カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
長女が京都に来る当日。夕刻までの唯一二人での京都観光に、
「さてどこへ行こうか・・・?」
紅葉の京都はどこへ行っても混んでいます。三年前の嵐山から嵯峨野、伏見稲荷から東福寺も紅葉の人気スポットですので、人でごった返していました。そこで、今回は奥さまが今まで行ったことが無いと云う大原にいってみることにしました。大原へはバスでしか行けませんので、他の観光スポットに比べると多少は空いているのではと予想。当日は二日間乗り放題の「京都観光乗車券」を購入。地下鉄と市バス京都バスが乗り放題です。但し、京福や嵐電、京阪・阪急は対象外。地下鉄とバスで巡ることが可能な観光地なら絶対におススメです。
大原へは京都駅などから直行バスも出ていますが、我々は時間節約と混雑を避け、都大路を走る駅伝の折り返し地点でもある国際会館まで地下鉄で行って、そこからバスで大原へ向かうことにしました。全て乗車券一枚で行って来られます。
また最近だと、大原はNHK「猫のしっぽ カエルの手」のベニシアさんが住まれる里として有名でしょうか。キョロキョロしながら大原の里を散策しましたが、残念ながらベニシアさんをお見掛けすることはありませんでした。
寂光院は壇ノ浦で源氏に敗れ、安徳天皇と共に入水しながら助けられてしまった建礼門院徳子が亡くなるまで平家一門の菩提を弔い続けた寺としても知られます。都から離れた隠れ里である大原はそれに相応しい場所でもあり、寂光院という名称もそれに相応しく感じます。
40年振りに訪ねた京都大原の里。混んではいましたが、洛中とは違い、なんだかほっこりした京都の山里でした。
紅葉の京都。ホテルは、この時期どこも満員だと思いますが、早めに予約し確保したので、岡崎の平安神宮の近くと好立地。東山もすぐそこです。
所々紅葉も色づきを増している中、途中にはカフェや料亭などもあり、朝早くからワンちゃんの散歩やジョギングをする欧米人の方々、また哲学の道を歩いて通勤する人たちなどとすれ違いました。若王子神社で疏水沿いの道が終わり、住宅街を歩いて永観堂へ。
そこから南禅寺へ。“絶景かな!”の山門を抜け湯豆腐の老舗の料亭横を歩いて戻りました。
明るくなった朝6時半。早朝のウォーキングで毎朝訪れた、40年振りの岡崎公園の平安神宮や東山の永観堂と南禅寺。観光客は勿論、殆ど人もいない贅沢な空間です。
「京都で“前の戦争”と云えば応仁の乱を指す」という“都市伝説”の様な、千年続いた古都本来のはんなり、しっとりした時間がゆっくりと流れているようでした。
米国西海岸で働く長女が、出張で東京と京都へ来るかもしれないが、松本には(時間距離が遠いので)行かないとのこと。
「だったら、こちらから会いに行きませう!」
と、せっかくなのでこの時期の紅葉の京都に行くことにしました。もし娘の予定が変わったらしょうがない、その時は自分たちで楽しめば良いと、早めに安いビジネスホテルを予約してありました。今回は、年金生活者(しかもまだフル支給されていない)故のケチケチ旅行、節約旅行であります。
京都で、出張中の娘と会えるのは前日の夕刻から翌日昼までと週末の正味一日だけだったのですが、せっかくなので我々は、その前後の3泊4日で紅葉の京都を楽しむ予定。京都は、3年前に会社の定年準備のセミナーで嵐山に11月上旬に来て以来。その時、30年振りくらいに、二日間だけ京都観光(嵐山から嵯峨野と伏見稲荷から東福寺へ)を楽しむことが出来ましたが、今回は4日間もベストシーズンでもあろう秋の京都散策ともう一つ、京都国立博物館で開催中の、何しろ期間中の展示作品全てが国宝という“あり得ない”「国宝展」を閲覧するのが目的です。
二ヶ月間の期間中4期に分けての展示であり、関西在住であれば全て見ることも出来ますが、たまたま我々の行く時期がⅢ期とⅣ期と節目だったため、奥さまが是非見たかったと云うⅢ期の最終日に見に行くことにしたもの。このⅢ期の目玉は先述の等伯親子、志賀島の金印、そして源氏物語絵巻、信貴山縁起絵巻、源頼朝像(伝)でしょうか。他にも、Ⅰ期Ⅱ期では吉祥天像や風神雷神図屏風や3週間限定展示で雪舟の国宝絵画全てが、また4期では燕子花図屏風が百年振りに京都に里帰り展示されるなど、どれもこれもが歴史や美術の教科書で見た国宝中の国宝であります。
Ⅲ期での一番人気は志賀島の「漢委奴國王」金印で、目の前(前列)で見るためには40分待ちの行列とか。我々は、後列からで構わないからと並ばずにエレベーターで先ず最上階の3階に上がって順次見て行くことにしました。
