カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
小樽を出て、「マッサン」で知られるニッカウヰスキー余市蒸留所へ。
流行りのハイボール用の炭酸や水、ロック用の氷なども準備されている中で、ストレートで試飲させてもらったこの余市蒸留所を代表するシングルモルトウィスキー「余市(ノンエイジ)」。
何とも香ばしく、ふくよかでフルーティーな甘さもあり、
「あぁ、モルトウィスキーってこんなにも美味しかったんだ!」
と感動の溜息。吹雪の様な雪の余市で飲むシングルモルトは格別でした(奥さまの分も合わせて、「余市」だけは2杯試飲させていただきました)。
ウィスキーに関しては、何しろ当時の我々の様な貧乏学生は、レッド(以下、全てサントリーですが)は悪酔いをするからと何とかホワイトを飲むのが夢。「いつかはクラウン・・・」ではありませんが、社会人になって“ダルマ”を飲めるようになるのが、学生時代の飲酒時のささやかな夢だったでしょうか。オールドのCMのメロディー懐かしいですね。当時からサントリーの方が有名ではありましたが、ブラックニッカに代表される品質のニッカとして「ニッカおじさん」は知られていました。
その後、シンガポールに赴任してから暫くはウィスキーではなく、日本ではなかなか飲めなかった様な有名ブランドのブランデーXOなどに夢中。その後は突然日本酒に目覚めたので、洋酒からは随分遠ざかってしまいました。赴任中にシンガポールから何本か持ち帰った洋酒ですが、今や最後に残ったカミュのXOが料理酒ですから・・・。
外はしんしんと雪降る夜に、暖かな火が燃える暖炉を眺めながらのモルトウィスキー。渋いなぁ~。でも、男の夢かもしれませんね。
(勿論、ブランデーでもイイのですが・・・。バーボンは夏のイメージでしょうか?)
1962年に来日した当時のヒューム英国副首相が、政府主催の歓迎パーティーの席上で、旧制中学(現広島県立忠海高)で正孝の一年後輩という池田勇人首相を前にして、ユーモアたっぷりに正孝を称えて述べた言葉なのだそうです。
スコッチの本場ハイランドに似た気候風土だと云う余市。その冬の寒さの中で、ウィスキー造りに傾けられた熱き情熱を知って、ポカポカと体も心も温まって雪降る余市のニッカウヰスキー蒸留所を後にしました。