度も催促しないとコーヒーがサーブされなかったこと。せっかくスタッフの方の質の良さを実感した後でしたので、余計残念でした。
10時の出発故、早朝ウォーキングの後ゆっくりと食事をし、ウォーキングで雪のために来られなかったホテル外の洞爺湖側に出て写真撮影。館内に戻って、ウィンザー名物というブーランジェリーでこの日の昼食用のパンやホテルショップでホテルグッズの中からお土産品を(奥さまが)購入しました。それから部屋に戻り、支度をして早めにチェックアウトを済ませ、暫しロビーでホテルスタッフの方々共早朝のウォーキングや山のことなど談笑し、スタッフの方々に見送られて、名残惜しい「ザ・ウィンザーホテル洞爺」を後にしました。また来ま~す!
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