「最前列の方は止まらずに、少しずつでも左へお進みください!ご協力をお願い致します!!」
と何度も呼び掛けるのですが、せっかく順番を待って最前列に並んでも、特に目玉の展示品の前ではどこ吹く風か全く動く気配も無し。結局諦めて後列に外れ、前列の頭越しに眺めるしかありませんでした。特にⅢ期の目玉とも云える金印は前列で見る人を分けており、40分待ちとのことから、気持ちが分からないではありませんが、余りに目に余ったのか、その近くで係員に個別に注意されているお爺さんが・・・。でも、そこはさすがの関西人、全く悪びれる様子も無く逆にモッケの幸い?と展示品について係員の方に質問をしていました。イヤハヤ、恐るべし・・・。ここは、やはり東博のように入場を制限して館内の流れを良くした方が良いのではないか?いくら関西での40年振りの特別展とはいえ、せっかく入場しても見られないのであれば本末転倒です。じっくりは無理でもホンの数秒でも間近で見られるように運営すべきではないか・・・そんな風に感じ、ある意味ガッカリしながら見学を続けました。その目玉の金印は“最小の国宝”と云う通りで実物は一辺僅か2.3cm。これでは、例え最前列で見ても結局は良く分かりませんでしたので、並ばずに正解でした。
思ったより長く3時間を超えて立ちっぱなしで見学したので、歩いた距離は大したことはなくても結構疲れたので、夕刻にはまだ時間もあったのですが、ホテルに戻って夕飯まで休むことにしました。
11月、霜月の名の通り、秋から冬へと里山の風景も変わって行きます。
また、11月中旬にもなって“花が消えた晩秋の里山に、ひと際鮮やかに“花を咲かせている”のがオレンジ色に熟した柿です。
11月18日は雨模様で、それも寒気が流れ込み、松本も氷雨の様に冷たい雨が降りました。明けて翌19日は、東山もつい1500mくらいまで白く雪化粧をしていて、いよいよ里にも冬将軍が迫って来たようです。
それぞれの、冬に向かう晩秋の里山の風景です。
秋になると“鍋シーズン”到来。メインの肉や魚介系はともかく、野菜が大量に取れるのでヘルシーでもあります。
最近は小分けされていて使い易いポーションタイプを始め、色々な種類のスープが市販されていて便利ですが、我が家では種類は寄せ鍋や“合点”流の水炊きであったり、以前我が家の定番だった“安鍋”(世間で云う“豚バラと白菜のミルフィーユ鍋”)にせよ、その味付けはポン酢がメインだったのですが、最近ハマっているのがキムチ鍋。しかし、キムチ鍋にハマっていると云うよりも、むしろ〆の“チーズリゾット”にゾッコン!なのです。
一般的に、鍋の〆にはうどんだったり、雑炊だったり、しゃぶしゃぶだったらきしめんでしょうし、キムチ鍋にはラーメンが定番でしょうか。
水炊きは鶏肉のコラーゲンがスープに溶け出しているので、雑炊やおじやにしてスープまで頂いた方が体にも良いでしょう。
もしキムチ鍋の〆でラーメンにされていたら、一度騙されたと思ってチーズリゾットにしてみてください。最高です!
毎年お米を分けていただく父方の茅野の叔父。
今年は、お米だけでなく稲藁を果樹園用に頂くことにして、軽トラックで茅野まで受け取りに行って来ました。コンバインでの借り入れもとうに終わっていて、田んぼに藁束を4つずつ円錐形の様に立てて乾かしてくれてあるのですが、10月は異様に雨が多く、また台風の影響もあって、田んぼがなかなか乾かずにいたのですが、11月に入って晴天が続いたので漸く取りに行くことが出来ました。
場所は蓼科の麓で、標高1100mの湖東(こひがし)と云う地籍なのですが、古代の諏訪湖がいくら大きくても(現在の諏訪湖の3倍ほどで、茅野まで諏訪湖だったとか)、湖の東側と云う程に、この近くまでが諏訪湖だったとはさすがに考えられません。東山魁夷で有名な御射鹿池や奥蓼科の横谷峡も近くだそうです。連休だったこともあって、今朝も県外車に道を聞かれたとか。
「御射鹿池の紅葉もキレイでしょうね!?」
「いやぁ、溜め池だでナ。大したことねぇけど・・。白駒の方がイイワ」
「じゃあ、やっぱり緑のキレイな夏にします!」
田んぼで、荒縄で縛って藁を“まるけ”ます(「まるける」は信州弁?で、丸く束に丸める/纏めるの意)。軽トラの荷台に6把ずつ3段積みの18把。それをロープでずり落ちぬ様にしっかりと縛ります。叔父からはもっと積めると言われたのですが、途中緩んで落としたりしてはいけないので3段にさせてもらいましたが、それでもバックミラーは荷物で後ろが見えません。交通量の多い上諏訪側(国道20号線)を避け、上社側の諏訪湖の西側(別名“西街道”)を走り、岡谷から国道に合流し塩嶺峠を超えて脇道の山麓線を走って中山から松本へ入る予定です。松本市内も“ビル街”に藁クズを播きながらは走れないので、街中を避けて遠回りに山側を走って帰る予定です。
