カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 ピンクに染めた桜が散った後、その空虚感を埋めるように紅白の花を一斉に咲かせていたハナミズキもあっという間に散り、何となく寂しさを感じさせる市街地。そんな街角で見掛けたヤマボウシ(山法師)。

 こちらの写真は、週末毎に水を汲みに行く松本の名水「源智の井戸」の高砂通り(人形町)に植えられている山法師の街路樹です。見事な花を咲かせていて、水を汲み終わった後、暫し見惚れて木の前で佇んでいました。
先に花(実際は花弁ではなく、つぼみを包んでいた葉=苞であり、ハナミズキやヤマボウシは総苞と呼ばれる)だけが咲くハナミズキと違って、ヤマボウシは先に葉が茂った後に白い花が咲きます。ハナミズキが先に咲くので、ヤマボウシは些か分が悪いのかもしれませんが、あっという間に我が国でもポピュラーとなったハナミズキと違って、日本の里山に自生する同じミズキ科の古来種で、この時期緑鮮やかな里山の中にハッとするような白い点描が見えたら、それがヤマボウシです。

  “舶来”のハナミズキの持つ華やかさとは違った楚々とした清楚な趣は、日本古来の侘び寂びの様な奥ゆかしさを湛えている様で、葉の濃い緑と花の白との対比を眺めていると何だかホッとさせてくれます。その意味で、もっと人気が出ても良いかもしれません。
 我が家の雑木林風ガーデンには20年前の作庭時からベニバナヤマボウシを植えてありますが、白いヤマボウシの方がやはり清楚な感じがします。
そして、会社に植えられたヤマボウシ。毎年無数の小さな花を咲かせてそっと佇んでいます。

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