カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
諏訪が発祥の地である、中華料理のローカルチェーン店の「テンホウ」。
同地ご出身の奥さまは、子供の頃、チェーン展開する前の発祥の店「餃子会館」の頃から家族で良く食べに行っていたそうです(・・・どころか、女子高下校後に親友と通ったこともあったとか。謂わば、当時の“スタバ”だったのでしょうか?)
現在の「テンホウ」は、ギョウザだけではなく、ラーメンや担担麺などの麺類や定食類などメニューの種類も多く、何より全国展開する大手チェーン店と比べても値段の安さを武器に、今や中南信を中心に長野県内30店舗とか。謂わば“信州版餃子の王将”と言ったところでしょうか。なかなか大したものだと感心しています。奥さまによれば、諏訪に1店舗だった時代からギョウザは美味しかったそうですが、二代目が積極的に拡販展開し、三代目の現在に至るのだとか。
松本エリアでも郊外を中心に展開しており、我が家の近くの追分や渚にも「テンホウ」があるので、子供たちが小さかった時から勿論、今でも夫婦で昼の外出時などで簡単に済ませたい時などに利用しています。
独特のシーズニング(八角系?)が効いた焼きギョウザ(一人前6個で270円)がイチオシでしょうか。ラーメンは極々普通のラーメン(390円!)で、余り特徴が無い(鶏ガラが効かず、醤油味のみ)ので好みではありませんが、担担麺は人気の様です(ただ炒めモノの定食は野菜炒めのみで、ニラレバが無いのが残念。しかし、何故かソースカツ丼があります)。
松本周辺にはありませんが全国チェーン「リンガーハット」の「皿うどん」同様に、長崎風の餡かけ固焼きそばです。ただ、店(調理人)によって多少味(特に塩気)に差があります(セントラルキッチン方式でなく、レシピに沿って、各店で調理している証左だと逆に評価しています)が、全体的に水準以上だと思います。大盛り(麺の量がダブルで770円)だと、食べ切れないくらいの量になります。細麺がパリパリに良く揚がっていて、あん(餡)の具材も、野菜だけではなく、カマボコにエビやイカなど(冷凍モノにせよ)のシーフードも入っています(使ったことはありませんが、店によっては長崎風にウスターソースが一緒に運ばれて来ることもあります)。
ただ分からないのは、必ず小さなポーションタイプのレモン果汁が付いてくること。個人的には(たくさん掛けたいので、これだと量が少な過ぎて)、食卓に置いてあるギョウザ用の酢で十分だと思います。
“固焼きそば”といえば、県内では上田の「福昇亭」(第841話参照)等に代表される様に、東北信では「焼きそば」或いは「五目焼きそば」というと固焼きそばというのが一般的なようですが、松本ではどちらかというと固焼きそばはマイナーで、焼きそばはあくまで「たけしや」の様なソース焼きそばが一般的。ただ松本でも、「本郷食堂」や嘗ての“中華の名店”「竹乃屋」のように「固焼きそばをウリにするお店もありました。中でも“食通”池上正太郎にも愛されたという「竹乃屋」の五目焼きそばは、ビーフンの様な極細面で独特でした。そして、その流れを汲む「麗山」で今でも食べることが出来ます(五目焼きそば1350円)。極細の麺はパリパリとして繊細で良いのですが、ただ餡の味付けがお上品過ぎて、また量もおショウビンなので、個人的には些かモノ足りません(あくまでコース料理の中の一品として食べるべきメニューなのでしょうか)。固焼きそばでは、いかにも庶民的な「テンホウ」の長崎風皿うどんの方が個人的にはむしろ好みです。
今回も皿うどんを大盛で。一方、諏訪育ちの家内は、テンホウではいつでもチャーメンをご注文。塩焼きそばと言えば良いのか、要するに野菜炒め風の焼きそばです。子供の頃から変わらぬ懐かしい味とのこと。シンプルですが、奥さまにとってのソウルフードなのでしょうね、きっと。
テンホウは、“安かろう旨かろう”で、昼も夜も家族連れでかなり混んでいます。隔週の土曜日はサービスデイでギョウザが半額の130円。なかなか頑張っています。