カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 最終日は、娘と車でサービスアパートに行って、残った荷物の荷ほどきをして荷物の整理です。大体片付いたところで、娘の運転でTown & Country Village のTrader Joe’sに行って食料品の買い出しです。夕飯は(外食続きだったので)、この日は娘が料理してくれるとのこと。帰路、広大な大学敷地内にある湖に立ち寄り。雨季にはもっと水を湛え、乾季には水が消えるのだとか。格好の散歩コースなのだそうで、一度来てみたかったのだそうです。

娘の手料理での夕飯は、ご飯とサラダ、メインに新鮮なサーモンのレモン風味の蒸し焼き。ビールとワインで慰労と激励の乾杯。
奥さまからは、「アンタらは、ホント飲兵衛なんやから!」とのお小言も・・・。(関西弁で記載した方が、実際よりも柔らかく感じますので・・・)
娘の手料理もとても美味しかったのですが、大きな切れ目でしたがサーモンが二切れで$12とか。やはり、アメリカは(特にパロアルトは?)物価が高い様です。
 翌朝、娘にホテルへ迎えに来てもらって、サンノゼ国際空港から帰国。
30年位前に来た時に、赴任者が今度日本からの直行便が就航するので便利になると喜んでいたのを思い出します。国内線で利用した当時の空港は如何にも田舎の空港でしたが、広さは変わらないかもしれませんが、ターミナルも新設され見違えるほどスマートになっていました。
娘は、通関するまでずっと見送ってくれました。
 「うん、体には気を付けて元気で頑張れヨーッ!」
1週間もすれば婿殿がLAに赴任して来ます。それぞれ難関を突破してのお互いの念願だったMBA留学とはいえ、夫婦としては一年半も離ればなれだっただけに、米国に拠点も出来るので焦らずにじっくりと就活に取り組めば良いと思います。他の多くの留学生の様な組織からの派遣ではないのですから、自分で自分の未来に投資した分は少なくとも回収出来るように・・・。

 
 30数年前のアメリカ西海岸への出張時に、パロアルトの赴任者が車での通り掛かりに「ここがシリコンバレーで有名なスタンフォード大学だよ」と教えてくれた時の記憶は、ヤシの並木道からのフーバータワーを望む景色だったか・・・。それがパロアルト駅から続くその名もPalm Street。当時は想像だにしませんでしたが、まさかそこに(娘のお陰で)自分が立ったとは・・・感慨深いモノがありました。機会を与えてくれた娘に感謝です。
 日本以上の格差社会であるアメリカ。サンノゼやサンフランシスコでは、ホームレスの人たちをたくさん見掛けました。決して老人だけではなく、若い人もいましたし、金髪の若い女性すらいました。行き交う人は視界から消すのか、誰一人として見向きもしませんでした。
片や、パロアルトでは一切ホームレスの人を見掛けませんでした。パロアルトは全米一物価も高いのだそうです。要するに金持ちしか住めず、結果として治安も良いのか、大学の敷地内では朝など普通にジョギングをしている人たちもたくさんいて、何だか別世界の様でした。
 モータリゼーション発祥の国アメリカ。石油危機、環境問題で、燃費の悪い大型車は敬遠され、小型車が主流となりました。
日本と比べ意外だったのは、現地では(西海岸のホンの一部エリアに居ただけですが)ドイツ車が少なく、テスラの様な電気自動車を別にすると、アメ車と日本車が多く目に付きました。確かにスバルやマツダも見掛けます。それに続いてドイツ車(カーメルではドイツ車を多く見掛けました)や韓国車でしょうか。大型のピックアップトラックも日本メーカー(トヨタのタコマやニッサンのタイタンなど)も含めてたくさん走っています。シボレーやフォードなど、アメリカのメーカーの車も想像以上に小型でデザインの良い車が多いのに驚きました。見ているだけでは性能は分かりませんが、見た目は日本車と変わりません。日本市場から撤退したメーカーもありますが、もっと上手く宣伝すれば売れるのではないか(価格は不明ですが)と思えるような魅力的な車を多く街中で見掛けました。日本という特殊な市場のせいではなく(縮小して魅力が無くなったのなら別ですが)、メーカー側の努力不足の様に感じます。

 また知的階級だけなのかもしれませんが、専門店だけでなく、Trader Joe’sの様な高級スーパーを見ても、オーガニック食材が並び、サラダも何十種類と売られていて、昔に比べファーストフード一辺倒では無く、健康志向が高まっている様に感じました。それは、シリコンバレーで意外と多くの人が利用していた列車通勤や自転車通勤にも繋がっているのかもしれません。
滞在中CEOが批判もされてもいましたが、UBERが当たり前の様に使われ、テスラが普通に走っている社会。内向きになるのか、短期的な当面の方向性に心配はありますが、少なくともこの国が建国以来持っているであろう活気を感じずにはいられませんでした。

 それにしても、全てが桁外れのスケールでした。そして、こういう場面に遭遇するといつも感じるんですよね、こんな国と戦って勝てる訳が無かろう・・・と。