茅野から松本まで高速だと1時間足らずですが、途中2度ほどチェックしましたがロープも緩むことは無く、下道をゆっくりトコトコと2時間掛かって無事リンゴ園に到着することが出来ました。
茅野を出る頃からにわか雨で、松本でも雨が降り出してきたのでその日は二往復せず、翌日もう一度行くことにしました。
2台目も積み終わり田んぼでの作業は終了。叔父の田んぼから眺める八ヶ岳から蓼科山へ続く山並みの雄大で見事なこと。裾野に拡がる広葉樹や落葉松の紅葉や黄葉も見事で、青く澄んだ青空を背景にまさに秋本番。暫し、うっとりと見とれていました。
翌日、早朝ウォークで蒲田駅周辺を歩きました。ウォーキング向きのコースは無かったので、蒲田駅の西口周辺で「石ちゃんの通りの達人」で紹介された店を探してテクテクと。「イオンモール松本」に出展したインド料理店「フルバリ」も発見しました。
午前中は次女のマンションで朝から衣替えを済ませ、私メはクリーニング店へ行きがてら糀谷商店街を散策。空港関係者が多く住むと云う糀谷は、住み易そうな良い街です。
代わりに信州へ持ち帰る荷物も整理して、作業終了。少し遅めの昼は、娘のリクエストで、いつもの「美登利寿司 活」へ。もうパラパラ雨が落ちてきていたのでバスでJR蒲田駅に向かいました。
週末の土曜日で相変わらずの外の行列したが、思いの外少なめ。程なく座ることが出来ました。ヒラメや炙りエンガワ以外に、私メはいつもの光物。この日の〆サバはイマイチでしたが、炙りトロイワシが実に旨い。3皿頂いてしまいました。また、この日は特選鯵が脂が乗っていて且つプリプリと新鮮で何とも美味! この日の鯵は、次女が成田に住んでいた時に行った「江戸ッ子寿司」で食べた鯵(何度か行きましたが、最高だった鯵は最初の時)に匹敵する程でした。この日のメインは夜なので、家内からは食べ過ぎぬようにとのこと。且つ「飲み過ぎぬ様に!」とのことにつき、生ビールも1杯だけ。会計時に
「わぁ、今までで一番安かったーっ!」(そりゃ、そうでしょ)
「ウン、如何にお酒が高いかだネーっ!」(イヤ、食べる量もセーブしましたから)
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夕飯は、事前に「俺の割烹」を予約済みです。「俺のフレンチ」だけでなく、以前長女から連れて行ってもらって感激したのだそうで、私メにも絶対おススメと、今回予約してくれたものです。2時間毎の入れ替え制だそうで、う予約は7時から。一緒に行く筈だった次女は、友人との別の約束が出来たからと、この日も我々二人だけ。事前にその旨予約を変更してあります。
前回は長女に連れて行ってもらったので場所が分からないとのことで、夕刻、台風の影響で雨足が強まる中、店は銀座8丁目だそうですが、新橋駅からGoogle Mapの案内で無事到着。1階は立ち呑みではなく、カウンター席中心でしたが、狭くてギュウギュウ詰めの様相。2階は鏡張りで些か落ち着きませんが、テーブル席(ジャズの生演奏があり、ミュージックチャージが掛かります)。2階もかなりテーブルを詰め込んでいますので、(鏡張りも手伝い)多少圧迫感はありますが、「俺の・・・」コンセプトで、フレンチやイタリアン同様に「割烹」でも「一流シェフ」による調理で高級食材を他店より少しでも安く提供するためには一等地で地代が高い分それは止むを得ないのでしょう。
30分ほど早めに到着したのですが、幸い予約席が空いていて幸運にも座ることが出来ました。1階は不明ですが、2階席は女性のグループが多く、また我々の様なシニアやミドルのカップルを含め、意外と若者が少なく年齢層は高目です。
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料理はどれも美味しくて、味付けに品があります。白子もクリーミーで、全く臭みが無く新鮮です。食わず嫌いに近くて普段白子にあまり食指が伸びない奥さまも、この白子の天婦羅には感動していました。カサゴは、骨まで食べられるほどには揚げられていませんが、回転を良くするためにはしょうがないでしょう。おでんは関西風に薄味で素材の味が損なわれておらず、また出汁が実に良く効いていて美味。フロアスタッフの方に聞くと、わざわざ厨房に確認に行ってくださり、かつおといりこ出汁とのこと。そう云えば我が家にも「茅乃舎」の出汁(いりこではなくアゴですが)が買ってありましたので、今度大根を煮てみようと思いました。
他にも食欲をそそられるメニューがあったのですが、もうお腹も一杯。奥さまがデザートを注文して終了。年寄り二人だけではあまり多くのメニューを頼めません。
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翌日は朝から雨。台風22号が関東接近とのことだったので、次女のマンションで荷物を積み込み、早めに東京を出発しました。
東京から松本まで帰路はずっと雨。それもあってか、日曜日でしたが首都高から中央道も意外と交通量は少なめです。途中雨脚が強く50km制限の箇所もありましたが、何とか無事に我が家に帰還することが出来ました。ヤレヤレ・・・。
週末の関東に台風接近という中、季節の定期便で、次女の所に衣替えの冬物を持って車で上京しました。
幸い金曜日はまだ影響なく晴れ。奥さまが昼前から予定があるので9時半までに到着したいと、朝6時に出発。途中、石川PAまでノンストップ。府中の辺りから20㎞近い渋滞表示。どうやら事故渋滞の様です。NAVIの到着予想時刻が段々遅くなって行きます。石川で都会の運転に慣れた奥さまと(助手席のナビゲーターが私メの方がより信頼出来るので?)運転交代し、予定よりも1時間遅れで糀谷に到着しました。娘の所で荷物を積み換えホテルへ。いつもの大鳥居では無く、今回は新しくオープンしたらしい蒲田のホテルです。
“蒲田の羽根付き餃子”の有名店は、元祖と云われる「你好」(ニイハオ)と、その創業者の妹弟が始めた「歓迎」(ホアンヨン)と「金春」(コンパル)が所謂“御三家”とか。
今回は元祖「你好」ではなく、娘のお薦めで区役所隣接の大田区生活センター1階「歓迎 本店」へ。ホテルから歩いてホンノ数分でした。「歓迎 ホアンヨン」と看板にも書かれていましたが、マンダリンでの「歓迎」の発音は「Huanyingホアンイン」じゃあないのかなぁ・・・と、独りブツブツと・・・(ま、どうでも良いのですが)。
店内はテーブルが並べられているだけで、現地“大陸の中華飯店”の様な殺風景。壁にたくさん張られた有名人の色紙が目立ちます。我々は予約無しだったので、中華風の丸テーブルに並んで座らされ、同様のお客さんは次から次へと相席となり、6時過ぎにはあっという間に店内満席になりました。都会は“プレミアム・フライデー”とはいえ、イヤハヤ大したモノです。
あっという間に小籠包が運ばれて来ました。レンゲも小皿も無く食べにくいのですが、肉汁がたっぷり。猫舌の私メは少し冷めてから頂きました。焼き餃子は、サラメシで昼に食べても良い様にニンニク不使用とのこと。そのためか、少し肉の臭みを感じます。皮はモチモチでこちらも肉汁たっぷりです。奥さまは幼少から慣れ親しんだテンホウの餃子(八角がかなり効かせてありますが)の方が好みとのことでしたが、分からんでもありません。
水餃子はエビがプリップリです。そして今回、私メが一番感動したのはレバニラでした。
レバーの柔らかさ、モヤシのシャキシャキ感、トロミのあるやや甘めの味付けが何とも絶品で、全てが好みの味でした。
「イヤぁ、ホント旨いなぁ・・・昼に定食で食べたら最高かも・・・!」
他にも美味しそうなメニューがたくさんありそうでしたし、焼きも水餃子も追加して食べたいくらいでしたが、年寄り二人では既に満腹気味で断念しました。
念願だった“蒲田の羽根付き餃子”。水餃子も美味しかったし、何よりレバニラが最高!大満足でした(奥さまはジャスミン茶を絶賛していました)。
元祖「你好」など他の店もまた次回の楽しみにしたいと思います。
10月末、信州の里山は秋も深まり、欅などの広葉樹の紅葉が次第にその色を増しています。紅葉の名所も良いですが、こうした田舎の里山の秋の風情もなかなか味わいがあります。また、民家の雑木林風の庭の紅葉も見事です。
我々も翌26日の早朝ウォーキングでいつものウォーターフィールド方面に行った際、常念を始めとする北アルプスの峰々の初冠雪で、白く帽子を被った頂を城山山系越しに臨むことが出来ました。
信州は、何だか足早に季節の歩みを進めているようです。11月は霜月ですが、10月の31日松本地方では初霜が降り、翌11月1日、そして今日と三日連続で霜が降りました。里にも冬はもうすぐそこまで来ているようです。